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【FOCUS IT.】見て、触れて、体感して。ビームスが手がける大型コンセプトショップ「ビームス ライフ 横浜」がオープンしました。

日本有数のセレクトショップ「ビームス(BEAMS)」の新たな試みとして、11月30日(土)にオープンを迎えた「ビームス ライフ 横浜(BEAMS LIFE YOKOHAMA)」。いままで培ってきた知識とノウハウが集約されたこの店舗では、“ライフ”の名にふさわしく、「ビームス」を代表する個性豊かなレーベルやさまざまな業種とのコラボレーション、そしてオリジナリティ溢れるコンテンツが多彩に展開されます。五感を刺激し、好奇心をみたしてくれる「ビームス ライフ 横浜」の魅力を紐解くべく、早速覗きに行ってきました。

Photo_Satoru Tada
Text&Edit_Seiya Kato


最大規模となるエンターテインメント提案型の複合店舗。

横浜駅西口の目の前に位置する商業施設「横浜モアーズ」の1階と2階をまたぐ二層構造の「ビームス ライフ 横浜」。国内外のブランドや作品を独自に発信するセレクトショップの先駆けとして時代をリードしてきた「ビームス」の店鋪のなかでも最大規模で、ファッション、雑貨、インテリア、音楽、アート、食品が多彩にラインナップされます。

「東京ではなく横浜に出店したのは、まずこの地域からいろいろなコミュニティをつくりたいと思ったから」

そう話してくれたのは、カスタマーエンゲージメント本部長の渡部啓司さん。3年前は販売部門の責任者を務めていて、その頃から「ビームス」が大切にしているファッション、アート、カルチャー、エンターテイメントの4つが体感できる店舗をやりたいと考えていたのが、この「ビームス ライフ 横浜」が誕生したきっかけなんだとか。

オンラインのコンテンツとして取り組みを紹介してきたものの実店舗ができたり、洋服や本といったヴィンテージアイテムを販売するエリアがあったり、複合店鋪にはめずらしい飲食スペースが設けられていたりと、型にとらわれない自由な発想で新しいことに積極的に取り入れているのが印象的です。

カスタマーエンゲージメント本部長の渡部啓司さん

「新宿や渋谷に店舗を出店することも考えてはいたのですが、横浜というローカルな街でどのように評価されるかというのは大事にしていて。地元にいい企業もたくさんあるし、いいお客さんもたくさんいるし、チャレンジしてみる価値はあるなと思いました。従来の店舗と異なるのは、セクションごとにネオン管を採用しているところ。そして、複合店舗でありながらここまでレーベルの色をしっかりと出したのは初めてです。それぞれの世界観を感じてもらいつつ、ビームスが表現する幅の広さ、ひとつ一つのコンテンツの奥深さ、ここで働いてくれるスタッフ自身の魅力を体感してもらえたら嬉しいですね」


ビームスの新しいビジョンとバリューズを体現。

実際に店内を回遊するまえに、ここで大事なトピックをもうひとつご紹介。2026年2月に迎える創業50周年に向けて「ビームス」の新たなビジョン“Happy Life Solution Communities(ハッピーライフ ソリューション コミュニティーズ)”と、行動指針を定めた4つのバリューズが公開されました。

明るく楽しい社会現象を起こし、すべての人が幸せになれるコミュニティを目指すという企業姿勢を表したもので、去る11月19日(火)に全面リニューアルしたコーポレートサイトでは代表取締役の設楽洋さんのメッセージが掲載されているので、こちらもあわせてチェックしてみてください。

それでは皆さまお待ちかね。刷新されたビジョンとバリューズを体現した「ビームス」の新店舗をじっくりと見ていきましょう。


BEAMS

まずは「ビームス」から。この店鋪のなかでもっとも売場面積が広く、今シーズンのインラインアイテムはもちろん、過去に発売されて人気を博した別注アイテムがリストックされていたり、加藤忠幸さんが手がける〈SSZ〉が展開されていたりと、トピックスが目白押しです。

どれも早期完売が予想されるので、ご注意を。

また、一角にはアウトドアコーナーが併設されていて、フランス発のサスティナブルなアウトドアブランド〈ピクチャー オーガニック クロージング(Picture Organic Clothing)〉と環境に配慮したものづくりを展開する〈スポルティバ(LA SPORTIVA)〉によるコラボレーションアイテムが登場しています。日本国内でゲットできるのは、ここ「ビームス ライフ 横浜」だけです。

アウトドアフィールドにおける洋服はブラックを基調としたモノトーンがトレンドとされているなか、クラシックな雰囲気が漂うカラーリングのアイテムがバリエーション豊富にピックアップされているので、気になる方はぜひとも覗いてみましょう。

アウトドアコーナー ディレクターの古屋雄一さん

「ここのテーマが“大人のガレージライフ”です。隣には〈SSZ〉のセクションがあるので、その部屋の外側のガレージみたいな位置付けですね。アウトドアだけどあまりキャンプには寄せたくないなと思って、あくまで洋服をメインに、自分の好きな外遊びで使えるものをセレクトしてみました。音楽や自転車なども展開していきたいと思っていて、シーズンごとにラインナップを変えていく予定なので、足を運んでくださった方々に楽しんでいただけたら嬉しいです」

BEAMS PLUS

続いては、アメリカにルーツを持つ“永年着られる飽きのこない本物の男服”をコンセプトに掲げる「ビームス プラス(BEAMS PLUS)」。レーベルが追求するオーセンティックなスタイルが存分に表現された空間となっています。

なかでも注目は、10月にリリースされて各所で反響を呼んだ〈パレス スケートボード(Palace Skateboard)〉との初となるコラボレートコレクション。オールドアメリカンスタイルを現代のムードにマッチするようアレンジされたアイテムたちは、ゲットしておいて損はないでしょう。

〈パレス スケートボード〉と〈ビームス プラス〉のコラボレートコレクション

オープンを記念して、蜜月関係にある〈エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS〉と別注で製作したスタッフジャンパーで店頭に立つ「ビームス プラス」のスタッフ達。

BEAMS JAPAN / fennica

「ビームス ジャパン(BEAMS JAPAN)」のセクションでは、横浜を訪れた人々がお土産感覚で買える小物や雑貨、暮らしを豊かにする民藝やインテリアなど、日本の文化を感じさせる個性的なアイテムが店内を彩ります。

デザインとクラフトの橋渡しを目指し、独自の視点でライフスタイルを提案する「フェニカ(fennica)」からは、東京を拠点に活動する作家・宮野さとみさんの作品が初登場。あたたかみのある表情に仕上げられているので、飾っているだけで空間に明るさをもたらしてくれること間違いなしです。

北欧モダンを代表する〈アルテック(Artek)〉は既存の店舗でも展開されていますが、「ビームス ライフ 横浜」では明るいカラーリングを採用した「スツール60」をセレクト。また、豊富なバリエーションのなかから好きな色を選べるオーダーサービスも実施されるそうです。

〈フェニカ〉ディレクターの菊地優里さん

「〈フェニカ〉のコーナーは洋服ではなく、ライフスタイルに特化したアイテムをセレクトしています。カラーに関しては、いままでベーシックなものが多かったのですが、この店舗では横浜を彷彿させるブルーをはじめ、明るい色味のものを豊富に取り揃えてみました。ただ、部屋のテイストだったりほかのインテリアとの相性も考えたいというお客様のために、サンプルのなかから好きなカラーを選べるオーダーサービスも展開しています」

BEAMS CULTUART

「ビームス カルチャート(BEAMS CULTUART)」はビームスのアートやエンタメ、デザインといったカルチャーの領域を束ねて、グローバルに推進するプロジェクト。今回が初の店舗ということで、細部にまでこだわりが散りばめられていて、これまでに築きあげてきたものが存分に表現されています。

2008年にスタートした「トーキョー カルチャート by ビームス(TOKYO CULTUART by BEAMS)」をはじめ、さまざまなアーティストとのコラボレーションを展開する「ビームスT(BEAMS T)」のセクションも隣接していて、洋服ではなくアートやデザインを中心にグローバルな視点でセレクトされた作品たちは、じつに見応えがあります。

売場の中央には、パリを拠点とする「ペロタン(PERROTIN)」で取り扱われる商品が展開されていること。海外アーティストが数多く所属する世界的に有名な現代アートギャラリーなのですが、なかなか足を運ぶ機会もないので、お見逃しのないよう、ご注意ください。

〈ビームス カルチャート〉プロジェクトマネージャーの鈴木春幸さん

「初めて独立した店舗を出店することができるということで、国内外のさまざまなアーティストさんの作品をセレクトして、〈ビームス カルチャート〉の世界観を表現しています。ファッションではなくカルチャーコンシャスで魅せることに重きを置き、プロダクト中心ではなく、あくまでマルチプルや作品が見えてくるように展開しているのも特徴のひとつです。オープンに際して八木幣二郎さんにポスターのデザインをお願いしたんですけど、これもアーティストの八木さんがもの凄くこだわってくださって。オフセット印刷という技法を使っているのですが、独自の調整を加えていて、ひとつひとつの色調がランダムに印刷されているのが特徴です。レーベルが注力しているアートを通じて、ビームスの魅力を世界に発信できたら嬉しいですね」

bPr BEAMS

「ビームス」の原点である“BASIC & EXCITING”を世界中から厳選した生活雑貨やインテリアなどで提案する「bPrビームス(bPr BEAMS)」。「あったらいいな」を形にしたオリジナルアイテム、ポップなデザインが目を惹くぬいぐるみやオブジェクトも気になるところですが、一際異彩を放っていたのが、世界的に注目されている韓国のヴィンテージセレクトショップ〈サミュエル スモールズ(SAMUEL SMALLS)〉の品々です。

両者による別注企画で誕生したキャップや充電ケーブル、マグネット付きのミラーといった名刺代わりになるお手頃なアイテムに加えて、ヴィンテージのポスターをアップサイクルした〈サミュエル スモールズ〉らしいラインナップとなっています。

〈bPrビームス〉ディレクターの山口真吾さん

「シーズンによってラインナップが変わるのですが、いまは欧米のプロダクトを中心に買い付けをしています。あとは、一番のトピックとしてご紹介したいのは、やはり〈サミュエル スモールズ〉ですね。韓国のお店はホワイトを基調としたクリーンな空間で商品を丁寧に見せているところが多いなか、〈サミュエル スモールズ〉は古着屋と似ているところがあって。転々と商品が並べられていて、お客さんに宝物を探してもらうのと近い感覚でショッピングを楽しんでもらっている印象があったんです。この売場もそういったマインドを踏襲して、知らない人でも買いやすい価格のものを展開しています」

BEAMS F

「ビームス」屈指のメンズドレスレーベル「ビームスF(BEAMS F)」では、現代を生きる人々が気軽に“ヨーロッパのクラシックスタイル”を楽しめるようアップデートが施された上質なアイテムを幅広く展開。店内の奥にはガラス張りのオーダーサロンが併設しているので、毎日スーツを着ている方は、経験豊富なスタッフに自分だけの特別な1着を仕立ててもらうのがおすすめです。

そして、2021年の東京・原宿での初出店に続き、2店舗目となる「ビームス工房」の営業もスタート。スーツのお直しには1週間ほど時間を要するのが一般的ですが、ここではなんと最短2〜3日で対応してくれるというから驚きです。

スーツやドレスシューズ、タイを一通り揃えたら、いい腕時計が欲しくなってしまうのは男の性。「ビームスF」のセクションにおけるもうひとつの大きな魅力が、銀座のヴィンテージドレスウォッチ専門店「アンティキュリオス(ANTIQURIOUS)」のアイテムも取り扱われているところです。

B印MARKET

「ビームス」としては初となる“食”にフォーカスした空間が広がる物販エリアの「B印マーケット(B印MARKET)」。あえてジャンルを絞らずに「ビームス」スタッフが本気でおすすめする“食”をシーズンにあわせてをセレクトしているそうで、ここを覗けば季節の移り変わりを体感することができるというわけです。

ナチュラルワインやクラフトビール、オリジナルのおつまみが豊富に取り揃えられていて、飲食ができるコミュニティスペースが設けられているだけでなく、外に面した通りからテイクアウトだってできちゃいます。

そして、期間限定で取り扱う〈サンジュウゴミリ(35MM)〉も「ビームス ライフ 横浜」のオープンに華を添えます。

コーポレートカラーであるオレンジの缶を採用したコラボレーションクッキーが販売されていて、味は大人気のキャラメル&スパイス。

〈サンジュウゴミリ〉 × 〈ビームス〉のクッキー

そして、横浜中華街の老舗上海料理店「状元樓」とタッグを組んで考案した肉まんも登場。例によって、オレンジの生地を使用しているのも限定感があります。

「状元樓」 × 〈B印マーケット〉の肉まん

〈B印マーケット〉 フード担当バイヤーの伊藤仁美さん

「本当に美味しいもの、おもしろいものをシーズンにあわせていろいろピックアップしています。コミュニティスペースでは横浜という街の特性を考えて、お酒を片手に軽い食べものがつまめたり、もう一杯だけ飲みたいよね、という方が気軽に利用できるような空間を目指しています。オープンの時点では基本的に仕入れた商品が多いのですが、今後は生産者の方ともコミュニケーションをとり、パッケージだけでなく味から一緒につくっていけたらと思っています」

古着・古本

このスペースでは、「ビームス」スタッフの私物や期間限定で富ヶ谷の古着屋「ミスタークリーン(Mr.Clean)」のヴィンテージアイテムを販売。既存のレーベルと古着をミックスして、よりファッションを楽しんでほしいという「ビームス」らしい発想から生まれました。

定期的にテーマが変わり、ガラッと商品も入れ替わるそうなので、通っていればとんでもないお宝に出会える可能性も。古着好きは必見です。

また、同じエリア内には神保町の古本屋「マグニフ(magnif)」ブースが登場。ファッションをテーマとした雑誌や書籍がこれでもかと陳列されていて、古本好きにはたまらない空間になっています。

「ビームス」がこれまでに手がけてきた書籍も展示されているので、こちらもあわせてチェックしてみるべし。

STARBUCKS

2017年のコラボレーションをきっかけに親交を深めてきた「ビームス」と「スターバックス(Starbucks)」。2024年にリリースされた第二弾では瞬く間に完売を記録し話題を呼びましたが、そんな「スターバックス(Starbucks)」の店舗も2階エリアにオープンを果たしました。

ネオン管を採用した看板は日本国内では初の試みで、清潔感あふれる空間のアクセントとしても一役買っています。

この両者によるコラボレーションアイテムは「スターバックス(Starbucks)」のオンラインストアのみで販売されていましたが、「ビームス ライフ 横浜」のオープンに際して、2023年にリリースした〈ビームス + スターバックス〉の第一弾コラボレーションアイテムを販売。「スターバックス」店舗に隣接するスペースにリストックされ、購入することが可能になりました。

〈ビームス + スターバックス〉のコラボレーションアイテム

プロデューサーの吉井聖さん

「新しい価値や体験を提供していきたいという想いから、このようなスペースをオープンすることになりました。ありがたいことに〈スターバックス〉さんとは協業を重ねさせていただいていますが、ただコーヒーが飲めたり商品を並べたりするだけでなく、両者だからこそできるイベントをこの空間を活かしてやっていけたらと考えています。好評をいただいたアイテムもここで購入できるようにリストックしているので、ぜひお時間のあるときに足を運んでみてください」


地元の人々にとってはお馴染みのお店、遠方の人々にとっては新たな観光名所となるであろう、「ビームス ライフ 横浜」。ネットショッピングが主流になりつつあるこの時代に、実店舗でしか味わうことのできない喜びや楽しさを改めて感じさせてくれるお店は、探してみてもそう多くはありません。

年末年始にお時間のある方は、ぜひとも店頭に足を運んでみてはいかがでしょうか。お店を出たとき、きっとあなたも“Happy”な気持ちになっているはずですよ。

INFORMATION

BEAMS LIFE YOKOHAMA

住所:神奈川県横浜市西区南幸1-3-1 横浜モアーズ1F・2F
電話:045-548-5305
時間:10:00〜21:00
www.beams.co.jp
Instagram:@beams_life_yokohama

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