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写真家 押尾健太郎初の作品集は、若き日の蒼い衝動を記録した魂の私家版です。

WEB媒体を日々営んでおきながら、身も蓋もないことを言いますが、写真は紙媒体で見るのが一番その魅力が伝わるのでは、と思っています。好悪の問題ではなく、それはもう厳然たる事実として。

そういうわけで、写真家が発表する写真集のお知らせはなるべく取り上げたいのです。

今回ご紹介するのは、広告、雑誌、WEB を中心に活動している写真家、押尾健太郎が初めて刊行した作品集『PLOUGH YARD 517』です。

2002年、ロンドンに留学していた押尾は、馴染みのパブで風変わりな格好の中年男性に出会います。それが本作の被写体であるメルヴィンです。離婚やトラブルで財産や住処を失い意気消沈しながらも、奔放に生きるメルヴィンとの邂逅が、ロンドン生活に刺激をもたらしました。彼と過ごした日々を写真におさめ、それをまとめたのが本作になります。

今から20年前、若く荒削りだっただろう押尾の感性が、隅々にまで焼きついている蒼き日々の記録。

いまだに気安く海外に行けない情勢ではありますが、本作に収められている写真には旅への憧憬を猛烈にかきたてる何かがあります。

INFORMATION

PLOUGH YARD 517

著者:押尾健太郎
サイズ:182×257 mm
ページ数:80 ページ(ソフトカバー・フルカラー)
出版社:自費出版
価格:¥3,850

押尾健太郎
千葉県生まれ
2000年 スタジオアシスタントを経て 渡英 2003年 帰国後 フリーランスとなる。
公式サイト
公式インスタグラム

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