Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Tears for fears...
2011.03.17
川向こうのブルックリンにある (今はお洒落な、当時は地元の人しか住んでいない=夜は普通に銃声が聞こえた) ウィリアムズバーグという地域の川沿いのロフトに居候していた頃。
ここの家主だった僕の友達の友人にNYUでフィルムを専攻している男の子がいたのですが、夜な夜なそこで飲んでいたので程なく僕たちも仲良くなったある日の事。
確か作品を撮るから僕が持っていたビデオカメラを貸して欲しいと言うので、二つ返事でOKした所ついでだから手伝ってと (笑)。
でも何でも生半可に請け負うものじゃないですよね。
ちょっと手伝うのかと思って当日待ち合わせ場所に行くと、当時のNYではイケイケの証しだったポケベルを渡され、その日初めて会う役者専攻の学生と共に行動して、ポケベルが鳴ったら10分間撮影するというもの。
で、全員で5人とかの役者さんにそれぞれカメラが付いて、最終的にはとあるクラブで全員が落ち合うという流れだったんですが、僕の場合は黒人のバーテンダー役の彼と一緒に白人の老夫婦の家に行ったり、途中で他の役者と待ち合わせて絡んだりと、結構大変だったのですが、いま思うと何だったのかなぁ...と (笑)。
あれ? ここまで書いて気付いたのですが、もしかしたら完成した作品を一回も見た記憶がないなぁ...
制作費、なんとたったの5800円!という触れ込みに触発されて思わず足を運んでしまったのですが、その完成度に「本当はもっと掛かったんでしょう?」と疑ってかかること間違いなしの完成度。
抜群のカメラワークとフレーミングセンスに音響が見事にマッチし、単なる低予算ホラーとは一線を画すそのストーリーはお見事としか言いようがなく、世界中で絶賛されたのが納得。
★★★★★
そしてこの作品を観て感じたのは、この手の低予算を唱った作品にホラーというジャンルが多いのにはテーブルマジック的要素が強いのかなという事。
つまりタネも仕掛けもあるんだけど、そのテクニックとトリックによって物凄いものに見せることができるという共通点。 これが恋愛ものなんかだと、キャストの顔の良さに演技力が求められて若手の友情出演のレベルではカバーしきれない要素もあるはず。
ただこの作品も全員が無償で参加しているから可能になった5,800円という制作費で作れたとはいえ、各々のスキルの高さあって事だと思います。
同じ低予算系で言うなら「ブレアウィッチ・プロジェクト」や「パラノーマル・ アクティビティー」が学生の悪ノリだとするなら、この作品は立派な正統派といった所でしょう。
製作・脚本・監督・撮影・編集・録音を一人で手掛けた、今年32歳のマーク・プ ライス。 そのセンスに脱帽です。
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