Deary days
宮沢香奈
フリーランスPR/フリーライター
セレクトショップでのプレス経験をもとに、インディペンデントなPR事業をスタートさせる。国内外のブランドプレスやパーティーなどのファッションPRとクラブイベントや大型フェス、レーベルなどの音楽PR二本を軸にフリーランスPRとして奮闘中。2012AWより国内初となるUNITED NUDEのPRに就任。その他、フリーライターとして執筆活動も行っている。
www.higher-frequency.com/blog/author/20
FLYING BODIES
2013.12.15
こんなにも、ぶわあ〜って感動が溢れてきたのは
久しぶりかもしれない。
そして、すぐに言葉にしなくちゃって思ったのも久しぶり。
先日、ご招待頂いて観に行った「FLYING BODIES」
ただただ、すばらしかったし、美しかった。
仕事柄、こういったお誘いを頂くことが多い。
都合が付かず、行けないことも多いのだけど、ビビっと直感で
"見たい"と思ったものには時間を見つけて行くことにしている。
「FLYING BODIES」は三宅一生氏が企画し、衣装を手掛けた
青森大学の男子新体操学部による代々木第二体育館での公演の模様を
中野裕之氏によってドキュメンタリー化された作品。
現役男子大学生の新体操部、体育館での演技といえば、汗とアスリートの
スポ根ものをイメージしてしまいがちですが、全然違う。
真逆とも言える繊細な"芸術"そのものだった。
一見、高校生にも見えるあどけない顔の部員たちの完璧なまでの
筋肉美がすばらしい。ISSEY MIYAKEの衣装に包まれた身体が
空を舞う姿は本当に美しかった。 （モテモテだろうなーw）
そして、何より眼差しが違う。
自ら選んだ訳ではないのに、この不安定で先の見えない時代を
生きなくてはいけない若者の多くは死んだ魚の目をしている。
青森という自然と大都会東京での環境の違いは確かにあるかも
しれないけど、監督の中田先生という存在が大きいと思った。
新体操部発足当時、それまでの公立の講師を辞めて青森へ戻り、
監督となった中田先生の待遇は何と聞いていた話とは全く違う
寮の売店係。
それでも自分を信じて集まった部員たちのために黙々と働き、
大会で結果を出し続けた。
公演後の打ち上げのシーンで、ビールを片手にぷるぷる震えながら、
涙を堪えながら、お礼の言葉を発していた先生の姿がとても印象に残った。
結果を出す人の裏側には溢れるほどの愛情があるのだと。
全てを時代のせいにしてはいけない。
こういった大人と出会えてれば世界はまた違って見えるのだと。
"人は好きなことを続けているうちに幸せになっていくんだ"
演出家のDaniel Ezralowが言った言葉。
確かにそうだと思う。私もぐるぐると遠回りしてきたけど、
ずっとずっと好きなことをやってきた。
好きなことでの達成感はキレイごとぢゃなくお金には替えれない。
気付かないうちに"幸せ"になっていたのだと思う。
ファッション関係者はもちろん、コンテンポラリー、演劇、演出、
エンターテイメントに携わってる人には絶対に観て欲しい作品です。
この様な素晴らしい機会をくれたアコちゃん、
三宅デザイン事務所の廣木さん、村山さん、
本当にありがとうございました！
ついこの間の朝の風景を撮った。
この空の色を観るために週末に音は鳴り続けるのかもしれない。
あと、何回この景色を観るのだろう。
あと、何回この坂を上り下りするのだろう。
駅前のローソンは気付いたらなくなっていたし、
ねこの集会所は閑散としていて侘しい。
こうやって季節の移り変わりを知らせる。
何も知らないまま、ずっと夏でいたかったな。
"だって、夏だから"とどっかの歌詞かドラマのセリフみたいな
無責任な発言で大抵のことが過ぎていく気がするから。
でももう季節は寒い冬。
もうすぐ今年も終わる。
それと同時に私は慣れ親しんだこの街を離れる。
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