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Officine Universelle Bury, the owner produced a magazine full of life for the first time. We asked him about the story behind the magazine and his ambitions for the future, while he was in Japan.

Officine Universelle Bury〉のオーナーであるラムダン・トゥアミが、自身初のマガジン「WAM」を刊行しました。

アートディレクターとしても幅広く活躍する彼がインタビューからデザインまですべて手がけたこの雑誌は、まさに“ラムダン・ワールド”を凝縮した1冊。雑誌を作ろうと思ったきっかけや日本とスイスをテーマにした理由、自身がモデルとして登場する広告ページの撮影秘話について、じっくり話を聞きました。

環境や街に配慮した〈ビュリー〉の店づくり。

ー今日は、今年8月にオープンしたばかりの〈ビュリー〉の青山骨董通り店に連れてきていただきました。このお店はどんなコンセプトで内装を考えたんですか?

ラムダン:お店を作るときは、街の環境を壊さないことを念頭に置いています。ほとんどのブランドは周りの環境のことを考えずにドカンと店を構えてしまうけど、僕らは街の雰囲気を乱すようなことはしたくない。だから、まずはその国や都市、道や建物をよく観察するんです。

今回の骨董通りのビルは赤いレンガが特徴的だったので、それに馴染むような内装にしました。ビルの床や壁に3種類のレンガが使われていたので、さらに2種類のレンガを加えて使い、ビル自体へのリスペクトを表しています。

ー同じ東京でも代官山のショップはまた違う雰囲気だし、それぞれに個性があるのが面白いですよね。

ラムダン:〈ビュリー〉は19世紀のブランドですが、その世界観をそのまま日本で再現しても意味がないので、日本らしさやその街らしさを取り入れるようにしています。もし愛知県にお店を作ることになったら、「トヨタ」を彷彿させるようなメタル素材を内装に使うかもしれませんね。

取材や撮影、デザインなどすべてを担当。

ーラムダンさんは10月に「WAM」を発売しましたが、自分の雑誌を作ろうというのはいつ頃から考えていたんですか?

ラムダン:僕はあまりじっくり考えるタイプではないので、ある朝ふと「読みたい雑誌がないなあ」と思い、その日のうちに制作をスタートしました。それが去年の9月頃ですね。ちょうどヨーロッパ最古の印刷会社を手に入れたので、そこで作ってみようと。

ーインタビューも撮影もデザインも、すべて自分で手がけたんですよね。

ラムダン:そうです。フォントにもこだわっていて、この雑誌のために6つのフォントをデザインしました。

ー広告のモデルまで自分でやられていて驚きました。

ラムダン:自分の雑誌に知らないブランドの広告は入れたくないから、まずはじめに友人のアレッサンドロ・ミケーレに相談したら、〈グッチ〉の広告を自由に作っていいよって言ってもらったんです。

ラムダン:「WAM」はスイスと日本についての雑誌にしようと決めていたので、スイスにしかいない希少な羊と写真を撮って、スイスの〈グッチ〉を宣伝する広告にしました。実は〈グッチ〉のアイテムは一切身に付けていなくて、すべて僕の私服なんです。アレッサンドロに確認したら「なんでも好きな服を着ていいよ」って言ってくれたから(笑)。シューズは〈ビルケンシュトック〉だし、ソックスは〈ビームス〉ですよ。

ー日本とスイスをテーマにしたのはなぜですか?

ラムダン:日本とスイスはとても似通っているんです。どちらも山地の面積が約70%だし、列車の運行時間が世界で最も正確なのは日本、2位はスイスなんです。平均寿命の長さも、1位が日本で2位がスイス。ほら、同じでしょう?

ー日本とスイスにそんな共通点があったなんて、日本人の私でも初めて知りました。

ラムダン:この背表紙に使っている山の写真は、日本とスイスの写真をわざと混ぜています。どっちの写真がどっちの国かわからないですよね。

ラムダン:雑誌の中では「江戸東京たてもの園」も紹介していますが、こうやって古い建物を保存しているところも日本とスイスの共通点。同じページに違う場所の写真を並べることで、読者を混乱させたかったんです。

ーインタビューする相手はどのように決めたんですか?

ラムダン:みんな僕の尊敬する友人たちです。

ラムダン:巻頭では〈オフホワイト〉や〈アンブッシュ〉のオーナーであるダビデ・ドゥ・ジーリオに、どうやって今の仕事に至ったのかを聞いています。有名な哲学者に僕の仕事について綴ってもらったり、「ルーヴル美術館」を貸し切って撮影もしました。東京では野村訓市さんにインタビューしましたが、日本語訳が載っていないのが惜しいくらい面白い内容ですよ。

—まさに、この本でしか読めない内容ですよね。

ラムダン:そうですね。みんな心を開いて話してくれたから、けっこうスキャンダラスな話もあるかもしれません(笑)。

—デザインの美しさもあいまって、ずっと手元に置いておきたい一冊だと感じます。

ラムダン:せっかく木を切って紙を作って雑誌にするわけだから、長く愛される普遍的な雑誌にしたくて。ニュースやトレンドはインターネットで見ればいいし、雑誌ではもっと深い内容を扱いたかったんです。

次の雑誌のテーマは自転車!?

—まだ1冊目が発売になったばかりですが、2冊目を作りたいって気持ちはありますか?

ラムダン:これから作りたいと考えているのは、フランスを嫌う人をテーマにした雑誌や、日本を嫌いな人のインタビューを集めた雑誌。あったら、ちょっと読んでみたいでしょう?(笑)。そういうひねくれたアイデアが面白いかなって。

ーとても面白そうです(笑)。ラムダンさんは〈ビュリー〉以外にも活躍の幅を広げていますが、今後挑戦したいことはありますか?

ラムダン:今は自転車のブランドをふたつ立ち上げようとしています。かなりこだわっているので、きっと日本の自転車マニアにも気に入ってもらえると思いますよ。電動自転車や車へのアンチテーゼを込めた、かなりパンクな自転車雑誌も作る予定。他にもたくさん、僕自身もワクワクしています。

ー最後に、日本の男性におすすめしたい〈ビュリー〉のアイテムを教えてください。

ラムダン:それはもう、すべてです。男性だからローズの香りを使っちゃいけないというわけではないし、自由に好きなものを選んだらいいと思います。〈ビュリー〉のプロダクトは明確にターゲットを決めているわけじゃないから、だれがどんなものを使っても大丈夫。僕もクレンジングミルク以外はすべて愛用していますよ。いろいろ試して、お気に入りを見つけてくれたらうれしいです。

本誌はすでに発売中。めくるめくラムダンワールドへの扉を、その手で開けてみてください。

Text_Momoka Oba

INFORMATION

マガジン「WAM」

価格:¥3,500+TAX
販売場所:代官山蔦屋書店、bonjour records(代官山・渋谷スクランブルスクエア2階・京都新風館・福岡PARCO)、ビュリーの各ブティック、オンラインストア

オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー公式サイト

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