王道ブランドの定番品はやっぱりいい。定番と言われるだけあって歴史があるし、信頼できるスペックもあって、何歳になっても飽きない。でもこれはちょっと天邪鬼なひとに向けた連載企画。あのブランドの、実は知られていない、けどグッとくるものを紹介します。第7回目は〈ギャップ〉のマイナーグッド。
Photo_Arata Suzuki
Styling_So Matsukawa
Text&Edit_Yuri Sudo
有名無名問わず、アパレルブランドはロゴものをリリースするのがベター。お決まりのようにつくっているところもあれば、それがブランドの象徴的アイテムとして周知されているところも。〈ギャップ〉は当然後者でしょう。
〈ギャップ〉のロゴの歴史を振り返ると長くなるので割愛しますが、今や子供から大人まで誰もが知るブランドに君臨したのはロゴの存在もあるでしょう。しかし〈ギャップ〉はロゴものだけにあらず、というのがこの記事のミソ。
膨大なラインナップを端から端まで見ていくと、こんな服もあるんです。
フローラルプリントバギーパンツ
¥9,990(8月下旬発売予定、オンラインストア限定)
〈ギャップ〉の定番パンツと言えば、チノパンやスエットに加え、デニムパンツが思い浮かぶはず。約350人もの俳優やミュージシャンを起用したブランドキャンペーンのときも、スーパーモデルたちが米「ヴォーグ(VOGUE)」の表紙を飾ったときも、みんなデニムパンツを穿いてました。
そんな圧倒的な人気アイテムの傍で、こんなチャレンジングなパンツもあるんです。一見カモフラ柄のようでもありますが、よく見るとフラワープリント。バギーシルエットでクラシックな雰囲気漂う一本です。ただ、股上は深めなので古めかしくならないから塩梅がいい。〈ギャップ〉の新たな一面をひしひしと感じる貴重なパンツです。
キャンバスフードジャケット
¥19,900(7月下旬発売予定)
ジップを閉めると、きっとブランドはわからないでしょう。ノーブランドの古着にも見えるし、古着をオマージュした現行品にも見える。いい意味で、正体不明感が漂うジャケット。もちろん〈ギャップ〉です。
コットン100%で、厚手で丈夫な仕様。フードもチンストも付いてて、各所に配されたドローコードが粗野な雰囲気を一層引き立てています。背面のVデザインもおもしろいディテール。それでいて、ジップだからさらっと着れるラフさもある。古着然とした古着が苦手なひとにこそおすすめしたい一着です。
〈ギャップ〉は世界的ブランドのひとつ。みなの頭の中に〈ギャップ〉らしさが根付いているからこそ、それを振りにして遊びを効かせられる特権があります。そんな遊びを見つけるにはお店に行ったり、オンラインを覗いてみてほしい。〈ギャップ〉の沼は想像以上に深いですよ。
ロケ地メモ:エディターとデザイナーがシェアしている事務所。冷房は故障中。