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「専用すぎる腕時計展」とは? セイコーだからこそ実現した、ユーモラスなラインナップに心をくすぐられます。

デザイナーが日々邁進する業務とは異なる視点でブランドの未来を考え、腕時計の可能性を探求する〈セイコー(SEIKO)〉の「power design project(パワーデザインプロジェクト)」も、気づけばもう11回目。

「WITH HARAJUKU」内に位置するSeiko Seedにて開催されている「専用すぎる腕時計展」では、140年以上の歴史を誇る〈セイコー〉のたしかな知識と技術、そしてさまざまな分野において活躍する7名がそれぞれ愛してやまないモノを”不必要”なほどに突き詰め、独創的かつユニークなデザインを掛け合わせた7種類の腕時計が展示されます。

見て楽しい、着けて楽しいラインナップとなっているので、それぞれのキャッチフレーズとあわせてご紹介していきます。

まずはブラックを基調とした、こちら。

”最高のすき焼きを求める者達へ”。冠されたのは「すき焼き専用腕時計」です。一見シンプルで洗練されたルックスかと思いきや、そこに記されているのはすき焼きでお馴染みの具材たち。監修には言わずと知れた名店・人形町今半さんを招聘し「ひとりで作ってひとりで食べる」という美味しいすき焼きの最適解を出発点として製作されました。

繊細で複雑なすき焼きという料理を1番美味しい状態で食べてほしい、そんな思いが込められた本作は、投入する具材の順番やひっくり返す時間までを的確にアナウンス。これさえあれば、誰でも最高の鍋奉行になれるというわけです。

続いては、”プロフェッショナルなマインドで本気で遊ぶ”というキーワードを掲げた「かくれんぼ専用腕時計」。

誰もがやったことがあるであろう、かくれんぼ。俄然隠れる方が好きだった自分も、1度は考えたことがあります。「鬼がヒーローになれたら」と。そうなんです、このモデルには、身に着ける人を童心に帰らせてくれる愉快なギミックが多数搭載。

必要不可欠なカウント機能と目隠し機能を備えつつ、時間を計るという行為に緊張感を持たせることで鬼のモチベーションを最大限まで向上させることに成功しました。

カラーは赤鬼、青鬼にちなんだ2色が登場。写真では伝えきれない部分が多くて悔しいところですが、これはかくれんぼの常識が大きく変わる予感。

次に紹介するのは、まさに腕時計の原点回帰ともいえる「晴れ男専用腕時計」です。

技術の著しい発展や企業努力によってなにをするにも便利な世の中ですが、このことを逆手にとって”「人類の本能に還る」という現代の贅沢”にフィーチャーした逸品。はるか昔、人々は日を頼りに時間の経過を計っていました。いまとなっては正直考えられないけど、あえてアナログな視点から本気で作った「晴れ男専用腕時計」は、題されたご機嫌なネーミングとは裏腹、非常に精密な製造工程があるんだとか。

使わないときはアクセサリー感覚で身に着けられますが、鉄の塊なので少々重たい…。それもそのはず、使用するときは腕の上に天文台が乗っているような佇まいに形を変えるのです。晴れの日にしか本領を発揮しない、なんてところが実に愛くるしい。

休みの日だったり、時間に縛られたくないときに纏ってみたい、そんな興味をそそるデザイン。腕時計の新たな可能性をヒシヒシと感じさせる、〈セイコー〉ならではの着眼点には思わずあっぱれ! と言いたくなります。

そして、モノづくりに携わる方なら馴染みがある”アレ”が腕時計になりました。

そう、ピンクッションから着想を得た「パタンナー専用腕時計」です。針を一時的に刺して保管するときに用いられるモノですが、本作の注目ポイントとしては、ファッション好きなら誰でも知っている文化学園大学の学生さんからフィードバックをもらっていたというところ。素材選びからピンクッションの形状、身に着けることでテンションがあがるアクセサリーとしての表情など、何度も試行錯誤を重ねてようやく形になったのです。

”創作意欲にやさしく寄り添う”というキャッチコピーには、時間も見られて作業の効率もあげられる、それでいて心地がよく邪魔にならない、いろんな意味での「やさしさ」が込められているに違いありません。

次に登場するのは、なんとも直球なデザインに仕上がった「パンダ好き専用腕時計」です。

”白黒が欲しいんじゃない。パンダが欲しい”。デザイナーさんの想いをそのまま形にしたようなルックスがチャーミングで、表情や耳の大きさ、毛並みまでをとことん研究し、時速30キロメートルという走行速度を計測するニッチな機能まで備えられています。

パンダのようなデザイン、なら目にしたことがありますが、本作はもはやパンダそのもの。疲れたときや落ち込んでいるときにふと目を向けてみると、可愛らしいパンダがあなたを癒してくれること間違いなし。

どれも時計という概念を覆す力作ばかりですが、いよいよ大詰め。続いては、そんなに必要ないのについつい買ってしまうというあなたにぴったりな「マスキングテープ好き専用腕時計」をご紹介。

我々編集部も撮影などで大変お世話になっているマスキングテープですが、こちらもかなり秀逸。多種多様な柄があることに目を向け、取り付けるモノによってまったく違う腕時計が楽しめるなんて、なんだかお得感さえ感じてしまいます。

洋服と同じように”マスキングテープを着替える”ことができたら日常のちょっとした気分転換になるし、これをきっかけに職場の同僚や友人なんかとの話のテーマにもなってきそう。

手元に彩りを与えてくれる新感覚の腕時計、気軽に取り入れられるし気になりますね。

最後はこちらの「両利き専用腕時計」。利き手が変われば使う脳の部分も変わるのではないか、そんな発想を具現化した”両利きの人のパフォーマンスを最大化する”腕時計なんです。

みなさんは右脳派、左脳派なんて言葉を耳にしたことはありますか? 脳科学の話になりますが、人間は左右の手を使い分けることによって脳の働きが変わってくるのです。クリエイティブな右脳、ロジカルな左脳とよくいわれますが、これらを器用に使い分ける人のためだけに特化したのが、この「両利き専用腕時計」。

細やかな溝加工と色分けによってダイヤル色が白から黒に、黒から白に変化するという画期的なメカニズムが採用されていて、着ける腕によって雰囲気がまるで異なるんだから驚きです。

これは補足ですが、それぞれ白はホワイトボード、黒は黒板からインスパイアされたんだとか。

思わず自分の目を疑ってしまうほどの巧妙なつくり、ぜひとも実物を手にとって体感してみてほしいです。

ここでお伝えできた魅力はほんの一部。まだまだ深掘りしていきたいところではありますが、この続きは会場にて実際にチェックを。神は細部に宿る、ではないけれど、きっと新たな発見に出会えるはずです。

INFORMATION

専用すぎる腕時計展

会期:〜3月31日(日)
場所:Seiko Seed
住所:東京都渋谷区神宮前1-14-30 WITH HARAJUKU 1F
電話:03-6271-5061
時間:11:00〜20:00(最終入場 19:45)
https://www.seiko-seed.com

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