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FEATURE|JOURNAL STANDARDが仙台で表現するJAZZ。定禅寺 STREET JAZZ FESTIVALの一日。

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JOURNAL STANDARDが仙台で表現するJAZZ。定禅寺 STREET JAZZ FESTIVALの一日。

9月9日から10日に渡って仙台にて行われた「定禅寺 STREET JAZZ FESTIVAL」。街の至るところにステージが設けられ、地元のアーティストを中心にジャズはもちろん、ゴスペルやロックに至るまで、さまざまな音楽が奏でられていました。駅前のパルコにお店を構える「JOURNAL STANDARD 仙台店」でも地元・仙台を拠点に活動を行う「松竹梅レコーズ」と手を取り合い、店頭にて音楽イベントを開催。他にもアメリカが誇るジャズマン、リー・モーガンを題材にしたドキュメンタリー映画『私が殺したリー・モーガン~ジャズ史に刻まれた一夜の悲劇の真実』の先行上映会も実施するなど、さまざまなコンテンツを用意。この特集では、そんな仙台のとある一日を振り返りながら、土地と音楽の魅力を紐解いていきます。

  • Photo_Kazunobu Yamada
  • Edit_Yuichiro Tsuji

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街全体が生の音に包まれる「定禅寺 ストリートジャズ フェスティバル」。

“仙台”という土地の名前を聞いて思い浮かぶもの。 伊達政宗、牛タン、七夕まつりが、すぐ頭に浮かんだ人も多いはず。でも、そのラインナップのなかにひとつ足して欲しいのが“ジャズ・フェスティバル”というキーワードです。

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毎年9月に開催される「定禅寺 ストリートジャズ フェスティバル」は、今年で開催27回目を迎えるトラディショナルなイベント。はじめて行われたのは1991年で、実はフジロックフェスティバルよりも歴史が深い音の祭典なのです。

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このイベントでは、仙台駅をはじめとする街の至るところにステージが設けられ(その数、合計でなんと57ヵ所!)、散歩や買い物をしながら音楽を楽しめるところに魅力があります。街を歩いていると、そこかしこで楽器の生音や美しい歌声が聞こえてきて、人々に高揚感をもたらし、足取りを軽快にしてくれます。

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運営しているのは市民ボランティアの方々。行政が観光客を誘致するために開催しているのではなく、仙台に生きる人々が単純に音楽を楽しむだけにこのイベントを行っているのです。簡単にいえば、地元の“お祭り”のようなもの。お神輿や屋台に変わって、コンテンツは音楽のみというストイックな内容。もちろん入場料なんてものは存在せず、自由に参加して、自由に楽しめるところに、このお祭りの懐の深さがあります。

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地元の人に話を聞くと「毎年あちらこちらで音楽が鳴っています。今日は本当に人が多い! このところずっと天気が悪かったけど、今日は天気にも恵まれて、いい日になりそう」とのこと。季節は秋がはじまったばかり。涼しく乾いた空気が流れていたことも後押しして、本当に多くの人々が街を行き交い、それぞれのステージで足を止め、演者たちのパフォーマンスに耳を傾けていました。

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豪華アーティストによる店内での生DJ。
トップバッターはDJ MITSU THE BEATS!

そんな日に「ジャーナル スタンダード 仙台店」では店内にDJブースを設置。仙台を拠点に活動する「松竹梅レコーズ」の協力のもと、ヒップホップユニット「GAGLE」のメンバーであるDJ MITSU THE BEATS、HUNGER(今回はDJ GER-HUNとして参加)、DJ Mu-Rに加え、この3名とも縁が深い6th Generationを迎えた特別なメンバーが店内のBGMを担当。彼らがお得意とするヒップホップやジャズの名曲を流し、贅沢な空間を演出していました。

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はじめに登場したのはDJ MITSU THE BEATS。普段はクラブでDJすることが多いなか、今回は店頭でのプレイ。それについて尋ねると、「自分の選曲をじっくり聞いてもらえるのがうれしい」と答えてくれました。

クラブは人を踊らせないといけないけど、こういった店内でのDJは別。自分のかけたい曲を聴いてもらえる貴重な機会だと思っています。定番の曲から誰も知らないような隠れた名曲まで、自由な発想でDJできるので、本当に楽しいです。こういうスタイルのほうが自分にあっているかもしれないですね(笑)」

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音楽の話をしていると、話題は自身のユニット「GAGLE」の話題に。

いまアルバムの制作を進めていて、ほぼほぼ完成に近づいています。たぶん年内か、年を越えてすぐにリリースできると思います。時間をかけてすごいものが出来あがった実感があります。いままでの作品とは違うものになると思う。期待してほしいです」

最後に仙台の魅力について尋ねると、「ゆったりした時間が流れているところがいい」と語るのが印象的でした。

仙台には山もあるし、海も近い。駅を降りると都会的な景色が広がるけど、実は自然に囲まれているんです。だからゆったりしていて、いい空気が流れています。他人のことを気にせずに自分のやりたいことをマイペースにできるところが魅力的ですね。仙台でおすすめの場所ですか? 『みちのく公園』というところがぼくは好きです。とにかく自然が豊かだし、いろんなイベントも行っているので、楽しめる要素が充実しています」

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松竹梅レコーズ」との音を感じられるコラボアイテム。

そんなDJブースの横には「松竹梅レコーズ」のブースも設置され、これまでリリースされた作品や、「ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)」とのコラボアイテムも展開していました。

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左から〈SHOW TIKU BAI RECORDS × JOURNAL STANDARD〉パーカ ¥9,000+TAX、ロンT(WHITE) ¥6,000+TAX、ロンT(BLACK) ¥5,000+TAX、ロンT(GRAY) 8,000+TAX

アイテムはパーカ、ロンTに加え、7インチレコードが入るサイズのサコッシュがラインナップ。当日はDJ陣に加えてお店のスタッフもこれらのアイテムを身にまとい、接客をしていました。いずれも「ジャーナル スタンダード 仙台店」限定での展開とのこと。これらのアイテムをお買い上げの方には、特別に制作された「松竹梅レコーズ × ジャーナル スタンダード」の升もプレゼントされるそう。なくなり次第終了なので、気になる方はお早めにどうぞ。

店内のDJタイム。2番手はDJ GER-HUNが登場!

DJ MITSU THE BEATSのバトンを継いだのは、同じく「GAGLE」のメンバーであり、「松竹梅レコーズ」を運営するHUNGERことDJ GER-HUNでした。

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普段はMCなんですが、今日は特別にDJとして参加してみました。思ったより上手くできたので、ほっとしてます(笑)。『定禅寺 STREET JAZZ FESTIVAL』は、2年前にcro-magnonと一緒に出演したことがあるんです。そのときはライブに集中していたし、他の年もGAGLEのライブとスケジュールが重なって、お客さんとして参加することはあまりなかったけど、今回空いた時間に街を歩いていたら、一般の人が手づくりでイベントをオーガナイズしていて、運営側も、演者も、お客さんも、誰もがナチュラルに楽しんでいる様子を感じることができました。そこがこの音楽祭の魅力だと思いますね。しかもそれを27年間も続けているというのが単純にすごい。それができるのは、みんながこのイベントに対して価値を見出だしているということ。本当にリスペクトします」

続いて「音楽の魅力は?」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。

ステージに立ってフロアに向けて言葉を放つと、ダイレクトにお客さんからの反応が戻ってくる。そうやって心と心のやり取りができるところに音楽の魅力があるんじゃないかと思います」>

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最後に仙台のおすすめの場所についても教えてくれました。

どの都市へ行ってもそうだと思いますが、もちろん仙台にもこだわったお店がたくさんあります。ガイドブックに載っているようなお店ももちろんいいんですが、自分の足で街を散策しながらいいお店を見つけるのも旅の醍醐味だと思います。ぼくが好きなのは、ロック喫茶の『ピーターパン』というところ。つい先日45周年を迎えたお店で、すごくアナログだし、いいスピーカーも使っているしリラックスできる。そこで音楽を聴きながらコーヒーを飲む時間はすごく贅沢。是非足を運んでほしいです」

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全国行脚を行った「Delicious」が凱旋ポップアップを実施!

ジャーナル スタンダード 仙台店」に足を運ぶべき理由としてもうひとつ忘れてはならないのが、仙台のセレクトショップ「デリシャス(Delicious)」のポップアップ・ストアを展開していること。

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右:〈Naoki“SAND”Yamamoto × DELICIOUS〉サコッシュ ¥3,500+TAX

全国の店舗を行脚し大盛況だったこのポップアップが、地元・仙台に凱旋です。懐かしのテレビデオやラジカセ、『Common Magazine』をはじめとするさまざまな写真集やZineがブース内に置いてあり、このポップアップのテーマである「BACK TO OUR BASIC」を体現。90年代の空気が充満した空間に注目です。

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左から〈MHAK × DELICIOUS〉 ロンT ¥6,000+TAX、〈COOK ONE × DELICIOUS〉パーカ ¥11,000+TAX、〈Naoki“SAND”Yamamoto × DELICIOUS〉コーチジャケット ¥12,000+TAX

もちろん、ここにも限定アイテムはあります。枠にとらわれない表現を行うアート集団「81 BASTARDS」を主宰するMHAK氏、グラフィックデザイナーのNaoki“SAND”Yamamoto氏、グラフィティアーティストのCOOK ONE氏がデザインを手掛けたウェアやグッズも展開しているので、お見逃しなく!

3番目に登場するのは仙台で活躍する6th Generation!

さて、DJ GER-HUNのプレイが終わると、続いて登場したのは仙台を拠点にトラックメイキングやDJ活動を行う6th Generationでした。

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今日はジャズがテーマということで、普段クラブでは流すことができないレコードを中心に持ってきました。今回のためにこれまでに買ったレコードを改めて家のなかで探していたんですが、新しい発見もあったりしていい機会になりました。仙台の魅力は、都会的な場所もあれば、その近くには自然があふれているところ。地元の人もこだわりを持った粋で暖かい人が多いところが素敵です」

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DJ MITSU THE BEATS、DJ GER-HUNと同様に、おすすめのスポットについても聞いてみました。

弁当屋でもいいですか? 蓋が閉まらないほどの大盛りで有名な『きやり亭』というお店がおすすめです。仙台に来てくれた友人や知人を必ず連れていってます(笑)。唐揚げのメニューが豊富で、B級グルメなんですがとにかくおいしい! お店を切り盛りしているおばちゃんのキャラクターにも注目してみてください。一見すると素っ気ないんですが、お会計の際に素敵な笑顔をふりまいてくれます(笑)」

贅沢な空間のなか、映像でジャズを楽しむ。

日が暮れて辺りが暗くなっても、お祭りは終わりません。この日は「ジャーナル スタンダード」が主催する映画の上映会も行われました。

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1972年2月19日深夜、雪の降るマンハッタン。イースト・ヴィレッジのジャズ・クラブ「スラッグス」にて、内縁の妻であるヘレンに射殺された天才トランペット奏者、リー・モーガン。彼はどうして殺されることになったのか? ヘレンが晩年に残したインタビューをはじめ、友人や関係者の証言によって、事件の真相に迫る。

ジャズにちなんだ作品ということで、アメリカの伝説的なジャズマンであるリー・モーガンのドキュメンタリー映画『私が殺したリー・モーガン~ジャズ史に刻まれた一夜の悲劇の真実』が、パルコの屋上にて上映されました。この作品は今年の冬に公開予定のもの。日本ではまだ封切りされていないということもあって、会場にはたくさんの来場者たちが集まりました。

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弱冠18歳でブルーノート・レコードからデビューしたリー・モーガン。そのまま栄光の道を突き進むかと思われた彼の人生はどうして転落してしまったのか。モーガンを取り巻くさまざまな人物が彼の人生を証言し、ひとりの優れたジャズマンの人物像をあぶり出します。モーガン本人の演奏シーンも充実していて、約1時間半の上映時間はあっという間に感じられました。

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スクリーンよりさらに上を見上げると、そこには夜空が広がる非日常的空間。そして横を見ると素敵な夜景のある場所での鑑賞は、映画館や家とは違った楽しみ方ができて、ここでしか味わうことのできない贅沢を堪能することができました。

店頭DJのトリを飾るのはDJ Mu-R!

映画を上映する一方、店頭ではDJ Mu-Rのプレイがスタート! ジャズはもちろん、ソウルのレコードもかけ、生音中心にフロアを湧かせていました。

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クラブだけじゃなくて、最近ではお店でDJをする機会が増えてきました。そういうときに意識するのは、やっぱり場所のムードを引き立てること。今回の場合は『ジャーナル スタンダード』ということで、楽しく買い物ができる空間になるように心掛けました。ぼくはヒップホップから入ってジャズを聴くようになったんですが、いろんなレコードを掘っているうちにジャズの演奏のせめぎ合いなどが理解できるようになってきて、それがすごく魅力的に聴こえるようになってきました。同じレコードでも聴くたびに違う印象を持ったりして、ジャズはやっぱり奥深い。それがジャズの魅力だと思います」

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仙台で生まれ育ったというDJ Mu-R。そんな彼に仙台の魅力についても語ってもらいました。

街がコンパクトで住み心地がいい。ちょっと歩けばどこへでも行ける、この規模観が好きですね。穏やかで落ち着いた人が多いのも魅力かなと。仙台でおすすめの場所は定禅寺通りというストリートです。東京の表参道のように並木通りになっていて緑が豊か。季節によって表情が変わるところがいいなぁと思います。冬になるとイルミネーションが灯ってすごくキレイな景色が広がっているので、ぜひ見に来てほしいです」

飲んで踊って大盛り上がりの「SOUND MANEUVERS」!

すべてのDJの出演が終わると同時に店頭でのイベントは終了! ですが、「ジャーナル スタンダード」が用意したコンテンツは、これだけではありません。深夜には仙台を代表するクラブ「シャフト(SHAFT)」でアフターパーティー的な催しが行われました。

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DJ MITSU THE BEATSとDJ Mu-Rが不定期で行う「SOUND MANEUVERS」とタッグを組んで行われた今回のイベント。主催者であるふたりはもちろん、ゲストとして6th Generationも出演しました。

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店頭での落ち着いたジャズとは一変して、朝までずっとヒップホップがかかるストイックぶり。大勢の大人たちが飲んで踊ってを繰り返し、大盛り上がりの一夜になりました。

ということで、「ジャーナル スタンダード 仙台店」での出来事を中心に「定禅寺 ストリートジャズ フェスティバル」の模様をお届けしました。本当にたくさんの人たちが、生の音楽を聴きに街に集まる姿が印象的だったこの日。途中で買い物をするもよし、食事を取ったり休憩するのもよしと、自分のペースで自由に音楽を楽しめるところにこのイベントの魅力を感じました。そうして街が活気づき、おのずと人々も笑顔になる。そんなイベントを手づくりで27年間も続けることに尊敬の念を抱かずにはいられません。ぜひ来年の開催を楽しみにしていてください。

来年まで待てない!という人は、4人のDJたちが語ってくれた街の魅力を頼りに、仙台ツアーをしてみるのはいかがでしょう? その際は「ジャーナル スタンダード 仙台店」を道程に入れることを忘れずに。店頭では引き続き、「松竹梅レコーズ」とデリシャス」のポップアップ・イベントが開催されています。仙台駅に降りてすぐ、仙台パルコにお店が入っているので、旅のはじまりに行くのがおすすめです。

JOURNAL STANDARD 仙台店
宮城県仙台市青葉区中央1-2-3 仙台パルコ 2F
電話:022-212-5810
営業時間:10:00~21:00(不定休)
journal-standard.jp/
instagram:@jounalstandard.jp

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