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FEATURE|日本の冬を席巻する、カナダグースの真価。Vol.03 スタイリスト・二村毅。

日本の冬を席巻する、カナダグースの真価。Vol.03 スタイリスト・二村毅。

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日本の冬を席巻する、カナダグースの真価。
Vol.03 スタイリスト・二村毅。

冬を迎えるたびファンを増やし続ける〈カナダグース(CANADA GOOSE)〉。1957年から現在までカナダでの生産を貫き、細微な手仕事でつくられるダウンは冬の風物詩になりつつあります。でも、なぜこんなに多様な選択肢があるなかで、圧倒的な支持を得ているのか。なぜそこまで消費者の購買意欲をくすぐるのか。そのブランドの求心力の根源を探るため〈カナダグース〉の識者に問う3回連載。Vol.3は雑誌のスタイリングのみならず、ランウェイショーやショップのディレクションも手がけ、多方面から絶大な信頼を得るスタイリスト・二村さんです。スタイリング、あるいはファッションディレクションという視点から見たとき、その存在はどのように映っているのか。春夏のスタイリングとともに、本音を伺いました。

  • Photo_Shunsuke Shiga
  • Styling_Tsuyoshi Nimura
  • Model_Lucca [Image]
  • Edit & Text_Jun Namekata [The VOICE]
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Profile

二村毅

二村毅/スタイリスト

1970年、愛知県出身。豊富な知識と経験、そしてそれらに支えられるセンスは多方面から絶大な信頼を獲得。スタイリングからショップのディレクションまで、その活動は多岐にわたる。

過度な演出は不要。オーセンティックで十分、魅力的。

二村さんが〈カナダグース〉を初めて知ったのはいつ頃ですか?

二村具体的には覚えていないのですが、もう10年以上前じゃないかな。半世紀以上の歴史があるブランドですから。大々的に日本で展開する前から知ってはいましたし、実際僕も持っていました。そのあと、2017年に東京で行われたランウェイショーのスタイリングをさせていただいたのが、ブランドをより深く知ることになったきっかけですね。

率直に、どういった印象でしょうか?

二村ストイックなモノづくりの姿勢に支えられる“本格的なダウンジャケットブランド”というイメージ。だけど、今は春夏のアイテムも豊富で、ダウンが入っていないウエアもたくさんラインナップしていますよね。今回初めてダウンウエア以外のアイテムを本格的にスタイリングさせていただきましたが、やはりそれらのアイテムも機能重視であることを実感しました。どのアイテムも「いかに快適なコンディションをキープすることができるか」ということが念頭に置かれていて、その上でタウンユースとしてのファッション性が加えられている。コレクションに一貫した理念があることを再確認できました。

今回、3つの代表的な春夏のアウターをスタイリングしていただきましたが、いかがでしたでしょうか? そのプロセスやイメージしていた着地点があれば教えていただきたいのですが。

二村ブランドの中心にある“オーセンティックで機能的”という部分を活かしながら、それを素直に着る。パッと浮かんだのはそんなイメージでした。あくまで普遍的なものを愛する人たちに向けて「ならばこう着たら格好いいんじゃないか」っていうところを提案したいというのが前提にありました。

スタイリングにおいて、足し引きを入念に検証しているのが印象的でした。

二村もちろん、そのアイテムをどう着るというのは、そのオーナーに委ねられているものです。だけど僕の提案としては、無理にファッションしすぎる必要はないのかなと。〈カナダグース〉のこのアウターを着るだけで十分っていうなかで、いかにさりげなくフックを加えられるかというところですよね。

変にファッションに寄せすぎずに。

二村機能は求めるが、見た目も大事。〈カナダグース〉を求める人たちは、そんなダブルスタンダードを求める人たちだと思うんです。今回はそのバランス感を特に意識しました。

01_Nanaimo Jacketオーセンティックであることを素直に楽しむ。

二村このジャケットを見たときにパッと思ったのが、オーセンティックにまとめたいということ。あるいはあえてコンサバティブに、と言い換えてもいいかもしれません。インナーには春先のベージュと相性のいい白のニットを。パンツはスラックスライクなものを選んでいますが、センタークリース入りだと堅くなりすぎるので少しカジュアルなものを選んでいます。足元もスニーカーにするとラフになりすぎるので、カジュアルな革靴で。楽なんだけどかっこよく見えて、今っぽいヌケ感もある。それがここで一番表現したかったことですね。

フードはスピンドルで絞ることができ、しっかり顔を保護することが可能。顔を振ってもしっかりフードが追従してくれる。雨風をしのぐ袖口と背面はリフレクター付き。生地は防水性、通気性、保温性を兼備。背面のヨークはベンチレーション機能も備えている。パッカブルなので携帯にも便利だ。

02_Field Poncho現代的なドレススタイルに。

二村フォーマルに固執しすぎない、現代的なドレススタイルを着こなしている大人ってかっこいい。このスタイリングは、いわばその延長線上にあるもの。このポンチョを見たときに、これをスーツに合わせてもいいんじゃないかって思ったんです。スーツは割と軽めなイタリアっぽい素材を使ったもの。自然の匂いを感じさせるカーキグリーンを合わせてみました。ポンチョとスーツはちょっと意外性のある組み合わせかもしれませんが、それでいて理にかなっていて必然性もある。僕はすごくかっこいいと思います。

体をすっぽりと覆うフォルム。袖のドローコードを絞ることで動きやすさを調整できる。撥水性が高く、背面にはリフレクター付き。また、フロントのポケットは収納力抜群で、300ml程度のボトルもすっぽり収まる。フラップは撥水仕様で、中のものが濡れないようになっている。

03_ Photojournalist Jacket実用的で高感度な大人のストリートスタイル。

二村フォトジャーナリストジャケットは大人のカジュアルスタイルにちょうどいいアイテム。なのでもう少し活動的に。つまりストリートスタイル寄りにスタイリングしました。色を効かせたパーカに白スニーカーというのは、このジャケットを見たときにパッと浮かんだイメージ。そこにナイロン素材のスポーティなパンツを合わせています。ディテールが強めなジャケットだからこそ、このくらいの足し算がちょうどいい。パーカは白を選んで、モノトーンでまとめるのもいいかもしれません。

ショルダーやフロントのポケットは強度の高いコーデュラナイロン素材に切り替え。機能とデザイン性を兼ねたディテールだ。サイドはジップで開閉が可能。ベンチレーション機能と可動域の確保、両方の役割を果たしている。

実は数少ない、現代的なバランスを保ったブランド。

今回のスタイリングを通して感じたことなどがあれば、ぜひお聞かせください。

二村〈カナダグース〉は、本格的な機能服を打ち出すだけの頭の固いブランドじゃないないということ。ファッションと本格的なスペック、その両方を搭載した、タウンユースとして使える服。そこをしっかり追求して提案できている数少ないブランドだと思います。そもそも、街着には不必要なものを取り入れることがアウトドアミックスの面白さだったわけですが、今ではもはや当たり前。だからデザインはデザイン、機能は機能と別々に存在するのではなく、兼備しなければいけない時代になっている。そういう視点において、すごくバランスがいいブランドと言えるんじゃないでしょうか。

INFORMATION

CANADA GOOSE

www.canadagoose.jp

TAG
#CANADA GOOSE
#二村毅
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