このトンネルに見覚えがありませんか? ここは渋谷にある「MIYASHITA PARK」のほど近く、駐輪場があるトンネルなのですが、一面にアートが施され、これまでとは異なる様相を呈しています。
これは“シブヤ・アロープロジェクト”という災害時の一時退避場所と避難経路を来街者の方々に周知する目的のもと、2017年に渋谷区によって発足されたプロジェクトの一環。アートを通して情報発信し、平時からの防災意識の向上や災害への備えを行うことを活動目的としています。
2024年にブランディングをリニューアルし、米サンフランシスコの世界的アーティスト・Barry McGeeによるミューラル(壁画)、そして国際的に活躍する写真家・森山大道の写真作品をパブリックアートとして公開。そして第3弾となる今回、日本を代表するミューラルアーティスト・HITOTZUKI(ヒトツキ)がこのトンネルに壁画を完成させたというわけです。
HITOTZUKIはKAMIとSASUという2人のアーティストからなるユニット。
KAMIの雲と曲線、そして一時退避場所への経路に沿って飛び交うSASUのモチーフによって、人々へのエールと、一時退避場所へと導くイメージを込めたとのこと。
雲の中に身を委ねるように、このトンネル内で非日常の息吹を感じられるような特別な空間を創り出すことを目指して制作され、「MIYASHITA PARK」側と「渋谷西武」側を繋ぐトンネルがアートに包まれるものへと変化しました。
ちなみに、HITOTZUKIの作品からの最寄りの災害時一時退避場所は明治神宮・代々木公園一帯。詳しくはこちらにマップが掲載されているみたいなので、いざというときのためにチェックしておきましょう。