生地の選定、プリント、超撥水加工。水をはじく風呂敷ができるまで。
ここからは、実際に風呂敷が完成するまでの流れをご紹介。「朝倉染布」には現在70〜80名ほどの職人さんが在籍していて、それぞれ担当の工程を熟練の技術で丁寧に作業していきます。
まずはじめに行われるのが、豊富な種類のなかから最適なものを選ぶ、生地の選定。工場へと運び込まれる生地は後の工程が円滑に作業できるよう加工ロットごとに分けられていて、染色が必要なものはこのまま染色機に投入されます。
委託加工にも注力しているということで、工場内には人々の生活を支える日本有数のインナーウェアブランドの生地サンプルなんかも。
続いて、デザインの肝であるグラフィックをプリントしていくわけですが、「朝倉染布」ではプリンターで作成した転写用紙を生地に熱をかけて圧着する昇華転写、生地に直接インクジェットプリントをするダイレクトインクジェットの2種類を使い分けているそうです。ちなみに〈ラジャブルック〉のアイテムは、多彩な色彩とより細かな表現が可能なダイレクトインクジェットを採用。多くの曲線で構成される複雑なバティック柄も、寸分の狂いなく生地に落とし込まれていきます。
はっきりとカラーを出すために蒸す工程が必要なのも、ダイレクトインクジェットの特徴。最大10本のロットを同時に蒸すことができるという重厚な佇まいの機械に投入し、生地全体に熱を加えることで、発色がよくなるんだそう。こうして鮮明に浮かびあがった生地のプリントと見本の色を照らし合わせ、差異がないかをしっかりと目視で確認するところからも、品質を追求する職人さんたちの妥協ない姿勢が窺えました。
蒸しが終われば、最後はいよいよ撥水加工。「超撥水 FUROSHIKI」においてはとくに重要な工程です。生地全体、さらには糸一本ずつに特殊な液を浸透させ、均等に行き渡るようローラーで絞っていきます。びっしりと並んだ巨大な機械が目の前で絶えず稼働していて、その迫力とスピード感といったら、しばらく見入ってしまうほど。最後に熱で圧着し、検査基準に基づく合否判定を行えば、想いの詰まった“水をはじく風呂敷”の完成です。
このようにしてうまれる「超撥水 FUROSHIKI」。それぞれの工程が別の場所で行われることが多いなか、「朝倉染布」はすべての工程を自社で一貫することで、100回洗濯をしても撥水力が続くMade in Japanの高い品質を実現しています。
職人さんたちが受け継ぎ、紡いでいく日本の伝統に東南アジアのスパイスを効かせて、ファッションというかたちで多くの人々に届けている〈ラジャブルック〉。牛田さんの創作はいろいろなところへ足を運び、人と会うことからはじまるのです。