だれもが幼少期に学校の授業などで、1度は水彩画に触れた経験があるのではないでしょうか? ただ大人になるにつれて、日常で水彩画に触れる機会は少ないように感じる人が多いはずです。
中村太一はこれまで途切れることなく水彩画に取り組んできた、1982年生まれのアーティスト。その中からおよそ160点にも及ぶ作品をセレクトし、書き下ろしのエッセイを収録した初の本格作品集『MANIAC RIVER』を発売します。
本書は夢のような、現実のような都市郊外の風景、そしてそこに生きる人々や動物、精霊たちが独自のスタイルで描かれています。
私は遠くの空間の先に人間の普遍的な営みが見えることを望んで絵画制作を続けています。絵を描く時には必ず「奥」を重要視します。それは絵画の表面のイリュージョンではなくさらに奥の人間が自分らしく生きるスタイルです。そして自分が見えている、あるいは触れる事の出来るものより深く遠くに行くために、色彩と絵の具の質感があり、様々な偶然との出会いや、充実した思考の構築があります。私はいつも絵に神秘的なものを求めています。(中村太一)
そして出版を記念し、代田橋の「フロットサム ブックス(flotsam books)」にてポップアップ&エキシビジョンが開催。
作品集と原画を見比べたり、現場=生で得られる経験はプライスレス。どこにでもあるような都市郊外の風景の奥にある世界を、ぜひ自分の感覚で自由にお楽しみください。