CLOSE
NEWS

連載【で、NEW VINTAGEってなんなのさ?】Vol.14 気付けば価格高騰中? “時代の流れの中で消えていく”インディアンス ネタ。

そもそもニュー・ヴィンテージとは?

1990年代、誕生から100年経過している“アンティーク”に対し、その定義は満たしていないけど、価値のありそうな古着を打ち出す際に使われ出した言葉“ヴィンテージ”。いまではさらに、当時“レギュラー”と呼ばれていた80年代以降の古着にも、“ニュー・ヴィンテージ”という新たな価値を見出す動きがあります。本企画ではこの古着の新たな楽しみ方を、スタイルの異なる4つの古着屋が提案。それぞれの感覚でその魅力を語ります。

第14回目は「カラーアットアゲインスト(Color at Against)」の高橋優太さん。

Text_Tommy
Edit_Yosuke Ishii


高橋優太 / Color at Against 店主
Vol.14_クリーブランド・インディアンスのTシャツ&BBキャップ

―さて、今回紹介していただくニュー・ヴィンテージなアイテムは?

前回は自分にとって現在の趣味であるアウトドアに紐付いたアイテムを紹介しましたが、今回はぼくの過去に紐付いたアイテムを紹介しようと思います。それがインディアンスネタでございます。いかにスポーツに興味が無くともアメリカのMLBは、皆さんご存知のことでしょう。要はアメリカのプロ野球リーグなのですが、その所属チームの1つがクリーブランド・インディアンスです。

―おっ! 30代以上にとっては、東のニューヨーク・ヤンキース、西のロサンゼルス・ドジャースと同じくらい馴染み深いチームですよね。

そう、完全に90年代のスポーツコメディ映画『メジャーリーグ』の影響ですよね。主題歌『X ~Wild thing~』なんて、メチャクチャ色んなところで起用されていましたので、耳に残って覚えているっていう人も多いはず。ぼく自身、なんとなく子供の頃からこのチームの存在は知っていましたが、やはりそれを強烈に印象付けたのが続編の『メジャーリーグ2』。お騒がせ俳優のチャーリー・シーン主演で、とんねるずの石橋貴明さんも主要キャストとして出演したことで知られています。とにかく貴さん演じるタカ・タナカのキャラクター造形が素晴らしいので、未見の方はぜひ一度ご覧あれ! 

―(苦笑)。映画でなくアイテムのオススメを教えてください!

もちろんっす(笑)! …てことで、まず王道のBBキャップ。90年代以降は〈ニューエラ(NEW ERA)〉がグングンMLBでシェアを伸ばしていきますが、こちらはMLB公式サプライヤーが作った普通のチームグッズ。おじいちゃんや渋めのオッサンって絶対にバイザー部分を折り曲げているじゃないですか? 当時はぼくもシャカリキに白球を追っかける野球少年でしたから、あの感じのカーブドバイザーの方がしっくりきたんですよね。それにこのアノニマス(ノーブランド)感というかニッチな雰囲気も、天邪鬼な自分にとっては非常に好みで。

クリーブランド・インディアンスのBBキャップ 左¥6,930、右¥7,920(カラーアットアゲインスト

―いま、インディアンスネタをピックするのには何か意味があるんですか?

海の向こうの話なので知らない人も多いのですが、実はここのチームマスコットでもあるロゴの“ワフー曹長”が2018年でサヨナラをしてしまっているんです。なのでイチ野球ファンとして、そしてアメリカ文化を愛する者として、この機会に紹介せずにはいられませんでした。ちなみにサヨナラの理由というのが、ネイティブアメリカンに対する人種差別問題です。チームを愛する人たちはこのロゴも愛していたのですが、当事者のネイティブアメリカンからしたら、このようなステロタイプな表現に抗議するのも当然の話。しかもロゴのみならずチーム自体の名前も、2022年には変わるかもしれないというニュースが。人種差別問題という非常にデリケートな問題に紐付いてはいますが、今後確実にニュー・ヴィンテージになっていくと思われるので、思い入れがある人もこの記事で初めて知ったという人も、チェックしてみてはどうでしょうか。

―なるほど。いまなら他のアイテムも結構見つかりそう。

クリーブランド・インディアンスのTシャツ ¥7,700(カラーアットアゲインスト)

なので、Tシャツのバリエーションを3連チャンでご紹介! インディアンスはフォントもメチャクチャ格好良いんですよ。「●●選手が好きだった!」みたいな思い入れは特になかったけど(笑)、学生時代に友人が作ったこのロゴのパロディTシャツをいまだに持っていたりして、それもまた良き思い出。多分その頃から、このロゴに対しての愛が大きくなっていったんだろうなぁといまとなっては思う次第です。これで1ストライク。

―こっちは、かなり主張が強めですね。

クリーブランド・インディアンスのTシャツ ¥8,800(カラーアットアゲインスト)

1992年のコピーライトが入っていますね。単純に格好良いなと思っていたこのロゴが、オフィシャルでは二度と見れなくなると思うと、寂しさを禁じ得ません。ただ服屋的にはカラー違いで二つもロゴが入っているという点に注目、制作コストを考えると結構贅沢なので、そういった意味では結構珍しいかもしれません。はい、これもストライク!

―イイ感じに球種を使い分け、これで2ストライク。(サインを出しつつ)最後は…。

クリーブランド・インディアンスのTシャツ ¥9,900(カラーアットアゲインスト)

(サインに対して、コクリと頷き)リーグ優勝したりチャンピオンシップに進んだりすると、限定デザインも発売されたりするんですが、そのデザインも毎回素敵。当時のチーム状況と経営手腕で色んなアイテムが予期せずリリースされていたため、見つける楽しみもありますしね。これなんかは、単純にプリントのバランスにアメリカっぽさを感じますね。フィールドの形でゴールドのリボン、当時から「カッケー!」って思っていました。これから戦うぞ! 的なノリも感じるし、そういうのってすげぇテンション上がりませんか? これで3ストライク。よっしゃ、バッターアウト!

―おめでとうございます! 高橋選手としては、こういったニュー・ヴィンテージなアイテムをどう楽しむのがオススメでしょうか?

〈リーバイス〉の501XXを筆頭とした、いわゆるスーパー・ヴィンテージの世界では、ジップがどうとかパッチやリベットが何だとかディテールを追求しますが、そこを調べることで、戦争で資源の確保が厳しかったなどの歴史的・文化的背景も分かってくるから面白いじゃないですか。それはニュー・ヴィンテージも同様。これからもお店を通して、デザインの裏側にあるカルチャーなども含めて色々な角度で探せるし追えるということ。そして“だからこそ楽しいんだ”ということを発信していけたらなと思っています。ありがとうございました!

高橋優太 / Color at Against 店主
秋田県出身。〈ステューシー(STUSSY)〉、某アメカジ系セレクトショップを経て独立。東京・代々木上原の駅近くの住宅街にて“遊び心を忘れない、童心を忘れたくない大人たち”をコンセプトに、アメカジをベースとし、古着や国内外を問わず面白さや楽しさを連想させるアイテムを提供するセレクトショップ、〈カラーアットアゲインスト(Color at Against)〉を営む。最近はキャンプや釣りなど、アウトドアにハマっている。
インスタグラム:@color_at_against

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP > NEWS

関連記事#NEWVINTAGE

もっと見る