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COVID-19は鳥居洋介に何を撮らせたのか。わたしたちが見たかった東京は、441の写真展にあるかもしれません。

依然、コロナウイルスが猛威をふるっています。

さまざまな産業が苦境へと立たされていますが、ものを生み出すクリエイターたちも同じ身です。時代の空気を読み、捉える彼らは、その制作方法を含め、作品自体の意義を問う必要にせまられています。

バンド「BO NINGEN」に密着した処女作『BO』をはじめ、人物のポートレート写真をメインに撮ってきた写真家・鳥居洋介。ひとを被写体にすることが難しくなったコロナ禍において、何を撮り得るのかを思惟したひとりです。

模索の末に彼が撮った写真は、あまりに哀しく、そして瑞々しいのです。

TOKYO#004, 2020

TOKYO#006, 2020

あまり好きじゃなかった東京の印象が変わった、と鳥居さん。なんとなしにコンタクトレンズを外し裸眼で世界をみたとき、その目に映ったのはぼんやりとした都市の風景でした。

ひとびとの欲望が渦巻き、日々新しいものが古いものに取って代わる街。巨大な交通網の中で人間が忙しなく出入りをする街。鳥居さんの写真は、そんな東京にこびりついた先入観を剥ぎ取り、新しい東京を見せてくれます。それはまるで異邦人の視点で見た東京。

意味や場所性から解放された、抽象度の高いランドスケープ写真は、鑑賞者をどこへ誘うのか。441でお待ちしています。

INFORMATION

写真展「Scéne」

会場:441
住所:東京都渋谷区神宮前5-12-1 マハール表参道ビル1F
会期:1月15日(金)〜23日(土)
営業時間:12:00〜19:00 (23日のみ12:00〜18:00)
※レセプションパーティー 1月15日(金)18:00〜21:00
入場料:無料

鳥居洋介
1979年、愛知生まれ。東京在住。国内外問わず数多くのアーティストのポートレート撮影を中心に幅広い媒体で活躍。2016年、ロンドンを拠点に活動する日本人4人組サイケデリックロックバンド「BO NINGEN」のUKでの日常生活やツアーに密着しまとめあげ た写真集「BO」を発表。
公式サイト

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