猪木と小橋
2013.05.25
先日行われた小橋建太の引退試合は、ここ数年のプロレスラーの引退ではかなりの話題だった。小橋はゴールデンタイムの電波に一度も乗っていない平成のレスラーだが、世間に届く知名度を持っていることが証明されたと言えるだろう。


元々、大のプロレスファンだった小橋にプロレス入りを決断させたのは、ジャンボ鶴田とミル・マスカラスの試合だったそうだ。
ジャイアント馬場の弟子となった小橋は当然、猪木とは何の接点もない。
しかし、よくよく考えれば、アマチュアで大きな実績を持たずにプロレスに入り、練習量で頭角を現したという点で両者は似ている。
最初にアジアタッグを手に入れ、次にインターナショナルタッグを獲得するという小橋のタイトル歴は、猪木とまったく同じだ。さらに、小橋が最初に手にしたシングル王座「三冠」のひとつであるUNヘビー級王座は言うまでもなく、猪木がアメリカから持ち帰ったものである。
そのほかにも、小橋の代名詞であったオレンジ色のタイツは、猪木が20代の頃に身につけていたものだし(ワールドリーグ戦初優勝の時のオレンジタイツが特に有名)、小橋が試合中に作る握り拳は、猪木のそれに酷似している気もする。
これまで小橋の口から猪木について語られたことはないはずだが、いったい猪木のプロレスに対してどんな感情を持っているのだろうか?
46歳で現役を引退した小橋。
そういえば、猪木が参院選に当選してセミリタイア、実質的な引退をしたのも46歳の時であった。