1933年に出版されたジェームズ・ヒルトンの小説『失われた地平線』。この作品の舞台となった“シャングリラ”は、東洋で言うところの桃源郷のように、理想郷を意味する言葉として世間に浸透しました。そして、中国・雲南省にはそんなシャングリラの名を持つ町が実際に存在します。
今回、〈リベレイダース〉の24年秋冬シーズンのテーマに掲げられたのは“シャングリラ”。雲南省で目にしたひと、景色から着想を得て、ひとつのコレクションが編まれました。
雲南省は、〈リベレイダース〉ディレクターMei Yongの父親の出身地。中国のなかでも少数民族が数多く住んでいることで有名な地域でもあり、Meiは幼少期からこの地に関する話を聞かされていたそう。そんな自身のルーツとも言える場所を紐解いていくのが、今回のコレクションというわけです。
さらに、雲南省をシーズンロケーションに選んだ背景には、争いが続くいまの世界情勢に対する想いがありました。
雲南省は、ひとつの民族ではなく、多数の民族が共存している。さらにそこに他宗教という環境で人々が皆、仲良く暮らしている。世界に目を向けて見ると、戦争が起こっています。その理由や背景にある問題は根深く、簡単に説明することは難しいですが、多くの原因は人種や宗教等価値観の違いがあると思います。雲南省は標高が高く、酸素も薄い、そんな厳しい自然環境で人種や宗教を越えて、手を取り合いながら生活する人々の姿はまさに、地上のシャングリラ(理想郷)ではないかと思います。この場所に世界が混沌としたいま、行けたことが良かったですし、胸にこみあげてくる想いがありました。(Mei Yong)
そんな〈リベレイダース〉の24年秋冬コレクション、その1stドロップをご紹介します。
OG LOGO TEE 各¥6,600
まずは、毎シーズン定番となっているOGロゴのプリントが施されたTシャツから。6.2オンスの天竺を使用したボディを起毛させ、退色加工を施すことで、風合いのある仕上がりになっています。
TITLE SEQUENCE TEE 各¥7,700
どこかで見たことあるようなグラフィックですが、これは某映画会社のタイトルシークエンスをオマージュしたもの。雲南省に位置する梅里雪山を掛け合わせ、シーズンロケーションの景色を遊び心あるデザインで表現しました。
LOST HORIZON TEE 各¥7,700
こちらはフロントに極小のフォントで“Liberaiders”、背中に『失われた地平線』の原題をオン。分かるひとには分かる、通好みの1着です。
MAW PHOTO TEE 各¥6,600
〈リベレイダース〉といえばフォトTもひとつのアイコン。今回は、Mei自ら撮り下ろした梅里雪山の写真が背中に落とし込まれています。
ALIVE TEE 各¥8,250
続いてのTシャツには、フロントとバッグに“GO WHERE YOU FEEL MOST ALIVE”の文字があしらわれています。直訳すると、“あなたがもっとも生を感じられる場所に行け”。Meiが雲南省に足を運ぶことで感じた想いが、メッセージとしてデザインされました。
LIBERAIDERS 2 PACK TEE ¥7,700
毎シーズン好評を博している2枚組のパックTは、ボディの生地に6.5オンスのコーマ糸天竺を採用。首部分のラベルをプリントにすることで衿ぐりのストレスをなくすなど、ディーテールにまでこだわっています。カラーはホワイトとブラックの2色展開。
3-PACK EVERYDAY SOCKS ¥3,520
2-PACK LINE SOCKS ¥3,520
通気性のいい編み目を採用した3足組のアンクルソックス、肉厚なパイル生地の2足組のロングソックスもラインナップ。
OVAL LOGO CORDUROY CAP 各¥6,600
4色展開のコーデュロイ生地のキャップも登場。ブランドロゴを配し、企業もののようなデザインに仕上げました。
今回紹介した〈リベレイダース〉の24年春夏コレクションの1stドロップは、8月9日(金)より発売スタートです。