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ハラダユウコArchive&Style Shop Press1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。www.archiveandstyle.com

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ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press

1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com

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Wrangler Screw Driver Jeans

2008.12.09

フィナムブログをご覧の皆様こんにちは☆

とうとう2008年もあと一ヶ月弱ですね、
師走に入りなんだか、忙しくって、ブログアップ出来ていなくて
すみません。


さて、今日はやっと、
また物のお話です。

写真はラングラーの推定70年代製と思われるDEAD STOCK


DSCN4819.JPG


ScrewDriver JEANS(スクリュードライバージーンズ)となっているんですけど、
なぜ?この名前なのかは不明です。
バイヤー堀江氏の推察だと、横から見たときのシルエットがねじくぎみたいに先細りなので、
そこから名前が付いているのではないか?と、話していましたが・・・
一本はオリジナルの形で、
もう一本はモデファイドライズとフラッシャーに書いてあるので、もっと股上が浅いデザインです。


DSCN4821.JPG

DSCN4822.JPG

このスクリュードライバージーンズに関しては、
資料がないため、これ以上は
毎度のごとく、あまり話が拡がらないので、
今日は、
皆様ご存知のWrangler(ラングラー)の歴史でもすこし、
紐解いてみます。


DSCN4848.JPG

ラングラーは皆様が知っているように、大きな会社ですが、
最初の始まりはラングラーという名前の会社ではありません。


もとは、細かく分けると、5つの会社からなっていて、
その中でも最初に設立された会社は1889年にイリノイ州にて創業した
「グローブ・シャツ・&オーバーオールカンパニー」実に120年前に起源があるわけです。
(後に「グローブ・スーべリア社」と社名変更)

その8年後、
C.Cハドソンがノースカロライナ州で
「ハドソン・オーバーオール・カンパニー」を設立し、
このハドソン・・が、1919年には、(やっと、ここで私でも、知っているブランド名です(笑))
「ブルーベル・オーバーオール・カンパニー」と、社名が変更されました。


このブルーベル・・・が、

(後に「ビッグベン・マニファクチュア社」と社名を変更する)
「ジェリコ・クロージング・マニファクチュア・カンパニー」(1905年創業)に、
1926年に買収されてビッグベンに統合されるのですが、
なぜか、この「ビッグベン」が
1930年に、「ブルーベル・オーバーオール・カンパニー」とまたまた、
社名を変更するのです。


余談ですが、
この頃、1928年には、
カルエット・ビーボディー社のサンフォード・カルエット氏が、
生地の縮みを1%以下にするシステムを開発し、「サンフォライゼーション」と
名づけられています。

よくVINTAGEの古着にSANFORIZED(サンフォライズド)という表記がありますが、
この方の名前から由来しているのですね~♪


DSCN4849.JPG

ラングラーに話を戻しまして、

その後、
1936年に「ブルーベル・・・社」が
一番最初に紹介しました「グローブ・・・社」と合併して、
「ブルーベル・グローブマニファクチュアリング社」となり、
この時点で、世界最大のワークウェア製造会社が誕生します。


その7年後には、
Wrangler(ラングラー)の商標登録を持っている、
「ケーシージョーンズ社」(1904年創業)を買収し、


1947年に、
とうとう、ブルーベル社からラングラーがジーンズブランドとしてデビューします。
このときに発売されたのが、
ラングラーのファーストモデルにしてプロトモデルとして、名高い11MWです。
また、
ラングラージーンズの発表は、カウボーイの為の進化したジーンズの誕生の瞬間でも
ありました。

DSCN4850.JPG

また、ブルーベル社は
ハリウッドのウェスタンデザイナーである、
ロデオ・ベンにラングラーの企画を依頼したので、
ブルーベル社の発表したラングラー製品は、
初のデザイナーブランドの誕生とも言われているそうです。

また、面白い事に、なぜ、ブルーベルというブランド名じゃなく、
ラングラーというブランド名を用いたか?に関しては、
ブルーベル社の社員投票によって、「ラングラー」の方が良いと、
決定されたとのエピソードが残っているそうです。


DSCN4851.JPG


その後、
1948年には後の13MWZへと繋がる、ジッパーフライの11MWZが発表されます。

また、ボタンフライからジッパーフライに、
フライフロントが変更された点に関しては、
前述のサンフォード氏に寄ってシステム開発されたサンフォライズドデニムを起用したことに寄って、
洗っても縮まないジッパーとの生地のバランスにズレが生じなくなった為なのです。


あ、ちなみにフライとは、
ジーンズをはじめとする、スラックス類のフロントのボタンやジッパーを隠す部分のことです。
私は服飾出身ではないので、意外に長い間、知りませんでした(笑)


DSCN4855.JPG


その後、
1920年創業の「レッドキャップ・インダストリーズ社」
を1964年に買収し、現在のラングラーへと移り変わってきたわけです。

今回、紹介したスクリュードライバージーンズは
60年代以降、ラングラーがいろんな生地やいろんなデザインに着手した頃のものだと思います。


なぜ、ここで取り上げたか?というと、
このような、思い切り70sな雰囲気のデザインにたいして、
何故か?ハンマーポケットが付いている点や、
バットダイドデニムの、あまり力が入っていない感(笑)が良いなぁ~と
思ったので・・・(笑)

ハンマーポケットがあるくらいですから、
スクリュードライバーもただ単純に「ねじ回し」を意味しているのかも
しれないんですけど・・・

DSCN4956.JPG


DSCN4957.JPG

こんな感じで、とくに70年代はラングラーだけでなく、
いろんな企業が新しいラインや、デザインに挑戦したときでもあるので、
こういった面白いものが作られいて、デッドストックでも???な物に出会えるので、
見ていて飽きないです♪


次回もまた、
面白いものや、マニアックなものなど紹介していきたいと思います!!

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