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ハラダユウコArchive&Style Shop Press1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。www.archiveandstyle.com

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ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press

1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com

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新入荷☆ G.W.G編

2009.10.16


フイナムブログをご覧の皆様こんにちは☆

新入荷第2弾のブログです。


今日はG.W.G Cowboy-Kingの,
推定1940年代製と思われる
デニムのチョアジャケットをご紹介します。

L1020002.JPG

G.W.G「The Great Western Garment」


こちらのブランド、
60年代や70年代の、
マイナーデニムブランド好きな方なら、
知っている方も居るかもしれませんが、
基本的にはかなりの人が知らないかもしれません。。。

しかし、本国(カナダ)では、
知る人ぞ知る
カナダのワークウェアブランドなのです。

とにかく日本ではマイナーなブランドですが、
カナダでは、
なんと国内では一番有名なワークウェアメーカーです。

とは言っても、さすがに、
会社概要など社史はほとんど分からなかったので。。。。。

今日は写真と一緒にカナダのシンプルなお話です(笑)

L1020014.JPG

カナダといえば、多民族、多文化が混在する
モザイク国家として有名ですが、
お隣のアメリカの存在感が大きすぎて、
カナダに留学経験があるとか、
カナダへは何度も行ってる~という人以外には、
いまいち、その歴史などは知られていない気がします。。。

L1020011.JPG


「カナダ」の名は
イロコイ語カナタkanata 「小屋の集落」
に由来していて、
つまり「村落」という意味です。
1534年フランスのジャック・カルチエ
セントローレンス川を発見後、
現在のモントリオール付近に到着し、
現地イロコイ族に「ここはどこか?」と尋ねると
「カナタ」と答えた事に因むらしいです。


L1020012.JPG

カナダは先住民の頃から多民族な土地でしたが、

17世紀はじめからフランス・イギリスが進出して植民地化して、
現在の多様な民族によって構成される様になりました。
また有史以来、その歴史の大半は他国の植民地として、
存在していました。


ロシアに次ぐ世界第2位の国土を持つカナダは、
国内だけでなんと、4時間半の最大時差があります。

L1020013.JPG


近代、
イギリスがフランスの植民地帯を制覇した時に、
カナダの南側の部分はアメリカ合衆国へ吸収され、
その後の独立戦争によって、
アメリカ合衆国へと独立しました。

L1020007.JPG


この独立戦争でイギリス側についた人々の一部が、
その後、北に移り住む様になりました。


彼らはフランス系民族を蔑視し、
イギリス系民族に吸収・同化しようとしましたが、
フランス系カナダ人ケベック州に自らを封鎖し、
フランスの言語・宗教・文化を保持し続けて、
今ではケベック州独立運動を推進しています。

そうした彼らの子孫と、
旧フランス植民地の指導者が中心となって、
形成された国家が「カナダ」なのです。


L1020023.JPG


それから、
カナダの国旗についてちょっとお話ですが、


オーストラリアニュージーランドの国旗を見れば、
イギリス的なシンボルがそこに入っていて、
イギリスの支配下だった時代を思わせます。
しかしカナダの国旗をみるとイギリスっぽくないですよね?!
そう!ユニオンジャックが入っていないからですけど、

これは過去に、
二つの立場から反対する意見が出た為だそうです。

L1020020.JPG

一つは当然フランス系カナダ人からの不満です。
メインを二つの文化・二つの言語・二つの(大)集団
から構成されるカナダにはユニオンジャックは
不均衡なシンボルだったわけです。

L1020019.JPG


もう一つの意見は、
カナダはイギリス的な伝統を尊重しますが、
いつまでもイギリスの亜流ではいけないという考え。
だそうで、

イギリスから脱却して、
「独立国家カナダ」として発展しよう!
という意識の高まりなのです。
これに政府はもめましたが強行採決によって終結し、
メープル・リーフの鮮やかな国旗の誕生となったのです。


L1020017.JPG

とはいうものの、いまだにカナダのドル硬貨には、
エリザベス女王の肖像が刻まれているのですが。。。。

国旗の両サイドの赤い縦縞は、
大西洋太平洋、中央が国土と発展を意味するのです。

さて、話が少し前後しますが、
今から約110年前、
カナダでは移民を増やそうという運動が高まり、
1896年から第一次世界大戦が勃発する1914年まで、
シフトンが移民担当の大臣職に就きました。


シフトンは当時、開拓が進み始めていた
カナダ西部への移民を引き付けるために、
大草原への汽車を手配して、
アメリカ人農民たちが移り住む土地の価値を
自分の目で見ることが出来るようにしました。

このシフトンの政策によって、
1896年~1914年までに約75万人のアメリカ人
カナダへ移り住んだといいます。


L1020016.JPG


今日、ご紹介した
「The Great Western Garment」社も
(直訳すると「素晴らしいウェスタン・ウェア社」ですが)

このシフトン時代の1911年に創業し、
アメリカからの移民であるカウボーイや農民を対象に、
カナディアンデニムウェスタンウェア、ワークウェアを、
作ってきたようです。


その後、
このG.W.G  Cowboy-kingは、
1970年代にカナダのリーバイストラウスに買収され、
工場が閉鎖される2004年までの間、
カナディアンリーバイスを生産し続けたそうです。


L1020002.JPGのサムネール画像


また、明日も新しい商品を載せたいと思います。
サイズやコンディション、価格等が気になる方は
いつでもお気軽にご連絡ください☆

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