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森山大道の『新宿』がコラージュにより全く異なる表情に。気鋭のアーティスト、吉田昌平のみなぎる才気を見逃さぬよう。

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世界的な高い評価を受け、日本を代表する写真家のひとりである、森山大道。2002年に出版された写真集『新宿』が、新たな解釈、アレンジを受けて、生まれ変わりました。

『新宿』の全ページを素材としてコラージュ、全128点からなる作品集『新宿(コラージュ)』を制作したのは、アートディレクターとして書籍やカタログなどのデザインに従事するかたわら、アーティストとして作品を制作・発表する𠮷田昌平。

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𠮷田氏が森山大道氏の写真集を素材にコラージュ作品の制作を開始したのは、雑誌『BRUTUS』の「森山大道と作る写真特集」号の付録のタブロイド版ポスターのための制作オファーを受けたことがきっかけだったようです。

その際に、森山氏の代表的な写真集の一つ『新宿』をコラージュの素材として選んだ𠮷田氏は、その後も個人的なライフワークとしてその制作を続けていました。

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そしてこの度、写真集をまるごと一冊、余すことなく素材として切り刻み一度解体し、大胆に再構築した作品群『新宿(コラージュ)』が完成の運びとなりました。

元の写真とは異なる独自の世界観は、森山氏本人からも賞賛のコメントが届いています。

「ぼくは𠮷田さんのコンセプトによって、すでにぼくの手から離れた
〈もうひとつの新宿〉風景の中を歩き回れることを楽しみにしている。」 ――森山大道

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本書はブックコーディネイター・クリエイティブディレクターの内沼晋太郎氏率いる本とアイデアのレーベル 「NUMABOOKS」が新たにスタートさせたレーベルより、出版されます。

また、作品集の発売と同時に、新宿・ビームス ジャパンの「Bギャラリー」で初となる𠮷田氏の展覧会が開催されます。『新宿(コラージュ)』全128点の中から厳選した作品の展示・販売を行われるそう。来月には森山大道氏も参加するトークイベントもあるようです。詳細は下記まで。

Text_Ryo Komuta


『新宿(コラージュ)』

著者/コラージュ:𠮷田昌平
写真:森山大道『新宿』(月曜社、2002年初版)

編集/出版:NUMABOOKS

ブックデザイン:𠮷田昌平(白い立体)

仕様:w182×h247mm/256pシリアルナンバー付き・スリーブケース入り

価格:5,800円+税

𠮷田昌平展「新宿(コラージュ)」
期間:2017年5月19日(金)~ 6月4日(日)
時間:11:00〜20:00(会期中無休)
場所:Bギャラリー(ビームス ジャパン 5F)
住所:東京都新宿区新宿3-32-6 TEL:03-5368-7309

アーティスト・トーク
日時:2017年6月3日(土) 18:00~19:30
会場:Bギャラリー (ビームス ジャパン 5F)
ゲスト:森山大道(写真家)、杉江宣洋(『BRUTUS』副編集長)
予約定員制:先着30名様
※ご予約はBギャラリーまで

𠮷田昌平
1985年、広島県生まれ。アートディレクター、グラフィックデザイナー。桑沢デザイン研究所卒業後、デザイン事務所「ナカムラグラフ」での勤務を経て、2016年に「白い立体」として独立。カタログ・書籍のデザインや展覧会ビジュアルのアートディレクションなどを中心に活動。そのかたわら、アーティストとして字・紙・本を主な素材・テーマとしたコラージュ作品を数 多く制作発表する。2016年、雑誌『BRUTUS』(マガジンハウス)No.818「森山大道と作る写真特集」への参加を契機に、森山 大道氏の写真集を素材としたコラージュ作品の制作を始める。作品集に『KASABUTA』(WALL、2013年)。

森山大道
1938年、大阪府生まれ。1964年にフリーの写真家として活動を始める。1967年、「にっぽん劇場」などのシリーズで日本写真批 評家協会新人賞を受賞。1968~70年には写真同人誌『プロヴォーグ』に参加し、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は”アレ・ ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。近年では国内外で大規模な展覧会が開催され、世界的に高い評価を受けている。 写真集に『新宿』(2002年)、『モノクローム』『カラー』(ともに2012年)、『犬と網タイツ』(2015年)など多数。

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