スクエアプッシャーが描く、音楽の未来。
90年代、UKテクノ・シーンに彗星の如く現れたスクエアプッシャーこと、トーマス・ジェンキンソン。もともとベーシストとして活動していたジェンキンソンは、従来のテクノのイメージを打ち破る変則的なビートと複雑に構築されたサウンドで異彩を放った。そして、常にシーンの流行とは無縁にエレクトロニック・ミュージックの可能性を探求。昨年は楽器を演奏するロボットのために作曲し、ロボットが演奏したアルバム『Music for Robots』を発表して話題を呼んだ。そんな鬼才の新作『Damogen Furies』は、独自に開発した音楽ソフトを使って一発録りで仕上げたもの。その尽きる事のないクリエイティヴィの源は何なのか。11年ぶりの単独公演で来日したスクエアプッシャーに話を訊いた。
Photo_Satomi Yamauchi
Text_Yasuo Murao
Edit_Kenichiro Tatewaki