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ハラダユウコArchive&Style Shop Press1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。www.archiveandstyle.com

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ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press

1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com

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新入荷☆ RED WING SHOES 編

2009.10.13

フイナムブログをご覧の皆様こんにちは☆
随分とご無沙汰してしまいました。すみません。。。


今週から、新入荷した物を順に紹介してまいります☆
よかったら、チェックしてみてください☆

さて、第1弾は、デッドストックのレッドウィングのブーツたちです☆

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1970sデッドストック 877-1(白タグ&カンヌキ)価格未定です☆近日中に付きます!!

1点1点のご紹介の前に、
毎度の如く、レッドウィングや州の歴史もちょっとご紹介いたします。
商品画像だけ見たい方は飛ばして読んでください~(笑)

RED WING SHOE COMPANY INC.の歴史は、
約100年前の1905年創業者のチャールズ・ベックマン(1856~1912)が
14人の仲間とともに、ミネソタ州のレッド・ウィング・シティに
一軒の小さなレンガ造りの工場を建てたところから始まります。

ミネソタ州は5大湖の西の端、
アメリカ中西部の中でも最も北にある州で、
州内にはなんと一万を越える湖があります。
「ミネソタ」という州名はもともとインディアン(アメリカ先住民)の言葉で、
「空を映した水」という意味なので、このことからも水に恵まれた州というのが良く分かります。

19世紀後半に東海岸から鉄道でシカゴを経由して、
多くの開拓者がミネソタの地にやってきました。
どこまでも広がる平野に囲まれた地は農業にうてつけで、
ミシシッピー川は農産物の輸送路にもなったことで、
農牧業に加え、鉄道、船舶、道路建設、製粉などの産業が
急速に発展していきました。

TVドラマでも人気のあった「大草原の小さな家」は、そうした
ミネソタ初期の開拓者たちの物語です。

開拓に伴う様々な作業には、頑丈な靴が欠かせません。
この地で始まったレッドウィングの様な靴メーカーにとって、
高品質で頑丈なワークブーツを作ることは必然だったわけです。


ついでといっては何ですが、
レッドウィングが拠点を置いているレッドウィング・シティの歴史もちょっとご紹介します。

ミネソタ州の南東部にある、
ミシシッピー川沿いの小さな町レッドウィングに白人の定住が始まったのは、
1850年台初頭からで1857年に「市」と制定されました。

「レッドウィング」の名前は、
白人の定住以前に、この地を治めていたスー族系ダコタ部族
大酋長に受け継がれていた名「レッドウィング」に由来しています。

現在は(2008年調べ)人口約1600人、
ミシシッピー川の畔にレンガ造りの美しい町並みが続く、
古き良きアメリカの面影溢れるレトロな町です。

創業者のチャールズ・ベックマン(1856~1912)は、
19世紀後半に新天地への夢を胸にドイツからアメリカへ移住しました。

17歳だったベックマンはアメリカ内陸部、
ミネソタ州のレッドウィング・シティで列車を降り、
この地の革工場に職を見つけます。
そこで働くうちにベックマンは自然と革製品である靴に興味を持ちました。

そうして、1883年27歳の時についに、個人のリテールストア(小売販売店)を開きます。
ベックマンには「本当に良い靴だけを売りたい。」との強い信念があり、
客の足に合う靴がなければ、頑なに売るのを拒んだ程で、
そうした信念溢れる彼の商売は町の評判になっていきました。

ですが商売が繁盛していくに伴って、ベックマンには大きな悩みが生まれます。
それは、増えた客の数に対して、
「本当にいい靴があまりに少ない。。。」と、いうものでした。

ほどなく、ベックマンは「無いなら自分で靴をつくろう!」と考え出します。
こうして1905年、レッドウィング・シュー・カンパニーが産声を上げました。

余談ですが、この州には何度か車で買い付けの旅をしたハラダです。
初めてレッドウィングを訪れたのはもう10年以上も前ですが、
最初は「レッドウィングだぁ~!!アイリッシュセッターの生まれた町ダァ~!!」と、
ハンドル握りひとり盛り上がっておりました(笑)

レッドウィングは町の名前なので、当然 レッドウィングという名はあちこちに
溢れています。なので、レッドウィングブック(本屋)で地図を買い求め、
レッドウィングレストランでフライドズッキーニとエッグ&ベーコンを食べたのが懐かしいです。(笑)

話が脱線しました、すみません。。。

ベックマンの話に戻ります。
工場を1905年に建設して14人の仲間とともにスタートしたレッドウィングは、
最初の1,2年苦労したものの次第に評価が高まり順調に売上も伸びていきました。
小さな工場は4年目には4階建てのレンガ工場に育ち、その後も順調に成長していきます。

2009年現在、レッドウィングの年間販売数量は300万足を越えており、
雇用人数は約1700名、
市場は世界150カ国。

創業以来ずっと、レッドウィング社の本社はレッドウィング・シティに拠点を置き、
現在でもあえて株式上場せず、長期的視野で堅い商売を続けています。

さて、ようやく今回入荷の商品の話です。

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レッドウィングを代表するブーツ「アイリッシュセッター」877-2の箱つきデッドです。
製造年はちょうど20前の1989年。


877は1950年代に開発された「モック・トゥー」の8インチブーツ。

靴底のソールは平らなウェッジ型クッション・クレープソール
トップは「Oro Russet Leather」(オロ・ラセット・レザー)を組み合わせ、
「アイリッシュ・セッター」の名前で1952年に発売されました。
このアイリッシュセッターの大ヒットがあって、
今日のレッドウィングがあるといっても過言ではないほど、人気のあるブーツです。

この「アイリッシュセッター」の成功に不可欠だったのが、「オロ・ラセット・レザー」。
この革は1950年にカリフォルニアのタンナーレオ・メッテン社が開発した
セコイアの木の皮の渋でなめした赤みの強い深い艶のあるブラウン色の革で、
スペイン語で「金」を意味する「オロ」と、
英語で「赤茶色」を意味する「ラセット」を組み合わせて「オロ・ラセット・レザー」と呼ばれています。

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アイリッシュセッター866-3 1992年製~1995年製箱つきデッドです。
内側のタグはグリーンの四角タグでペコス型のブーツです。

ソールは877と同じくクッション・クレープソールが使用されています。
このソールも。最もレッドウィングらしい特徴と認識されているデティールの一つと言えます。
今では更に改良されレッドウィング独自の「トラクション・トレッドソール」という名で、
使用されています。

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レッドウィング953-2 レースアップブーツ1995~1997年製箱つきデッドです。

レッドウィングが独自に開発した軽くてクッション性に富む
「SUPER SOLE」使用。
トップは「OIL TANNED LEATHER」(オイル・タンド・レザー)が使用されています。

日本ではレッドウィングはどちらかと言えば、ファッションブーツの色が強いですが、
現地(アメリカ)では完全に労働者のブーツです。
そのため、6インチよりもこうした8インチなどハイカットのブーツの方がより、
足の安全を守ってくれる理由から人気が高いです。

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↑ レッドウィング1155-2 1970s製 箱つきデッド


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レッドウィング1155-2 1994~1996年製 箱つきデッド


上の2点はどちらもレッドウィングの「PECOS」(ペコス)ブーツ
オイルレザー使用の「PULL ON BOOTS」(プル・オン・ブーツ)で、
ソールはコルクの混ざったコルク混ソールが使用されています。

もともとはランチャー(牧場などで働く人)たち用のブーツで、
ローパーブーツ(ロープを扱う事から由来している)とも言いますが、
レッドウィングではペコスブーツという名が商標として登録されています。
ちなみに他のブーツメーカーではほとんどが、
このタイプのブーツを「プル・オン・ブーツ」と呼びます。

とり急ぎ、何足かご紹介しました☆
サイズは物によっては何種類か揃っています。(既に売れてしまったサイズもありますが。。。)
価格や製造年等、詳細が気になる方はお気軽にご連絡くださいませ☆

今週から来週はどんどん商品が入荷してきます。
ブログが間に合わないかもしれませんが、がんばってアップしていきます☆
お時間ある方はよかったら、お店も覗いてみてください☆

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