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古着と釣りと食の旅。タイを2泊3日で遊び倒す。
Bangkok Rhapsody

古着と釣りと食の旅。タイを2泊3日で遊び倒す。

バンコクの古着シーンが注目を集めるようになって久しい。手頃な価格で掘り出しものが見つかると聞いていたけれど、いまの実情はどうなのだろう。現状を探るべく、ショップやマーケットを巡り、その熱量を肌で感じてみることに。そして、ショッピングや観光だけで終わらないのが今回の旅。日本では釣れない怪魚を狙い、本場のタイ料理を味わう。フイナム フィッシング クラブが2泊3日に“衣・食・遊”を詰め込み、思う存分満喫してきました。この夏の旅先選びのヒントとして、ぜひ参考にどうぞ。

  • Photo_Fumihiko Ikemoto
  • Text_Shogo Komatsu
  • Edit_Yosuke Ishii

五感で楽しむタイの旅。

近年、円安と物価高の影響で、アメリカではなくタイで買い付けをしている古着屋が増えているらしい。果たして、現在のバンコクで、素敵な古着とどれほど出会えるのか。確かな審美眼を持つ古着屋のオーナー2人とともにリサーチしてきました。

そして、その土地ならではの遊びを体験するのも、この旅の目的。バンコクの喧騒を抜け出し、のどかな郊外にある管理釣り場で、釣り人が憧れる怪魚を狙います。都会の遊びとひと味違う、穏やかな時間と興奮。その振り幅が、旅の記憶をより鮮やかに彩ってくれるはず。

街にも自然にも、それぞれ異なる趣があるけれど、どちらの時間にも欠かせなかったのが、現地らしさを感じる食でした。定番の国民食から、日本ではあまりなじみのない料理まで、数々の絶品に舌鼓を打つ。食文化に触れるのも、旅の醍醐味です。

約7時間のフライトを終え、降り立ったのはバンコクの玄関口、スワンナプーム国際空港。気温は35℃。雨季に入ったばかりで湿度が高く、熱と湿気を含んだ濃密な空気がタイへ来たことを実感させます。期待を胸に、バンコクの街へと繰り出しました。

石井陽介(右)
フイナム シニアエディター
フイナム フィッシング クラブの部長。「8年前にバンコクの古着シーンを取材しました。その時は、安くていいものを手にいれることができたけど、いまはどうなっているのか気になっています。タイはバンコクの街しか知らないので、少し離れたエリアでまったりと釣りをするのは新鮮な気分です。2泊3日を遊び尽くします」

斎須康孝(左)
ARMS Clothing Store オーナー
祐天寺と青山にお店を構える人気の古着屋「アームズクロージングストア」を営む。「いままでアメリカで買い付けをしていましたが、タイはどんなものなのか5月にリサーチしに来ていました。その時は回りきれなかったので、今回いろんなマーケットに行くが楽しみです。あわせて、日本じゃ釣れない怪魚にも期待しています」

伊藤 竜(中右)
GOOD THING / INCVN Vintage オーナー
ヘアサロン「グッドシング」を五本木・北参道・代官山に構える。今年1月、五本木に古着屋「INCVN」をオープン。「自分のお店で取り扱っているようなグッドレギュラーがどれくらいそろっているのか気になります。釣りは約8年ぶりで経験が少ないですが、どデカい魚を釣れる貴重な機会。楽しみにしてきました」

小松翔伍(中左)
ライター
ファッション誌やウェブマガジンを中心に執筆。「バンコクは古着カルチャーが根付いた、と聞きますが、日本とどんな違いがあるのか。掘り出しものが売っているのか、安いのか。気になることだらけです。そして、知り合いから聞いていた、うわさの管理釣り場も楽しみ。普段からタイ料理をよく食べるので、本場の味を満喫したい」

池本史彦
フォトグラファー
雑誌やウェブ、広告などで活躍し、アウトドアの撮影もこなす。「この数年、タイの古着シーンが盛り上がっているとよく耳にしていましたが、あまりそのイメージがなかった。釣りも、管理釣り場が人気と知らなかったので、タイの新たな魅力に触れられそうですね。大きなサイズが釣れるみたいなので、なんとしてでも釣りたいです」

Diggin’ Vintage
バンコクの古着シーンをリサーチ。

バンコクで古着を買うなら。日本のようにショップが点在しているというより、商業施設やマーケットにたくさん出店されているケースが大半。一度にいろいろな古着屋をチェックできるので、少ない移動で済むのは旅行者にとって嬉しいポイントです。タイは年間を通じて高温なだけあって、どこも売られているのはTシャツやシャツがメイン。1枚あたり100THB(2026年7月現在1THB=4.9円)ほどのTシャツが大量に並んでいますが、そのなかに価値ある一枚はあるのでしょうか。

今回訪れたのは、古着やアンティークを取り扱うショップが5フロアにわたって展開されている「レッドビルディング」と、古着屋が軒を連ねる「グリーン・ヴィンテージ・ナイトマーケット」。そして、バイヤーしか入れない古着のディーラーにも、特別に潜入させてもらいました。

古着の盛り上がりを感じさせる数々の店。

「レッドビルディング」は、バンコク最大級のヴィンテージ専門ショッピングビル。古着のほか、家具や雑貨などを取り扱う店舗も集まっています。最上階にはフードコートがあり、ここで一日を過ごせるほど充実しているのが特徴です。道路を挟んだ向かいには、バンコク最大のマーケット「チャトチャック・ウィークエンド・マーケット」が。そちらにも大量の古着屋が並んでいるので、週末に「レッドビルディング」へ行くなら、あわせて覗きたい。

さまざまなジャンルの古着が所狭しとひしめきあい、一日ですべてをしっかりチェックするのは不可能なほど。そして、なにより注意しなければいけないのが、正規品と変わらない金額で販売されているブートレグ。プリントの質感やステッチ、タグなどをしっかりとチェックしなければいけません。

〈ナイキ〉など、90年代のTシャツを中心に取り扱う「Game.VTG」。Y2Kよろしく、テック感のあるデザインが多く見受けられました。〈ナイキ〉のオーバルデザインのTシャツは850THB。今後、さらに価格が高騰しそうなアイテムがセレクトされています。

隣には80〜90年代の〈ステューシー〉がずらり。街中では〈ステューシー〉を着用している若者が多く、人気の高さがうかがえました。壁面にディスプレイされているもの以外は3000〜6000THBの価格帯で、日本よりやや安く買える印象です。

Tシャツと同じくらい、さまざまな店舗で大量に取り扱っているのがデニムパンツ。例えば、〈リーバイス〉の90年代あたりの501は2500〜3000THBほどで、日本の古着とさほど変わらない価格でした。

日本でも人気が高い〈ハーレーダビッドソン〉のTシャツは、タイでも支持されているよう。アニメやバンドTをメインに取り扱っているお店でも販売されていました。価格は写真の個体で1200THB。日本より少しだけ安め。

タイで国民的スポーツとして人気があるサッカー。昔のユニフォームは近年、古着としても価値が見出されていて、「レッドビルディング」のなかにも専門店が数店舗ありました。〈ドクターマーチン〉がスポンサーを務めていたウェストハム・ユナイテッドFCのユニフォームは、5990THB。

多くはないけれどトゥルー・ヴィンテージを専門に取り扱う店舗も、近年ちらほらと増えているよう。「OldFriend」には、熱帯の気候であるタイでは着る機会がなさそうなトラッカージャケットやカバーオールがずらりと並び、ヴィンテージを純粋に楽しむひとたちの存在が浮かびます。気になる価格設定は、日本の価値観とほぼ変わらず。例えば〈リーバイス〉の60年代のBIG E、スウェード素材のサードタイプは14,500THB。

トゥルー・ヴィンテージ専門店と同様に、以前のバンコクではあまり見かけなかった、アウトドアブランドに特化した店舗を発見。特に〈パタゴニア〉が豊富にラインナップし、「シンチラ・フリース・ジャケット」や「シンチラ・スナップT」といったフリースが充実しています。〈パタゴニア〉の93年製「ヌエボ・レンジ・コート」は20,000THB。

多種多様な古着屋が並ぶナイトマーケット。

日が暮れて気温が落ち着くと、賑わいを見せるナイトマーケット。タイ人にとってナイトマーケットは、単にショッピングをするだけではなく、屋台で食事をしたり友人や家族と団らんしたりする場所です。

「グリーン・ヴィンテージ・ナイトマーケット」は、バンコク屈指の規模を誇る古着マーケット。バンコクの中心街から10kmほど北にある住宅街に位置し、地元の若者たちも足しげく通うローカル色の強さが際立っています。古着以外に、フィギュアや古本、カメラなどのコレクターズアイテムを販売するブースも多い。小腹が空いたら屋台でストリートフードを味わってみて。

出店には、常設テナントと屋外ブースの2種類があり、屋外ブースは1日だけのスポット出店も可能なため、その日限りの出会いになるかもしれません。ここでも注意すべきはブートレグ。なに食わぬ顔で並んでいるから、財布の紐をゆるめるのは慎重に。

屋外ブースは雑多なセレクトが多く、好みの一着を探すのに苦労する可能性も。サッカーコート4面分に匹敵する広大な敷地に店舗が立ち並んでいるため、テンポよく次々と巡っていくのがおすすめです。

不動の人気を誇る〈カーハート〉の「デトロイトジャケット」は7,500THB。

日本のアニメTを多く取り扱うブースも。『ドラゴンボール超』や『劇場版 呪術廻戦0』など最近の作品が中心でしたが、そのなかに『ポケットモンスター』のレトロな一枚を発見。1,800THBと良心的な価格でした。

アイウエア専門店には〈レイバン〉や〈アメリカンオプティカル〉などのブランドも並んでいます。写真の〈アメリカンオプティカル〉は3,000THBですが、状態があまりよくない。

メープルリーフのマークが小さくあしらわれているヴィンテージバンダナは1,000THB。平積みになったバンダナの山から、ボブ・マーリーのバンダナは150THB。東京ディズニーランドのバンダナは180THB。お土産に買うのもあり。

スケートボードマガジン『スラッシャー』の12星座をひと癖ある遊び心でデザインしたTシャツは1,000THB。小松が友人に向けたプレゼントとしてお買い上げ。

ちなみに、カードを販売しているブースもあり、ヴィンテージだけではなく、現代のコレクションカルチャーにも対応しているよう。価格は日本より高い傾向に。

ディーラーだからこそのラインナップ。

ショップやマーケットを巡るだけでは飽き足らず、その先にある買い付けの現場へ。普段はバイヤーしか立ち入ることのできない2つの古着ディーラーに潜入しました。ともに、日本人を始めとした海外からの顧客に対応する場所。どんなアイテムを取り扱っているのか覗かせてもらいました。

一か所目は「Lever Bull Up」。運営を担う髭さんは東京で8年ほど古着屋を営んでいたキャリアを持ち、目利き力は確か。4年ほど前から定期的にタイで買い付けをおこなっていましたが、昨年タイへ移住し古着ディーラーを設立したそう。

Tシャツなどの薄地がニーズの中心だったショップやマーケットに対し、「Lever Bull Up」は日本人のバイヤーが訪れるためそれ以外も充実。ミリタリーやデニムなど、確固たる人気を誇るアイテムがずらりと並んでいます。

ヨーロッパやオーストラリアのブランドも多くラインナップ。その理由は、タイが流通の集積地になっているから。ヨーロッパやオーストラリアから東南アジアへ輸出される古着は、タイに集まっているとのこと。それらの古着を探すなら、アメリカよりもタイのほうが手っ取り早いかもしれない。

ディーラーの視点から、髭さんにタイの古着シーンについて話を聞いてみることに。

「タイでいいものだけをピックするのは、少し割高感があるかもしれません。安いTシャツを縦積みで仕入れるのをメインにするなら、まだまだ可能性があると思います。ぼくが初めてタイに来たときより、古着の値段は25%くらい上がっているんですよ。仕入れ値だけで言ったら、アメリカのほうが安いことだってある。でも、アメリカは物価が高いので、経費がかかってしまいます。その点で言ったら、タイのほうが飛行機代や荷物の送料、宿泊費が抑えられますからね」

「買い付けではなく、自分用に古着を買うなら、ナイトマーケットでグッドレギュラーを探すのがいいと思います。ヴィンテージも日本より少しだけ安く買えるかと。ただ、値段の付け方が独特なので、日本よりも高い古着も結構あるんです」

二か所目に伺ったディーラー「EXIT VINTAGE」では、Tシャツをメインに取り扱っています。日本や韓国や中国のアジア圏から、オーストラリアまで、さまざまな国のバイヤーが訪れているそう。ここを切り盛りするのはテーさん。3年ほど前、日本の友人が古着屋を開業するために古着を仕入れてほしいと依頼されたことをきっかけに卸売を開始したとのこと。

「取り扱っているのは、90年代前半まで流通していたシングルステッチのTシャツが中心です。基本的にパキスタンから仕入れていて、毎月1万枚ほど入荷しています。でも、調達できないタイミングもありまして、その時はタイ国内で買い集めているんですよ」

価格別に平積みされ、ラックにはジャンル別で陳列。その圧倒的な物量のなかに、どんな一枚が埋もれているのか探ってみることに。

ミュージシャンや映画のTシャツは、やはり人気が高いとのこと。石井はお土産用に大きく顔が描かれた、人気のアニマルTシャツを最後まで悩んでいましたが、カーグラフィックの2枚をお買い上げ。

「バンドTや〈ハーレー・ダビッドソン〉は安定して人気です。国によって買い付けるデザインの傾向は少しずつ違います。その変化がいちばん早く表れるのが日本で、そのあとを韓国や中国が追いかけるイメージです。うちに来てくれるオーストラリア人のバイヤーは、また違うんです。フリーマーケットで販売しているみたいで、ブランドやデザインより、とにかく安いTシャツを大量に買い付けていきます。海外からの問い合わせが増え、タイの古着シーンが注目を集めていることを日々実感しています」

なにを求めるか次第で、お得に買い物できる。

ショップやマーケットを回ってみた結果、8年前にフイナムで取材したときより、古着の相場は大幅に高騰。日本の市場価格と大差はなく、タイの古着シーンが成熟しきった印象でした。金脈を掘り当てようとタイへ渡るのは難しいかもしれません。

しかし、安価なレギュラーは膨大にあるので、旅行ついでにナイトマーケットでお土産として買うのは俄然あり。また、憧れのヴィンテージと出会えたなら、日本より少しだけ安く買えるかもしれないので、チャンスを逃さぬよう常に目を光らせておきたいところ。古着だけを目当てに訪れるというより、ほかの楽しみとあわせて巡るくらいがちょうどいいと判明しました。

Play Fishin’
異国の魚との出会い。

異国の街には刺激があふれていますが、旅をもっとヒップに楽しみたい。それなら街を離れ、のんびりとしたエリアで釣りをして過ごしてみるのはいかがでしょう。バンコクから少しだけ足を伸ばした先には、日本では体験できない出会いが待っています。肩の力を抜いて竿を振る時間は心地よく、突如訪れるバイトに興奮し、未知なる怪魚に触れて感動する。怪魚釣りと言っても管理釣り場なので、誰でも挑戦しやすいですよ。

早朝4時。夜の余韻が残る街を背中に、車で1時間ほど。到着したのは「パイロット111」。周囲には田園と工業地帯が広がり、平地ならではの開放的な空が広がります。ここは、タイを代表する怪魚釣りの管理釣り場。スワンナプーム国際空港からは車で40分ほどでアクセスでき、夢を追いかけ海外からも釣り人が集まります。

ここで釣れる怪魚は、バラマンディ、アジアンレッドテールキャットフィッシュ、メコンオオナマズ、チャドー、ティラピアなど。名前を聞いただけでは、どんな姿か想像もつかない、日本ではなじみのない魚ばかりです。

カバンに忍ばせていた「スワッガー」のパックロッドを組み立て、いざキャスティング。朝イチが最初の勝負所です。

すると、一投目で反応があった斎須さん。

早速バラマンディが釣れました。しかし、まだ幼魚。ここで釣れるバラマンディは、もっともっと大きいのです。 けれども、あっという間に釣れたことに期待が高まります。

しばらくすると、小松にもバラマンディが。

サイズアップしましたが、まだ小さめ。でも、特徴的な小さい顔、目と口が近い精悍な面持ちがかっこいい。肉食魚らしい大きな口も魅力です。さらに大きくなると、どれほどの風格なのでしょう。

バラマンディは、日本三大怪魚と呼ばれる大型の固有種、アカメとそっくり。バラマンディはアジ目アカメ科に属し、ひと昔前まで同種とされていたそう。アカメは高知と宮崎だけ釣ることができますが、その難易度の高さたるや。何年通い続けても釣れないひともいるくらい。そんなアカメに挑戦するのは技術と覚悟が必要ですが、ここではバラマンディを釣ることができ、気軽に怪魚とのファイトを楽しめるのです。

そして、管理釣り場なので、普段通りの服装で怪魚に挑めるのもポイント。特別な準備をすることなく、旅の合間に非日常の興奮を味わうことができます。みんなが着用しているのは、今年デビューを果たした〈ダイワ(DAIWA)〉の新しいアパレルのシリーズ〈ダイワ247(DAIWA 247)〉。昨今の著しい気候変動のなかでも、都市生活からアウトドアフィールドまでを快適に過ごせる全天候型ウエアを展開しています。

斎須さんが着用しているシャツは「DOT AIR SS SHIRT」。生地全体に極小の通気孔を設けた、〈東レ〉の機能素材「ドットエア®️」が採用され、高い通気性とストレッチ性を感じられる一着です。背中にはベンチレーションがあしらわれ、蒸し暑いタイの気候でも快適。撥水加工も施されているので、フィールドでも安心感があります。

なかに着ていたのは、東京・学芸大学にある「ギャラリー月極」とコラボレーションしたTシャツ。バスフィッシングを始めとした釣りの絵を描き続ける、イラストレーター八百板浩司さんによる作品が落とし込まれています。夜明け前に釣りへと向かうバンドワゴンが描かれ、“SHOW MUST GO ON TO BE NEXT STAGE”とメッセージが添えられている、釣り人のロマンを掻き立てるデザインです。

小松は「DOT AIR SS SUCKER SHIRT」と「BASIC SHORTS」を着用。 「DOT AIR SS SUCKER SHIRT」は「ドットエア®️」を凹凸感のあるシアサッカー生地に仕立てたもの。「DOT AIR SS SHIRT」と同じく、裾の裏にサングラスを拭けるクリーナーが備わっている機能的なディテールも便利です。「BASIC SHORTS」は、汗をかいてもドライなタッチでベタつきにくく快適な穿き心地。

石井が愛用するショルダーバッグは〈吉田カバン〉が手がける〈ピー・オー・ティー・アール(POTR)〉とのコラボレーション。コットンライクなナイロンの帆布生地に撥水加工が施されています。〈ダイワ〉の標準的なルアーケースを収納できるサイズ感は、デイリーユースにもぴったり。

石井と池本がレイヤードしている「COMBI-UP VEST」は、釣りでも街でも大活躍すること請け合い。〈ダイワ〉のフィッシングウエアに搭載されているテクノロジー「コンビアップシステム」が採用され、対応するジャケットと一体化できる優れもの。〈ダイワ247〉では「PERTEX COMBI UP SHELL JACKET」とドッキングでき、ジャケットとベストがズレずに着用できます。また、別売りのポーチを装着可能で、収納を拡張することも。

伊藤さんは「PERTEX PCS JACKET」を着用。高機能素材「PERTEX®EQUILIBRIUM」独自の二重織り構造に、環境配慮型の撥水加工が付与されています。表面と裏面は異なる密度の生地で二層構造に仕立てられ、風は通しにくく蒸れを逃しやすい構造に。また、軽量でありながら強靭さも兼ね備えています。パッカブル仕様なので、街とフィールドの両方で重宝する存在です。

強い日差しを避ける「GORE-TEX WINDSTOPPER HAT」は、表地には耐久性の高い75デニールリサイクルポリエステルを使用し、環境に配慮した撥水材や加工技術が用いられています。

続々と釣れる、タイらしい魚。

みんなバイトはあるものの、しっかりと食い切らない状況が続き、気づけば昼前に。 気温37℃、湿度70%の蒸し暑い気候ですが、空気がすっきりしていて風が吹いているため、なんだか日本の梅雨より過ごしやすい気がします。体にまとわりつくような暑さを気にもせず、一心不乱に怪魚と対峙。バラマンディ以外の魚種も釣りたいです。

ちなみに、「パイロット111」はキャッチ&リリースが原則ですが、タイの釣り事情はキャッチ&イートが基本。管理釣り場ではなく、養殖場で釣りができるスポットもありますし、食べるために街中で釣りをしているひとがいたりします。バラマンディやティラピア、ナマズに雷魚など、「パイロット111」で釣れる魚種は屋台でローカルフードとして販売されているんだとか。しかも、うまいらしい。

ルアーをローテーションしながら、魚の反応をうかがいますが、どうも反応が悪い。まあ、管理釣り場なのでスレているから、食わせるのは簡単じゃないと分かっていましたが。すると、「パイロット111」のスタッフが、小さなティラピアを大量に持ってきました。なにをするのかと思ったら、我々が釣りをしているところに投げ入れた。そう、ここでは定期的に生き餌やペレットのエサを撒き、魚の活性を上げてくれるのです。しかし、エサを撒いたからといって、絶対に釣れるわけじゃありません。チャンスタイムですが、気を抜けない戦いです。

そんななか、石井と小松はチャドーをキャッチ。

チャドーは和名でジャイアントスネークヘッドやトーマンと呼ばれる雷魚の仲間。水面を破る豪快なファイトは、なかなか体験できません。黒い体色のなかに、パープルやグリーンが輝き、なんだか神秘的にさえ思えます。

そして、斎須さんはバラマンディのサイズを更新。ゴールドとシルバーの体色が美しく、貫禄があります。

ここから斎須さんの快進撃が始まり、立て続けにバラマンディを釣り、さらにはチャドーまで。 力強い引きに、体力を消耗してしまいますが、その疲れさえ心地いいもんです。

続いて、石井と池本も立派なサイズのバラマンディを同時にキャッチ。

この迫力あるサイズの魚体と糸で繋がり、やりとりした感覚は、なにものにも代えがたいことでしょう。 そして、8年ぶりの釣りだという伊藤さん。徐々に感覚をつかみ、念願の一匹を釣り上げました。

なんだこれは! 少し変わったフォルムです。この魚はパクーという、ピラニアの仲間です。口が硬く、釣るのが難しいらしい。

8年前に渓流釣りへ行ったときは、ボウズだったという伊藤さん。初めての一匹が自慢の一匹になりました。 その後、またヒットした伊藤さん。

次はバラマンディ。十分満足できるサイズです。

こうして全員が釣り上げることに成功し、なかには納得いくサイズとの出会いも。バイトがあった瞬間の緊張感と釣り上げた瞬間の高揚感は、かけがえのない体験でした。タイらしい怪魚と触れ合ったことで、この旅に大きなインパクトが残り、街では味わえない感情が湧き出てきます。タイで釣りをした。その特別な時間は濃い思い出として忘れられません。

Yummy Food
タイで食べた料理ベストイレブン。

古着屋を巡り、釣りをして、存分に満喫して心が満たされていても、腹は減る。食事は旅の醍醐味です。2泊3日のなかで味わった料理を厳選して紹介。いまや日本でも身近な存在となったタイ料理ですが、本場の味は別格でした。「パイロット111」の食堂や、飲食店が軒を連ねるマーケット「ジョッド・フェア」など、さまざまな場所でたっぷり堪能。思わず帰国後に、本格的なタイ料理屋を調べてしまうほど、どれも後引くうまさがありました。

①パットガパオ
タイ料理の絶対的定番、ガパオライスは、ナイトマーケットでも食べているひとが多かった国民食のひとつ。こちらは「パイロット111」に併設した食堂のひと皿。日本ではスイートバジルを使用することが多いですが、本場はホーリーバジルを使っていて、スパイシーな香りが食欲を引き立てる。

池本:日本ほど辛くはないけれど、香辛料の香りが際立っていました。目玉焼きは敷地内で育てている鶏が産んだ卵で、料理でもその土地の恵みを感じられました。

②レンセープ
斎須さんのレコメンド。豚の背骨をじっくりと煮込み、青唐辛子の辛味とライムの酸味を効かせた味付け。盛り付けが豪快で、ビニール手袋をつけて骨の周りの肉をかじりつく! ビールとの相性が抜群。「ジョッド・フェア」のなかでも、特に人気の料理。

斎須:前回タイに来たときに食べたらおいしくて、また食べたかった料理。日本ではまだマイナーで、食べられるお店は少ないみたいです。

③パックブン・ファイデーン
いわゆる空芯菜炒め。タイの家庭料理のひとつで、ナンプラーやにんにく、タイの豆味噌(タオチオ)の香りが食欲をそそる。この旅では、メニューにあれば必ず注文したほど、みんなのお気に入り。中華料理がタイに渡り、ローカルナイズされた料理。

石井:中華料理の空芯菜炒めとは違って、辛味と酸味の味わいが本当においしかった。昼はおかずに、夜はおつまみにぴったりでした。

④ヌア・デート・ディアオ
牛肉をナンプラーやニンニクなどのタレに漬け込み、天日干しにしたあと、油で揚げたタイのビーフジャーキー。濃縮された旨味が噛むほどに広がる。ビールのおつまみに最適。豚肉で作ったムー・デート・ディアオもある。

斎須:よく分からず食べてみたら、ずっと噛んでいたいくらいうまかった。日本の居酒屋にラインナップしてほしいです。

⑤パッタイ
ガパオライスと同じくらい日本でも知名度が高いが、味はタイのほうがマイルドで甘酸っぱい印象。麺の弾力が強く、しっかりとした食べ応え。卓上にあるナンプラーや唐辛子で、自分好みに味変するのも楽しい。

伊藤:タイ料理と言えば、パッタイ。もちもちの麺で、お腹が満たされました。日本で食べるより、味は控えめな気が。それもまたおいしかったです。

⑥ソムタム
タイを代表するサラダ。青パパイヤのシャキシャキとした食感に、ライムの酸味や唐辛子の辛味、にんにくやナンプラーの旨味が重なる。さまざまな味わいを感じるが、さっぱりと食べられる。

池本:大好きなタイ料理らしい、酸味と辛味と旨味をクセのない青パパイヤの食感とともに楽しめました。暑いタイの気候にぴったりです。

⑦トムヤムクン・スクランブルエッグ
タイ料理を代表するトムヤムクンに、ふわふわのスクランブルエッグを加えた創作メニュー。酸っぱ辛いトムヤムクンが、卵によってまろやかな口当たりに。エビの旨味と卵のコクが、ご飯との相性がいい。

小松:絶対に食べたいと思っていた、大好きなトムヤムクン。スクランブルエッグが加わったことで、また違った風情を感じました。

⑧プラームック・ヌン・マナオ
タイを代表するシーフード料理のひとつ。蒸したイカに、唐辛子とナンプラーとニンニクなどで作ったソースをかけ、ライムの酸味を効かせた料理。奥行きのある味わいで、噛むほどイカの甘みが広がる。後味が爽快で、味の濃い料理と合わせて食べたい。

伊藤:さっぱりしていて、パッタイとの相性がよかった。ソースが絶品で、ほんのりとした辛さとライムの爽やかさのバランスがよかったです。

⑨カオニャオ・マムアン
マンゴーにココナッツミルクで炊いた餅米を添えた、タイの伝統的なスイーツ。餅米には少しの塩が加えられているので甘じょっぱく、フレッシュなマンゴーと絶妙にマッチする。

小松:おはぎのように粒感が残った餅米が甘くて、しょっぱくて、マンゴーの濃厚な甘さと香りと調和しました。クセになる味わいです。

⑩ロティ
石井のレコメンド。屋台で親しまれているスイーツ。インドや中東を起源に、タイに普及するものの、屋台の数は多くなく、ようやく発見。小麦の生地を表面はパリッと、なかはモチっと鉄板で焼き上げる。トッピングを選ぶことができ、こちらはチョコバナナ。

石井:前回来たときに衝撃を受けて、また絶対に食べたかった。甘さと食感で病みつきになってしまいます。ココナッツやチーズのトッピングも気になります。

⑪エス・コーラ
髭さんからの差し入れでいただいた、タイ産コーラ。やはりタイでもコカ・コーラが定番でしたが、2012年に発売開始したニューウェーブとしてエス・コーラも根強く支持されているよう。

小松:気候のせいか、不思議とコーラが飲みたくなった。コカ・コーラより甘くて、独特なスパイシーさが残りました。これを含め、滞在した3日間で1年分のコーラを飲んだ気が。

魅力に満ちた、タイの“衣・食・遊”。

古着シーンの現状を知り、憧れの怪魚とやりとりし、ローカルな食に舌鼓を打った2泊3日の旅。わずかな滞在期間でしたが、想像以上に濃密な時間を過ごすことができました。しかし、それはまだ一部に過ぎません。行けていないマーケットがあるし、釣っていない魚もいて、食べたかった料理はたくさんある。もっと掘り下げられる魅力を秘めているはず。そうとは言え、今回は大満足。またいつか訪れる日が楽しみです。

石井:8年前にバンコクの古着シーンを取材に来たときは安くいいものを買えたけど、いまは大きく変わっていましたね。でも、当時はTシャツばかり売っていたのに、トゥルー・ヴィンテージやヘビーアウターが並んでいたのは、見ていておもしろかったです。なにより、初めての海外釣行。管理釣り場なら、少ない荷物で楽しめることが分かった。バラマンディとチャドーを釣れたのが本当に嬉しいです。釣りのおかげで、海外の楽しみ方の幅が広がったように感じます。

斎須:前回来たときには知り尽くせなかった古着の現状を確かめることができてよかったです。いいヴィンテージは売っているところには売っているし、大量のTシャツも見ていておもしろかった。古着屋を巡るだけじゃなく、釣りをできたのが、すごく新鮮でした。エサ撒きのタイミングじゃないときに、2匹釣れたのが嬉しかったです。日本にはいない魚種を釣ることができて、いい思い出になりました。欲を言えば、もっと長く滞在したかった。

伊藤:バンコクの古着シーンのうわさは聞いていたけど、実際に自分の目で見られて、いい勉強になりました。古着屋の大先輩であるヤスさん(斎須)といろんなお店を回れたのも貴重な経験。8年ぶりに釣りができて、初めて釣った魚がパクーなんて、忘れられない思い出になりました。釣りっていい趣味だな、と魅力を改めて感じました。あと、バンコクの街並みは色使いがかわいかったし、「パイロット111」の景色は気持ちよかったです。

池本:釣りをしたことで、バンコクの都会ではないタイの魅力を知られて、すごくいい経験になりました。日本の管理釣り場とは全然違う、「パイロット111」のゆるい雰囲気がすごく心地よかった。そして、まさか自分がテレビで見ていたような怪魚と呼ばれる魚を釣れるとは。スケール感のデカい釣りは最高でした。食事は、日本のタイ料理より食べやすかった印象。初めて食べる料理もあって、もっとタイ料理が好きになりました。

小松:本で読んで憧れていた怪魚。それより全然小さかったけど、無事に釣ることができて感無量です。釣りは行動範囲を広げて、ロマンを掻き立てる趣味だと再認識。また国内外の行ったことない土地で釣りをしたいなと思いました。「スワッガー」のパックロッドも欲しくなっちゃいました。ブラックバスだけじゃなく、海釣りでも活躍してくれたし、怪魚まで釣れるなんて便利すぎる。古着も食事も、そして釣りも、また満喫しに来たいです。

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