コロナ禍を引きずり、そこに円安が追い討ちをかけ、まだ海外旅行には気軽に行けません。
だけど、写真家山下直輝さんがジョン・ミューア・トレイルで切り撮った写真を見ていると、まるでアメリカにいるかのような気分に浸れるのです。
今回発売される写真集「Harvest:John Muir Trail」は、山下さんが2018年にジョン・ミューア・トレイルをスルーハイキングしたときに出会った人や風景の写真が納められています。
ちなみに、ジョン・ミューア・トレイルとは、アメリカ自然保護の父、ジョン・ミューアを称えてつくられた長距離歩道。カリフォルニア州シェラネヴァダ山脈に340km渡って伸びるコースで、ハイカーの聖地として知られています。
気がつけば歩き終えてから4年も経ってしまった。
何故歩いたのだろう?
この旅で得たものは?
自分に問いかけてもすぐに答えは出てこない。
東京から逃げるようにアメリカに行った。
何も考えずとにかく歩き続けた。
歩き始めて12日目。予定よりも早く終わりは来た。
ヨセミテが火事で公園から追い出された。
予定は変わったけど、自分の中でJMTを終わらせることができた。
僕のJMTは人のより20マイル短い。でもそれでいい気がする。
無理して全て歩き切る必要はない。
予定が変わることはよくある。人生においてもそうだ。
無理して続けなきゃいけないことは世の中にはそんなにない。
必要なのは自分の中で区切りをつけること。
そう思えたのが一つの収穫だった。
たくさん歩いたけど、のんびり立ち止まるようなそんな旅だった。
(山下直輝)
発売を記念して、東京・三鷹の老舗アウトドアショップ「Hiker’s Depot」ではリリースイベントを開催。山下さん本人が当時の想いなどを語るそうなので、写真集と合わせてチェックしてみてください。
Naoki Yamashita「Harvest:John Muir Trail」リリースイベント
会期:6月16日(木)〜19日(日)
場所:ハイカーズデポ
住所:三鷹市下連雀4-15-33 日生三鷹マンション2F
時間:16日・17日 17:00〜20:00、18日・19日 15:00〜18:00