「写真は“photo”という概念を超えて“picture”として表現されるべき」。写真作品の解釈の自由さはもはやアートであり、“picture”という広義の表現方法だとある本で語られていました。写真を生業にしていない自分にとっても、写真論の奥深さはおもしろく、常に考えたくなるものです。
まさにこの思考を深める展示イベント「between A and B」が日本橋・三井本館にて開催しています。
本展示は、〈リトュンアフターワーズ(writtenafterwards)〉のデザイナー・山縣良和さんがディレクターを務める10代のための学び舎「GAKU」の企画展です。写真家・濱田祐史さんをゲスト講師に迎えた「自分だけの見方をつくる」の受講生が学びの集大成として作品を展示。学生の展示に併せてNerhol、オノデラユキさん、迫鉄平さん、そして本企画のキュレーターも務める濱田祐史さん、という国内外で活躍する4名のアーティストも出展します。
学生からプロの写真家まで、“見方”をテーマにした作品が重要文化財である「日本橋三井本館」に集結。展示された写真の奥にある作家の想いに思考を巡らせ、答えのない自分だけの解釈が浸れる空間です。そして、それが写真の本質的な楽しさということを再認識させてくれるでしょう。一緒に鑑賞した友達や恋人と感想をシェアすることで、さらにおもしろい鑑賞体験が得られるかもしれません。
また、10月26日(土)27日(日)の2日間限定で、「flotsam books」によるflotsamzines tour 2024や、山縣良和さんが主宰する「coconogacco」の生徒によるポートフォリオも展示しています。また、写真作家によるトークショーやワークショップなど、盛りだくさんなコンテンツを一堂に楽しめます。ひとり一人が自分だけの「見方」を探れる機会。27日までの限定開催なので、お見逃しなく。
Text_Sayuri Otobe
between A and B
会期:〜10月27日(日)
時間:11:00〜18:00
会場:三井本館、日本橋三井タワー1階・アトリウム
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1