CLOSE
NEWS | TIE UP

オメガのスピードマスター、その誕生の裏にあるもの。人類初の月面着陸から54年目の事実とトリビア。

THAT’S ONE SMALL STEP FOR A MAN, ONE GIANT LEAP FOR MANKIND――.

1969年7月21日2時56分15秒UTC(協定世界時)、「アポロ11号」のニール・アームストロング船長が月に降りました。そこは静かな海と命名されたエリアでした。

「これはひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」と訳された冒頭の台詞はその際に発したものです。


「ケネディ宇宙センター」から打ち上げられた「アポロ11号」。ここから約一週間のミッションがはじまった。

アームストロングから遅れることおよそ20分。3時15分16秒UTCに降り立ったのは操縦士のバズ・オルドリンでした。その地を “壮大なる荒地” と形容したオルドリンは、カンガルーのようなジャンプを繰り返して低重力の世界を満喫しました。



写真上の3枚はバズ・オルドリン。よく見ると船外でも「スピードマスター」を付けていることが分かる。

2人は2時間あまりの滞在で47.5ポンド(21.5キログラム)の月物質の採取に成功しました。

もうひとりの乗組員、マイケル・コリンズ操縦士は司令船で彼らの帰りを待ちます。月面に立つことのなかったコリンズは “The forgotten astronaut(忘れられた宇宙飛行士)” などと言われることもありましたが、彼もまたこのミッションを遂行するのに欠かせないひとりでした。

5回目を数えるアポロ計画の有人ミッションはこうして成功裏に幕を閉じました。ジョン・F・ケネディ大統領が掲げた “60年代が終わるまでに人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させる” という国家目標は見事に成し遂げられ、米ソの熾烈な宇宙開発競争は終焉を迎えました。

世紀の瞬間はテレビを通じ、日本にも届けられました。平均視聴率は驚きの82%。残念ながら国民が固唾を呑んで見守った中継の画質は恐ろしく粗かったため、視聴者のほとんどは気にも留めませんでしたが、その時、オルドリンが右の手首に巻いていたのは〈オメガ(OMEGA)〉の「スピードマスター プロフェッショナル」でした。

ヘリテージとロマンを受け継ぐ現行モデル。

「アポロ11号」が打ち上げられる5年前、「NASA」は世界の名だたる時計メーカーに宇宙での使用に耐えるクロノグラフの開発を命じました。

気温、衝撃、振動といった11の項目でテストした結果、「スピードマスター プロフェッショナル」は唯一、すべての項目において合格ラインを上回り、「NASA」の公式装備品として認められました。

1965年6月1日、過酷なテストに唯一合格した「スピードマスター プロフェッショナル」は「NASA」の公式装備品に認定された。

ここで紹介する「スピードマスター ムーンウォッチ マスター クロノメーター」はそんな名機の正統な後継者です。

非対称ケース、段差を設けたブラックダイアル、ドットオーバー90をあしらった、陽極酸化処理を施したアルミニウム製ベゼルリング…それらデザイン・ディテールは「アポロ11号」の乗組員に支給された「スピードマスター プロフェッショナル」のそれをかたちにしています。



“SPEEDMASTER” MOONWATCH PROFESSIONAL
CASE : STEEL, 42mm
MECHANISM : MANUAL WINDING
POWER RESERVE : 50 HOURS
WATERPROOFNESS : 5 BAR
PRICE : ¥880,000

風防は強化プラスチックの一種であるヘサライト製。「アポロ11号」の乗組員はもちろん、これまで月に行ったすべての宇宙飛行士が手首に巻いた「スピードマスター プロフェッショナル」がこの強化プラスチックを採用していました。

ブラッシュ仕上げを施した5つのアーチ型リンクで一列を構成するブレスレットがマスキュリンなボディを額縁のように飾ります。

キャリバーは3861。「スピードマスター アポロ11号 50周年記念 リミテッド エディション」に搭載されたムーブメントです。「スイス クロノメーター検定協会」の精度検定と「スイス連邦軽量・認定局」によるテストを軽々とクリアし、“マスター クロノメーター” の称号が与えられました。

オメガ・オーナーが知るべき、ふたつのトリビア。

最後にトリビアを2つ。

その1。「スピードマスター プロフェッショナル」はアームストロングにも支給されていましたが、“月のひと” となったアームストロングの手首にはありませんでした。月着陸船のデジタルタイマーが故障したのがその理由で、彼の愛機は不測の事態に備えて船内に残されたのです。

その2。「スピードマスター プロフェッショナル」がその真価を発揮するのは翌70年に打ち上げられた「アポロ13号」の有人月飛行においてでした。

「アポロ13号」は酸素タンクの爆発により帰還を余儀なくされます。大気圏に再突入するにあたり、船は軌道修正をする必要がありました。求められたのは、14秒きっかりのエンジン噴射。しかし船内のデジタルタイマーは使えません。なぜならば電力が残り僅かだったからです。代わってこの重責を担ったのが「スピードマスター プロフェッショナル」でした。そうして乗組員を無事に生還させたのです。

「スピードマスター」を腕に巻く宇宙飛行士。

Text_Kei Takegawa

INFORMATION

オメガお客様センター

電話:03-5952-4400
オフィシャルサイト

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP > NEWS

関連記事#OMEGA

もっと見る