MA-1といえば、いまやファッションアイテムとして各ブランドからリリースされていますが、その源流を辿れば〈アルファ インダストリーズ(Alpha Industries)〉に行き着きます。
1959年、米国防省から軍用ジャケットの見直しを依頼された〈アルファ インダストリーズ〉は、歴史に残る名作を生み出しました。そのフライジャケットは、総計4,000万着以上生産されたと言われ、多くのパイロットやフライトクルーに愛されるマスターピースとして、いまもその地位を確立しています。
そして今回、北海道・旭川にあるセレクトショップ「ムーンロイド(MOONLOID)」が、〈アルファ インダストリーズ〉にMA-1を別注。新しい角度からこのアイテムを解釈し、“ALPHA史上最高クラスの暖かさ”を謳うMA-1が誕生しました。
そのMA-1というのがこちら。今作の特筆すべきポイントは、ダウンの充填量です。一般的なMA-1にはダウンではなく中綿が充填されていますが、この別注では保温力の高いダックダウンを採用。そして、240gというMA-1に入る限界までダウンを充填しているのです。
そのおかげで、MA-1とは思えないほどの暖かさとボリューム感を実現。身体の熱を効率よくダウンへ取り込むため、裏地は薄手のナイロン地にするなど、細かなアレンジも加えられています。
別注ポイントはデザイン面にも。今回ベースになったのは、USスペックのMA-1。日本人の体型に合うようにアレンジされたものではなく、本家の武骨でボリュームのあるシルエットを追求したと言うわけです。
さらに、米軍パイロットが着ていたものではなく、あえて80年代頃からグランドクルー(地上勤務要員)が着ていたジャケットをヒントに、表地と裏地を同色に。これによって、リバーシブルで着やすい仕様になっています。
表地はお馴染みのフライトナイロン。高密度でタフなこの生地は、気兼ねなくガシガシ着られて、デイリーユースにもってこい。
裏側はダウンのボリューム感を出すため、横方向にキルティングを走らせ、ダウンジャケットのようなルックスに。MA-1なのにダウンというありそうでなかったデザインを楽しめます。
「ムーンロイド」のこだわりはジッパーにも。〈アルファ インダストリーズ〉のオリジナルジッパーを採用し、シルバー&ゴールドのスペシャルなカラーに変更されています。本来は光が反射しないように塗装されていますが、街着を想定した1着。煌びやかなカラーがワンポイント差し込まれるだけで、全く違う印象に仕上がっています。
ディテールにまでこだわりが詰まりに詰まった、こちらのMA-1。ミルスペックのよさを残しながら、タウンユースを想定し、現代の視点も取り入れた珠玉の1着になっています。“ALPHA史上最高クラスの暖かさ”、これは袖を通してみないと体感できませんよ。こちらのページから購入可能です。