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ハラダユウコArchive&Style Shop Press1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。www.archiveandstyle.com

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ハラダユウコ
Archive&Style Shop Press

1971年2月東京生まれ。アメリカ、ヨーロッパを中心に幅広いジャンルと年代からバイイングされたUSEDやデッドストックを扱う古着屋「アーカイブ&スタイル」のショッププレスとして、古物をこよなく愛する日々を送っています。
www.archiveandstyle.com

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新入荷☆ Tailoredo Vest 編

2009.11.10


フイナムブログをご覧の皆様こんにちは☆

今日は昨日に引き続き、
クラシックアイテムからベストのご紹介です。
こちらもいろいろ種類が入荷してきましたので、
画像とともに、ベストの歴史などまとめたので、
よかったらお付き合いください。

L1020981.JPGのサムネール画像

推定1920~30年代製

L1020988.JPG


Vest(ベスト)は、
広い意味では胴に着用する衣服を指すのですが、

その衣服の具体的な種類は、
国によって意味が異なります。

日本では主に袖のない、前合わせの服は、
インフォーマルな上着を意味していて、
チョッキ(直着、またはジャケットの訛りとされる)とも呼ばれています 。


ベストの基は
15世紀後半
から17世紀半まで、
ヨーロッパの男性用上着だったダブレット(Doublet)です。


L1030206.JPG
(これが1590年ごろのダブレット

1650年頃にはダブレットは着丈、袖丈が短くなり、身幅も狭くなっていきます。

L1030207.JPGのサムネール画像
(1630年頃)


L1030208.JPG
(1650年頃)

そして、1660年代からはその上に、
市民や兵士の防寒着だった、
カサック(casock)から変化した、
フランス語でジュストコールと呼ばれる、
いわゆるコート(coat)
が上着として着られるようになり、
ダブレットは中衣となって
ベスト(vest)と呼ばれるようになりました。


L1030209.JPG
(1770年頃の袖つきのベスト)


当時の着こなしでは、
中のベストが見えるように、
上着(ジュストコール)の前は開けたままにして、
袖口からシャツを出していました。


そのため、
ベストは派手な色彩や豪華な刺繍が施されたものになりました。
また、この頃のベストには袖があり、
袖口からシャツを覗かせる代わりに、
ベストの袖口にレースを縫いつけたものも見られました。

L1030210.JPG
(1790年頃の袖なしになったベスト)


18世紀に入るとジュストコールが細身になり、
ルイ15世の時代にはベストの袖が無くなりました。

そして、この袖の無いベストはフランスではジレ(gilet)
イギリスではウェストコート(Waistcoat)とも呼ばれるようになりました。


L1020993.JPG


L1020995.JPG


現代では、
フランスではベストという単語は、
短めのコートやジャケットの意味で使われています。


L1030003.JPG

推定1950~60年代製 ↑ 

L1030006.JPG

L1030008.JPG

L1030013.JPG



また、アメリカでベストは、
袖のない中衣全般を意味していて、
レディース物や中衣に限らず、
上着として使えるものも含まれています。
日本語でのベストは、
やはり同じくアメリカのベストと同じ意味で使われています。

DSCN1148.JPG

ヴィクトリアン製 

DSCN8325.JPG


イギリス英語では袖のない中衣は、
ウェストコートと呼ばれていると、
先に書きましたが、
ベストはいわゆるアンダーシャツを意味します。


DSCN8322.JPGのサムネール画像


メンズは珍しいヴェルベットのヴィクトリアン製 


DSCN8325.JPGのサムネール画像


寒くなってくると重ね着も楽しいですよね☆
アップした以外にも茶系やグレー系のもの、ニット素材の物と、
いろいろ入荷しています~☆

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