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【Rediscover Paradise Okinawa by Corona Extra】Vol.1 漢那夫婦は、新民家VILLAで沖縄の建築を伝承する。

COVID-19によって、国内有数の観光都市である沖縄は大きな影響を受け、目にもわかるほど街の様子ががらっと変わりました。しかし沖縄には、また人が戻ってくることを待っている人たちがいて、沖縄に訪れることを心待ちにしている人たちがいる。

そんな沖縄の観光業を救うべく、ビールブランド「コロナ エキストラ(Corona Extra)」が全面サポートをしているのを知っていますか? コロナビールは現在、全世界で観光・旅行業界のサポートを行っていて、国内では5年間「CORONA SUNSETS FESTIVAL」を開催してきた恩返しとして、沖縄をサポートすることを決めました。

内容は、ブランドの予算で沖縄県内の宿泊施設の空室料金を先払いし、買い取った分の空室を消費者に提供するというもの。(すでに特設サイトにてキャンペーンの募集は開始中)

さらに、沖縄の“いま”を伝えるドキュメンタリームービーを制作。沖縄の人々は、元の生活が戻ってくることを祈りながらどんな日々を送っているのか。沖縄の観光に携わる4組に取材をし、等身大のストーリーを沖縄の風景と共に届けることで、その魅力を再確認します。

フイナムでは、そのムービーに収まりきらなかった出演者のストーリーを限定で公開。彼らのバックグラウンドや人生観を、全4回に渡って追っていきます。第一回目は、沖縄の自然を活かした宿を営む漢那夫婦です。

PROFILE

漢那 潤/漢那 桜
建築家/宿泊施設運営

夫婦で建築設計事務所を経営する傍ら、沖縄の元来の家造りを味わうことができる、自然と融合した宿「新民家VILLA」を営む。数々の建築賞を受賞している。

14,000km先で交わる出会い。

ベネズエラはカラカスで産まれ、沖縄出身の祖父の姓である「漢那」を引き継ぐため日本に帰化した潤さん。フランス人の母・北海道出身の父を持つ、パリ産まれアルザス育ちの桜さん。

カラカスとパリ、7600kmも離れた地で始まったふたりの人生は、そこからさらに14,000kmも離れた日本を経由し交わることになります。ふたりがそののちに建てた“新民家”の話をする上で、彼らの経験と、彼らの感性を生み出した背景の話は避けて通れません。

潤さんは10歳のころ、家族の都合でベネズエラから日本に移住しました。「父親が彫刻家だったので、小さいころから立体造形に興味があったというか、自然とこういう世界で生きて行くんだろうなと思っていましたね。その立体造形の中でもいちばん大きくて迫力のあるものが、たまたま建築だった」という。

妻の桜さんは、父の仕事の関係でフランスから北海道に移住。しかし宇宙人扱いされたりなど、幼少期から日本の窮屈さを感じていました。さらに企業勤めで、休みも自由もないのが当たり前という環境のなかで、その気持ちは強くなっていったそう。「仕事だけしてバカンスのない人生って、何なんだろうと思いました」

旅をしてきたふたりが選んだ、その土地の材料でつくる建築。

働きすぎの日本人とバカンス好きのフランス人という構図は、わかりやすい社会問題ような話ではありますが、「実はこれが“VILLA”を作るうえで重要だったかもしれない」と潤さんは語ります。

ふたりの出会いは、数年前。潤さんはすでに建築家として東京で活躍し、桜さんはモデルとして駆け出しだった頃です。金銭的にドン底だった時期にも関わらず、桜さんは無理してでも毎年バカンスに行きたがっていたそう。

しかし、その行動こそが、今のふたりを創りました。旅慣れした二人は、だんだん現地の人の生活が見えるようなところに興味が湧き、その土地で手に入りやすいものを適正に使って組みあげる建築に強く共感していきました。

建築家は建築でコトを起こせ。

「VILLA」はそもそも住宅として設計されている建築。その建物を宿泊施設にしている理由を潤さんに聞くと「建築家は自らコトを起こさずに、建築でコトを起こせという考えを強く意識するようになったんですよね」と。

建築への想いや空間への思想を伝える方法として、彼らがたどりついたのが宿泊施設という方法だったのです。「宿泊施設はより多くの人に空間を体験してもらえるという利点がありますね。そして、ぼくらは運営をしていますが、新民家VILLAの場合は直接ぼくらがお客さまに接することってほとんどないんです。それでもお客さまが何かを感じてくれたり、共感してもらえたりするのが理想です」(潤さん)。

宿泊者の口コミなどの反響が大きいのはもちろん、今回の取材クルー全員が笑顔で帰っていったのは、その理想を体現している何よりの証拠です。

沖縄への理解と共感。

「VILLA」では、沖縄の本来の古民家の考え方がいかに優れているかを体験できます。例えば風通し。風が家中を通り抜けるように設計されているため、夕方はエアコンなしでも過ごせるほど。「東京では外のネガティブな条件をいかに遮るかを考えていたけど、沖縄ではむしろ逆で、豊かな自然をいかに取り入れるかを考えます」(潤さん)。

テクノロジーや利便追求が当たり前になってしまっている我々にとっては、新鮮さを感じる概念ですが、沖縄の古民家はずっと昔から変わらず同じことを伝えていたのです。

これまで県外と海外からの来客がほとんどだったこともあり、経済的な側面だけ見ればCOVID-19の打撃は大きいもの。しかし、逆にその期間には沖縄県内のひとが興味を持ってくれるようになりました。

沖縄の人に沖縄の住宅の魅力を伝えるための建築。その本来の目的が奇しくもこの状況で果たされようとしていることは、経済的な価値だけでは測れない歴史的に意義のあることだと言えそうです。そんな古くて新しい民家体験を、多くのひとが楽しめる日が戻ってくるよう、コロナビールはこれからも応援していきます。

Photo_Yoshihiro Kato(ikism)

本編は公式YouTubeチャンネルで公開中です。

INFORMATION

「Rediscover Paradise」プロジェクト

コロナビールがおこなう世界中の観光・旅行業界を支援するプロジェクト。世界中の1000軒以上のホテルで14000室以上の部屋をコロナが予約、その料金を先払いし消費者に提供することで、苦戦する観光・旅行業界への支援を目指すものです。安心安全に旅行を楽しむことができるようになったタイミングで消費者に機会を提供することにより、国内観光をサポートしながら、自然とのつながりを取り戻してほしいというメッセージが込められています。

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