１９３０ｓ　Ｈｅｒｃｕｌｅｓ　Ｃｈｏｒｅ　Ｊａｃｋｅｔ - That Way About Things（ハラダユウコ）

フイナムブログをご覧の皆様、こんにちは☆
朝晩は、随分と涼しくなってきましたね♪

アーカイブ＆スタイルも少しづつ、秋物、冬物を出し始めました。

今日はそんな、新入荷の中から、
こちら↓のヴィンテージ品をご紹介します～♪

１９３０年代製、ヘラクレス（ハーキュリスと発音する方も居ますね♪）のチンスト付き！！！！！
デニム・チョア・ジャケットです☆

ヘラクレス（ハーキュリス）と言えば、
シアーズ・ローバックの最も有名なプライベート・ブランドっと言う事で、
今日は、あれ？？！前にも書いたかも？？！ですが。。。（笑）
シアーズ・ローバック社の歴史とともに、ちょこちょこ、
日本史と世界史を照らし合わせたりしつつ、ブログを進めたいと思います。

（チンストラップ♪）

１８８６年（明治１９年）
日本では内閣制が導入され、初代総理大臣に伊藤博文が就任し、
アメリカのジョージア州でコカ・コーラが発売された年。
リチャード・ウォーレン・シアーズは、ミネソタ州の州都、
ミネアポリスにＲ．Ｗシアーズ・ウォッチカンパニーという、
腕時計や宝飾品を扱う会社を設立します。

１８８７年（明治２０年）
会社をシカゴに移転し、後に共同経営者となるアルバ・Ｃ・ローバックが入社しました。

１８９３年（明治２６年）
社名を「Ｓｅａｒｓ　Ｒｏｅｂｕｃｋ　＆　Ｃｏ．」に変更します。
また、この年、同じくアメリカで発明王エジソンが映画を発明します。

（フロントボタンの図）

１８９５年（明治２７年）
イタリアのマルコーニが世界初の無線電信を発明した年には、

シアーズ・ローバック社は、メールオーダーに寄る、通信販売事業の拡大を計る為、
５００ページ以上に及ぶカタログを作成しました。
これが後に、アメリカ中の全ての家庭に備えられ、
「聖書の次に読まれている本」
と、呼ばれるまでになった、シアーズ・カタログの誕生でした。

（写真左２冊は７０年代に復刻された１９００年代初頭のカタログ。
一番右は１９３４年のオリジナルです。）

分厚いそのカタログには、それまで販売していた、腕時計やジュエリーだけでなく、
ゆりかごから、馬車、墓場ーーーー爪楊枝から、車、家まで、
ありとあらゆる日用品が載せられました。

（お店で横積みしているシアーズ・カタログたち↑です。
写真を回転させたら、不思議な感じになりました（笑））

その後、ローバックが１９００年代の初めには、
病に寄る体調不良の為、会社をセミリタイアしましたが、
社名は変更せずそのまま残ることになりました。

（様々な時代のシアーズ・カタログたちです。）

１８９５年（明治２７年）
カタログを作成した同じ年に、
新たなパートナー、ジュリアス・ローゼン・ウォルドが入社します。

１９００年代初頭には、更なる資金調達の為に、
シアーズ・ローバック社は株式を上場します。

（チンストラップのボタン裏側の図、打ち込みボタンになってます。）

１９０８年（明治４１年）
健康上の問題を理由に創業者リチャード・ウォーレン・シアーズは退職し、
代わりに、ジュリアス・ローゼン・ウォルドが社長に就任しました。

その６年後の
１９１４年（大正３年）
第一次世界大戦が勃発した年に、創業者シアーズは亡くなりますが、
その後も、シアーズ・ローバック社は成長を続けていきます。

（チンスト部分のボタンホール裏側の図、ボタンホールが手縫い製だとわかります。）

１９２４年（大正１４年）
この前の年、日本では関東大震災が起こり、世界史ではソビエト連邦が成立されました。
シアーズ・ローバック社には、ジェネラル・ロバート・Ｅ・ウッドが入社します。

（↑モンゴメリー・ワードのカタログたちです。）

彼は同じくカタログ販売を手掛ける、ライバル大手の
モンゴメリー・ワード社のマーチャンダイジング・マネージャーを務めていた人物でした。

１９２５年（大正１５年）
シアーズ初となる、リテールストアが開業します。
（リテールストアとは小売店のことです。今では全米のショッピングモールに、
シアーズのリテールストアを見つける事が出来ます。）

（左胸ポケットの内側、綿布で補強されております。）

リテールストアの開業はシアーズ社にとって、
それまでのカタログに寄るメールオーダー販売からの、大きな方向転換でした。

その一番の大きな理由は、
一般家庭への車の普及率が上がり、フリーウェイの工事が進み、
田舎であっても車で移動できる時代が到来したからでした。

１９２８年（昭和２年）
ロバート・Ｅ・ウッドが社長に就任し、
ジュリアス・ローゼン・ウォルドは会長の座へ退きます。
この年、イギリスでは世界に先駆け、「男女平等普通選挙」が実地されました。

１９２９年（昭和３年）
ニューヨークの株式市場が大暴落し、世界経済恐慌が起こります。
そこでセミリタイアしていたローバックが財政立て直しを計るために、
シアーズ社に戻ってきました。

（ポケットの内側はデニムで補強されています。）

ローバックは創業者の一人として、各地のストアを訪問したり、
会社のあらゆる事に携わり死力を尽くします。

経済景気が回復した後もローバックは、会社に残り、
その後、第二次世界大戦が終結した３年後の、
１９４８年（昭和２３年）に、
彼の生涯が閉じるまで、会社の創立史編集を助力するなど、
精力的に活動しました。

また、同じ年、
インドではガンジーが暗殺され、
東世界では、大韓民国や朝鮮民主主義人民共和国が成立するなど、
世界情勢も大きく動いていました。

(内側にも大きなポケットが付いています。）

社史や歴史の話はこれくらいにしまして、
そろそろ、アイテムの話もしますね。

現在のシアーズ・ローバックはアメリカ大手の小売店として存続していますが、
今日、ご紹介している、ヘラクレスの様に、
シアーズには、数多くのプライベートブランドが存在しました。

その中でも古着で一番有名なのが、冒頭にも書きましたが
「ＨＥＲＣＵＬＥＳ（ヘラクレス）」だと思います。

(1934年のカタログに全く同じものが載っていました！！！！）

このヘラクレスブランドは、チョアジャケット（レイルロードジャケット）
や、ワークシャツ、オーバーオール、
ピーコート、レザージャケットなど、ワークアイテムを中心に、
様々な商品を生み出しました。

(まだまだ、写真が高い時代、イラストでちゃんと、チンストラップも描かれています☆）

他にも、
シャツでよく見かける、「Ｐｉｌｇｒｉｍ（ピルグリム）」や、
「ＳｔｕｒｄｙＯａｋ（スタディオーク）」「ＳｔｒｏｎｇＲｅｌｉａｂｌｅ（ストロングリライアブル）」など、
現在でも、古着で見つける事ができるブランドが沢山あります。

これらのプライベートブランドは、
当然、様々なメーカーに寄って作られていましたが、
現在、わかっているだけでも、

☆Ｊｏｓｅｐｈ　Ｂｕｅｇｅｌｅｉｓｅｎ　．Ｃｏ（通称Ｂｕｃｏ）→レザージャケット製造

☆Ｒｅｌｉａｎｃｅ　Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ　Ｃｏｍｐａｎｙ（ＢＩＧ　ＹＡＮＫ）→ワークウェア製造

☆Ｒｏｕｇｈ　Ｗｅａｒ　→ミリタリーレザージャケット・Ａ－２など製造

と、アメリカを代表する蒼々たるメーカーが製造を担当していたのです！！

(こちらは、ロバート・Ｅ・ウッドが居た、ライバル社、モンゴメリーワードの１９３３年の
オリジナルカタログです。）

(モンゴメリーワードのプライベート・ワークウェアブランドといえば、
ＰＯＷＥＲ　ＨＯＵＳＥ　パワーハウスですが、こちらにも同じような、
チンストつきチョアＪＫが載ってました～☆）

なかなかお目にかかれない１品（逸品）だと思います☆
気になる方はお問い合わせくださいませ～♪

ちなみに自分も嬉しがって試着させてもらいました～（笑）
サイズ自分には大きいですけど、やはり、古いワークウェア好きです！！（嬉）
縫製が素晴らしい！！着ているだけでＨＡＰＰＹです♪

このほか、先週末より、秋冬物も少しづつ入荷しております♪
よかったら、お店にも遊びにきてくださいませ～☆

久しぶりのごま（体重、現在２．１キログラム）

と、むぎ（体重、現在２．２キログラム）です～♪