ここは大阪・柏原市にある「SALON BONCOURA」。ブランドの〈ボンクラ〉全ラインナップを揃えた旗艦店であると同時に、代表の森島久の収集物を詰め込んだコレクションスペースとなっています。元々は、農作物の仕分け小屋として使われていた築100年を超える建物をリフォーム。経年変化した風合いに合うように、あえて錆びたトタンを探してきてしつらえるほどのこだわりよう。重厚な扉を開けると、森島氏が長年かけて醸成してきた独自の世界観が拡がります。
フイナム取材班を迎え入れてくれた森島久氏。20年間のサラリーマン生活を経た後、恵まれたルックスを生かしてモデルに転身。モデル業をつづける傍ら、自身のブランド〈ボンクラ〉を立ち上げ、いまや大手セレクトショップをはじめ、全国の高感度なショップが、こぞってピックアップする人気ブランドへと成長させました。彼のファッションセンスに影響を与えたのが、10代の頃から集めているヴィンテージウェア。まだ、誰も注目していなかった時代から、アメリカのフリーマーケットやスリフトショップを巡って収集してきたヴィンテージウェアのコレクションは膨大な数に上ります。森島氏の収集癖はそれにとどまらず、独自の価値基準で、様々なものを集めてきました。その一部を順にご紹介していきましょう。