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古着講座。「Champion リバースウィーブ タグの変遷。」
2008.03.03
先日予告した通り、今回はチャンピオン リバースウィーブのタグの変遷を。
<50’s SWEAT SHIRT "S" DEAD STOCK タタキタグ, SIZE:SMALL, ¥39,900>
数あるリバースウィーブタグの中でも最初期のモノで、後付けパーカにもこのタグが使われています。
「REVERSE WEAVE」とは、通常、縦向きに編まれているスウェットを横向きに編むことで洗濯後の縮みを解消するという、チャンピオンが開発した技法。タグにもちゃんと特許番号が入っていますね。
またその下に入っている「EXPANSION GUSSET」は両脇下に用いられているリブのことで、コレもしっかり特許番号が。
この頃のリバースウィーブの特徴は、現行のモノと比べかなり細身、長めに採られたスリーブと...
画像のように両脇リブに用いられている2本針ステッチ。60年代以降は4本針のフラットシーム仕様に変わるので、もしタグがなくてもこのディテールを見れば大体の年代が分かります。
また僕は過去に1度だけランナータグが付いたリバースウィーブを見たことがありますが、それは恐らくこのタグが出来る前、リバースウィーブも通常のスウェットと同じタグを付けて販売していたんだと思います。
<60's SWEAT PANTS "VTC" タタキタグ, SIZE:MEDIUM, ¥10,290>
上と同じくタタキタグですが、サイズ表記がセンターに移り大きく表示されるように。
また特許番号が消え、代わりにレジスターマークが入っています。
ちなみにこの年代までのパーカは、フード部分の紐通しに銀の楕円形のモノを使用しています。(ソレ以降は金の丸型のモノに。)
<70's SWEAT SHIRT "VTC" タタキタグ, SIZE:MEDIUM, ¥29,190>
コチラは上のスウェットパンツとのセットアップ。
社名が「CHAMPION PRODUCTS INC,」に代わっていることから、60年代末以降に生産されたことが分かります。それと「MADE IN USA」表記が入るように。
また以前と比べて大きく変わったのがその素材。ソレまで100%コットンだったのが、この年代からポリエステルが混紡されるようになっています。(コレ以降はカラー、年代によりアクリルが入ることも。)
<70's SWEAT SHIRT "BULTACO" ONE COLOR TAG, SIZE:X-LARGE, ¥20,790>
このように70年代中頃からはタタキタグではなく、タグの上部を縫い付ける仕様に変更。
80年代以降のトリコ使いのタグに対して、コチラは通称「単色タグ」と呼ばれています。
ちなみにこの「BULTACO」はスペインのバイクメーカー。
<70's SWEAT SHIRT "WISCONSIN" ONE COLOR TAG, SIZE:LARGE, ¥13,440>
コチラも上と同じく「単色タグ」のモノ。
この「単色タグ」、上記の黄色、赤の他にえんじ、青、黒(噂)などのカラーもあります。その理由は諸説あるんですが、僕は恐らくサイズ&年代によってタグのカラーを使い分けていたんじゃないかと推測。
なぜかこの年代のパーカはかなり小さめのフードが付くことが多いですね。
また、スリーブも年を追う毎に段々と太くなっていきます。
<80's SWEAT PARKA "SYRACUSE" TORICO TAG, SIZE:LARGE, ¥6,195>
コチラが通称「トリコタグ」と呼ばれる最後のプリントタグで、90年代以降は織りネーム仕様に。
素材表記が英語だけでなく、フランス語、スペイン語など色々な言語で入れられているところが、チャンピオンがこの頃にワールドワイドの展開をスタートさせた証ですね。
この年代になるとスリーブはかなり極太になり、フードも元の大きなサイズに戻りました。
ちなみにタグがない場合、「単色タグ」と「トリコタグ」の見分け方は裾リブの仕様に。前者は丸胴(縫い目なし)、後者は脇片側に縫い目が入っています。(1部例外もあり。)
またまたコレも結構な時間を費やしました。なのでコレ系の企画、しばらくお休みします...
とても勉強になりました。