植物分類学者の牧野富太郎博士を知っていますか?
彼は94年の生涯で約40万枚もの植物標本を収集。これらは「牧野標本」と呼ばれ、現在も研究資料としての他、博士が植物研究に捧げた情熱を伝えています。
そんな牧野博士の植物標本の美に迫る企画展「MAKINO 植物の肖像」が8月11日(金・祝日)から開催されます。
展示されるのは「牧野標本」に魅了された菅原一剛さんの作品群。菅原さんは日本広告写真家協会元会長で写真家の早崎治氏に師事した後、渡仏し、写真家としてデビュー。映画の撮影監督としても活躍し、テレビアニメ『蟲師』(2005年)のオープニング・エンディングディレクターを務めたことでも知られています。
菅原さんは牧野博士の功績を称える「高知県立牧野植物園」が所蔵する標本5,500枚の中から選んだ41枚を撮影。世界最高水準の1億5千万画素のデジタルカメラを用い、まるで肖像写真(ポートレート)かの如く、植物の微細な陰影を高精度かつ立体的に映し出しています。その成果は今年2月刊行の写真集『MAKINO 植物の肖像』としてかたちになりました。
今回は「高知県立牧野植物園」で展示されている100×150センチに拡大された作品の一部や、標本サイズの植物肖像写真など、博士が顕微鏡を通して見ていたであろう植物のミクロな世界を体感できる作品の数々を展示。
また、企画展の開催に合わせてスペシャルなジャケットの受注発売も用意されています。これはジャケット専業ブランド〈ジャケット(JACKET)〉が菅原さんの写真集『MAKINO 植物の肖像』に共鳴してつくった新モデル。
植物に敬意を払うため、植物採集のときに正装していた博士のスタイルをジャケットとして再解釈。写真集に連動するかたちで、表地には植物の色である “みどり” の生地を使い、裏地には博士が採取した桜の写真をプリントしています。
この他、昨年4月24日付けと今年7月15日付けの「高知新聞」に掲載されて話題となったセンダイヨシノやビロードムラサキの作品の展示やグッズの販売なども。
会場は東京・原宿のショールーム&ストア「BLANDET Tokyo」。企画展初日の8月11日と20日(日)は菅原さんが在廊予定とのこと。訪れれば、牧野博士が残した以下の言葉がより深く心に響くはずです。
植物に感謝しなさい。
植物がなければ人間は生きられません。
植物を愛すれば、
世界中から争いがなくなるでしょう。
菅原一剛「MAKINO 植物の肖像」展
in BLANDET Tokyo
会期:8月11日(金)〜20日(日)※17日(木)と18日(金)は休み
会場 : BLANDET Tokyo
住所:東京都渋谷区神宮前2-19-13 VORT原宿 3階
Instagram:@blandet_tokyo