CLOSE
NEWS | TIE UP

わさび尽くしの1日! 静岡市とフリークス ストアが手を組み実施された「わさびフェス」に密着しました。

ツーンと鼻に抜ける心地よい刺激。“わさび”は日本が誇る和のスパイスの代表格です。その名産地である静岡県では、なにやら「わさびフェス」と呼ばれるイベントがあるんだとか。今回その「わさびフェス」となんと「フリークス ストア(FREAK’S STORE)」が協業し、オフィシャルグッズを製作しました。

「フリークス ストア」とわさびって……一体どういうこと!? 本記事では、先日行われた「わさびフェス」を振り返えると同時に、キーパーソン3名へのインタビューを通じて、異色の組み合わせの実態を紐解いていきます。


去る11月10日(金)。この日、静岡紺屋街名店街で行われたのは、全国わさび生産者大会静岡大会、通称「わさびフェス」です。

全国わさび品評会に出品されたわさびや、静岡市産わさび加工品を販売する他、わさびに合う飲食物の販売を実施。また静岡のわさびについての展示、すりたてわさびの試食会などが行われました。

市の名産品であり、世界農業遺産に認定されているわさびを若者を中心に広めたい。そんな想いのもと、今回白羽の矢が立ったのが「フリークス ストア」。オフィシャルグッズとしてスエットとわさびすりおろし器を製作し、今回のイベントを盛り上げました。

どうして、「わさびフェス」と「フリークス ストア」が…? 疑問に思った編集部は、早速このイベントの主催者のひとりである静岡市経済局農林水産部 農業政策課の増田淑乃さんにお話を伺いました。

「わさびのファンを増やしたかったんです。我々が普段口にするわさびってチューブのものが多いというのが現状。でもすったわさびって本当に美味しくて。それをたくさんの方に知ってほしい、とくに若い方にぜひ! という想いがあったので、今回『フリークス ストア』さんにお声がけさせてもらいました」

増田さん自身もいまの部署に配属されるまではわさびが苦手だったんだとか。それが働いていくなかで生産の背景を知り、“ホンモノ”のわさびに触れることで、いまではすっかりわさびの虜。増田さんはさらにこう続けます。

「若者にどうしたらアピールできるのか。おしゃれでいまっぽいアプローチをしていきたい、と『フリークス ストア』さんに相談しました。我々行政では思いつかないようなことを次々に提案してくださったので、とても心強かったです。それが形になったのがこのスエットと特性わさびすりおろし器。めちゃくちゃ可愛くないですか? 実際にちゃんとわさびがすれるんですよ!」

「わさびフェス」が開催された紺屋街名店街の一角には「フリークス ストア」の店舗が。それも今回の協業の決め手のひとつだと増田さんは語ってくれました。

これまでもさまざまな異業種とのタッグで我々を驚かせてくれた「フリークス ストア」ですが、今回もその柔軟な姿勢は健在。互いの強みを活かした協業は、見事に若者の招致に繋がったようです。

「フリークス ストア」のブースでは、特製わさびすりおろし器がその場でもらえる参加型キャンペーンが実施されました。工夫の凝らされたパッケージに来場者も大興奮。

この特製わさびすりおろし器の製作には、フイナムブロガーとしてもお馴染みのあのひとが関わっていたんです。

あのひととは、〈テイクプロダクト(Take Product)〉の竹内利充さん。早速竹内さんにも、今回の協業について、そして製作に携わった特製わさびすりおろし器について聞いてみました。

「『フリークス ストア』を運営するデイトナ・インターナショナルさんとは、長野店が移転オープンしたタイミングの2020年3月からいっしょにさまざまなことをやらせていただいて。〈テイクプロダクト〉のポップアップだけではなく、店舗の“のれん”などの内装に携わらせてもらっているんです。そんななかで『フリークス ストア』さんから『イベントに際してスエットをつくるだけではなく、なにか喜んでもらえるようなプロダクトをつくりたい』と相談があったんです。自分は材木屋ですから、それを活かしていままでにないような“わさびすりおろし器”をつくってみよう! とスタートしました」

「首にかかってるわさびすりおろし器なんて見たことないでしょ?(笑)せっかく『フリークス ストア』さんとつくるなら、アクセサリー感覚で身につけられるような、“世界初”のわさびすりおろし器をつくろうと。わさび=刺激、刺激=炎、ということでアメリカのバイカーがよく着ていたようなファイヤーモチーフのエンブレムと、わさびを掛け合わせたようなデザインにしてみました。わさびが燃えてる感じにね(笑)ぜひ実際にわさびをすってみてほしいです」

わさびおろし器の製作ははじめてだったという竹内さん。3週間という短い製作期間にも関わらず最高の出来栄えに仕上がったのは、『フリークス ストア』との阿吽の呼吸、そして静岡市の寛容な姿勢に助けられたといいます。続けて竹内さんは今後の展望についても話してくれました。

「異業種との協業は面白いと思う一方で、脆い面もあると思うんです。どちらかが妥協しなければいけないケースだって、きっと往々にしてある。そこを折れずに自社のクリエイティブやブランディングに誇りを持って進めていくことが本当に重要。さらに言うと、その先を見据えて動けるかが鍵だと思うんです。“つくっておしまい”ではなく、さまざまな広がり、その可能性を探り続けて動き続けることが大切です。海外展開だってそのひとつだと思います。今後もいっしょにその可能性を探っていきたいですね」

会場では、すりおろしたてのわさびをふんだんに使用した“わさびドッグ”も販売されていました。ジューシーなソーセージと新鮮なわさびが調和した、新感覚のフードに我々取材チームも舌鼓。

そこには無邪気に“わさびドッグ”を頬張る、「フリークス ストア」の梶原敏之さんの姿も。今回の協業の舵を取ったという梶原さんに、イベントまでの道程を振り返ってもらいました。

「あいにくの雨ですが、みなさんに楽しんでいただけているようで嬉しいです。静岡県とは、以前に『おさかなフリーク』という取り組みで、静岡県水産・海洋技術研究所と協業したのが初めて。それを面白いと思ってくださった静岡市の行政の方から声をかけていただき、今回の『わさびフェス』の協業に繋がりました。担当の増田さんがとてもフレキシブルな方で、『フリークス ストア』らしさ、そしてその強みであるユニークさを全面に出せた協業になりました」

活動を続けていると、それを確かに見てくれているひとがいる。そしてそこからまた新しい取り組みに繋がっていくことに大きな喜びと希望を感じたという梶原さんは、さらにこのように続けます。

「『フリークス ストア』っていろんなことをやってますよね、で終わったらやっぱりダメなんですよね。そこを弊社としては課題に感じていたんですけど、それを解決するために『フリークスビレッジ(FREAK’S VILLAGE)』という全国での取り組みをオンラインで購入できる、全く新しい業態を立ち上げました。根底にあるのはやっぱり、お客さまに楽しんでもらいたいという純粋な想い。これからもいろんな繋がりを大切に、そしてそれをどう発信していくか、ひとりでも多くのお客さまに届くよう、活動を続けていきたいと思っています」

「フリークスビレッジ」は11月17日(金)に始動。今回の「わさびフェス」での協業はもちろん、これまで「フリークス ストア」が取り組んできた全国各地のクリエイターや、地域との結びつきから生まれたコラボレーションを全国に発信していくというもの。要チェックです。

おそらく1ヶ月分くらいのわさびを摂取したであろう、イベント当日。ツーンという鼻に抜ける刺激にもいつしか慣れ、ようやく深みを感じられるようになったところでイベント終了。

“地方行政とのタッグ”。言葉にするとサラッと聞こえますが、「言うは易く行うは難し」。その背景にはたくさんの人が関わり、繋がり、それぞれの想いをぶつけ合ってひとつの形になっているのです。

そんな活動をし続ける「フリークス ストア」から、これからも目が離せません。

©株式会社OWL

Photo_Anna Hirama

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP > NEWS