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90年代、トウキョウ、ポップカルチャー。あまりにも眩しく騒々しかった日々を切り取った一冊です。

全ての情報がフラットに、そしてリキッド化しているWEB全盛の今、何かを体系的に振り返ったり、俯瞰して見たりするのがなかなか難しくなってきました。そういう部分に紙媒体の存在意義というのが残されているのだと思います。

今回発売された『「2D Double Decades Of Tokyo Pop Life」僕が見た「90年代」のポップカルチャー』は、トウキョウ ポップカルチャーの教科書とも言うべき書籍です。

著者は、90年代から00年代にわたる20年をsmart編集者、honeyee.com編集長として時代を歩んだ鈴木哲也氏。「トウキョウポップカルチャー、2つの10年間」を、「裏原宿」「渋谷系」といったキーワードを掘り下げながら独自の視点で切り取った内容となっています。

本書「まえがき」より
本書は1990年代に東京で起きたファッションと音楽を中心としたポップカルチャー、なかでも、「裏原宿」、「渋谷系」といったムーブメント、あるいは「A.P.C.」、「トレインスポッティング」、「藤原ヒロシ」、「ピチカート・ファイヴ」といったブランド、作品、アーティストについて、それらが持つ意味を改めて吟味し、東京のポップカルチャーシーンで何がそのとき、つまり、「90年代」に成し遂げられたのかを今一度確かめることを目的としています。またその際、「90年代」をその10年間のみで語ることはできないと僕は考えます。20世紀と21世紀の間に挟まれた、様々な意味でまさに過渡期にあった「90年代」の、その曖昧で漠然とした輪郭を際立たせるためには、どうしても、その前後の10年間のいずれかを都度、重ね合わせることが必要になるのです。もっとも、1990年代の東京のポップカルチャーと言っても、ここで取り上げるのは僕の個人的な体験や思い出から導かれたものばかりで、いわば「僕の90年代」です。この「僕の90年代」が、本書を手にした皆さんの「それぞれの90年代」と重なったとき、そこに浮かび上がる何かが現れれば幸いです。

ちなみに本書はオンラインサロン「RoCC」で2021年から連載された、鈴木哲也氏の「2D(Double Decades of pop life in tokyo) 」にあらたな書き起こしを加えたものです。

限られた人しか知り得なかった内容をこうして一冊にまとめてオープンにするというのは、実に意義のあることなのではないでしょうか。

ポップカルチャーという言葉に少しでも反応した貴方は読むべき一冊です。

INFORMATION

「2D Double Decades Of Tokyo Pop Life」僕が見た「90年代」のポップカルチャー 

著者:鈴木哲也(元honeyee.com編集長)
値段:1,100円
頁数:124P 
サイズ:H210mm×W128mm (A5版) 
出版:mo’des book @modes_tokyo

鈴木哲也
1994年、株式会社アップリンクで雑誌『DICE』の編集に携わる。
1996年、株式会社宝島社の雑誌『smart』に参加。
2002年、編集長として『smartMAX』を創刊。2004年、株式会社宝島社を退社。2005年、藤原ヒロシ、清永浩文、中村ヒロキらと共に株式会社ハニカムを設立。
同時に同社の運営するwebメディア『honeyee.com』の編集長に就任(2011年からは同社の代表取締役も兼任)。2017年、株式会社ハニカム代表取締役並びにwebメディア『honeyee.com』編集長を退任。現在は企業、ブランドのコンサルティング、クリエイティブディレクションなどを行う。

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