ランナー同士がつながる場をつくっていく。
ー“ランコミュニティブランド”を標榜する〈ALPEN RUN〉誕生の背景には、どんな思いがあるのでしょうか?
国松君祥
2019年に新卒でアルペンに入社。ランニングアドバイザーとして〈ALPEN RUN〉の立ち上げに関わる。小学生から陸上競技を続け、フルマラソンのベストスコアは2:34:56をマーク。ランニングの悩みを相談すると、的確なアドバイスを丁寧に返してくれる。
国松: 目的は、ランナーの方々と一緒にコミュニティを形成し、国内のランニング・カルチャーを醸成していくことにあります。その拠点として、「ALPEN RUN MEIJI PARK」があり、新作のランニングシューズの試し履きや、ランイベントの開催などを通して交流のきっかけを生み出すハブのような機能を設けているんです。
ーショップというよりも、文化拠点のようなイメージですか?
国松: そうですね。「アルペングループ」は1000人の社員がフルマラソンに参加して完走を目指す「1000プロジェクト」を昨年から始動したり、近年はフルマラソンの大会にも積極的に協賛していて、とにかくランニングに注目をしているんです。そうした流れの中で社内での機運も高まり、こうした“ランコミュニティブランド”が立ち上がりました。
こちらは〈ALPEN RUN〉と〈マウンテン・マーシャル・アーツ〉のコラボTシャツ。他にも〈エルドレッソ〉や〈リョウゲン〉、〈ノーマル〉など、玄人好みのセレクトも魅力。
ーランナー人口も、ものすごく増えていますよね。
国松: アルペングループのお店にも、たくさんのランナーの方々にお越しいただいています。そこでイベントや大会の告知をしたりしながら、情報をダイレクトにお伝えすることができる。そうすることでよりランニングが身近になり、自然と行動を促すことができます。お客さまにとってはもちろん、さまざまなスポーツブランドや大会にとって、いいことでもあると思うんです。
ー「ALPEN RUN MEIJI PARK」は、そうした一連の動きをギュッと凝縮した拠点であるわけですね。
お店で告知されているイベント。詳細はInstagramのオフィシャルアカウントでもチェック可能。
国松: 特徴としては、定期的に行われるランイベントにあります。コミュニティブランドとして活動していくので、店舗運営だけでなく、ランイベントを通じて、ここを拠点にランナー同士がつながる場をつくっていく。すでに走っている方だけでなく、これから始めたい方も気軽に参加できるようなイベントを継続していくことで、ランニングを始めるきっかけをつくりたいと考えています。
商品も良いものを揃えていますが、上級者だけをターゲットにしているわけではありません。ビギナーからシリアスランナーまで、ここにくれば出会いや発見があり、ランニングを続けやすくなる環境をつくることを目指しているんです。
アーチの高さやアライメントなど足の形状を最大13項目で高精度に計測する「MyFootcraft」と、足形に合わせてインソールをカスタムできる「Footcraft CUSTOM」を完備している。
ーイベントはどれくらいのペースで開催するんですか?
国松: 大体週に6回ほど、年に300回ほどを想定しています。それぞれにコンセプトやテーマを設けていて、たとえば今日(取材は4月26日に行われた)なら「良い風呂(ヨイフロ)の日」に当たるので、ランニングをしたあとに、MEIJI PARK内にあるサウナ施設「TOTOPA」でゆっくりと整ってもらおうと思っているんです。
ほかにもビギナー向けのイベントや、シリアスランナーに向けた長距離のイベントなども開催したり、渋谷のフォトスポットを巡りながら走るファンランや、フォームの診断会、サプリの試飲会なども企画する予定ですね。
ー走ってすぐにサウナに入れたら、最高ですね。
国松: 明治公園のTOTOPAはもともとサウナ施設で、ランニングステーションの機能もあるのですが、まだランニング拠点としての認知は高くありません。そこで私たちのイベントを通して、ランのあとでリカバリーする、という一連の流れを体験してもらいたいと考えています。今後も定期的に入浴イベントは実施していく予定です。
ーシューズの「TRY ON」、つまり実際に履いて試走できるサービスもあるんですよね。
国松: 店内試着だけでは分からない部分が多いので、実際に2~3km走って試せるようにしています。ここで選んで、そのまま明治公園内で走れる仕組みです。
ーラインナップは最新のものですか?
国松: 常時6~8モデルを、その時々の注目モデルを随時入れ替えてご用意しています。
ーオープンからまだ間もないですが、お客さんの反応はいかがですか?
国松: シューズの試し履きを目的に来られる方が多いです。レベルも幅広く、エリートランナーから初心者まで参加されています。トライオンをきっかけに、「こういう使い方ができそう」といった気づきを得る方も多く、設置の意義をさっそく感じていますね。
国松: イベントでも、「充実していた」という声に加えて、「練習に活かせそうな知識が得られた」という声が多かったです。在籍しているスタッフはランニング経験者なので、いろんなアイデアを交換しやすいと思うんですよ。もちろんお客さま同士でも、別々のコミュニティに所属していたひと同士が久しぶりにここで再会する、といったシーンも見られました。そういった場面をもっともっと増やしていきたいですね。
ーすでに効果が生まれているわけですね。
国松: とはいえ、この場所で走るランナーを増やしたいというのが私たちの大きな目標です。まだ認知が十分ではないので、「走る場所」として定着させていきたい。買い物目的だけでなく、「スタッフと話したいから来る」といったように、気軽に立ち寄れる場所にしていきたいですね。