キーボーディスト/トラックメイカー/プロデューサー Kan Sanoさん
PROFILE
1983年、兵庫県生まれ。バークリー音楽大学ピアノ専攻ジャズ作曲科卒業後、拠点を東京に移してキーボーディスト、トラックメイカー、プロデューサーとして数々のミュージシャンのライブやレコーディングに参加。その一方で、ジャズとクラシックを融合した独自のスタイルで全国のホールやクラブなどでライブ活動を続けている。Instagram:@k.an.s.an.o
ジャケット:エーグル「FIMEDOWN GD」¥79,000+TAX、
カットソー:エーグル「M DFT WUFFLE STRIPED L/S TEE」¥7,900+TAX、その他本人私物
ー 普段、服を選ぶときって、どういった基準で選んでいますか?
ステージ衣装としても使えるかどうかっていうのは気にしますね。だけど、もちろん普段使いもしたいじゃないですか。だから結構難しい…。その点、いま着ている〈エーグル〉のカットソーなんかは吸湿速乾だし、見た目もいい。生地も柔らかくてしっくりきます。
ー 日常生活とライブは地続きになってるんですね。
家を出たときの服装のままライブに出演することも多いです。そこの線引きはあんまりしていないかもしれません。でも、ちょっとアクセントになる色を入れるようには気をつけています。自分が少し派手かなと思っていても、客席から観るとそうでもなかったりするので。それは演奏も一緒で。少しやりすぎたかなって思うくらいやらないと伝わらないんです。そうやって、客観的に考える視点は、音楽もファッションも持っておいた方がいいのかもしれないですよね。

ー カットソーの上に羽織ったダウンはいかがですか?
普段はクルマで移動することが多いので、あまり厚着で活動することがないんですけど、友人の中にBBQ好きがいて真冬に誘われることがあるんです。ただ僕、すごく寒がりで…。でも厚手のセーターにコートを羽織ると、どうしても重たい。その点、このダウンは軽いのにすごく暖かいので、今年の冬はカットソーとこのダウンだけでいけますね。
ー GORE-TEXを採用しているので、防水性や防風性に加えて透湿性もあります。ポケットも多くて収納力も高いです。
荷物は極力持ちたくないので、うれしいですよね。普段は携帯電話と財布と鍵くらいしか持ち歩かないので。あと、いまは黒にも凝ってて。
ー それはどうして?
きっとそういう周期なんだと思います。10年くらい前にもずっと黒ばかり着ていた時期があったんですけど、そのとき以来のブームがいま、きてるんです。

ー Kan Sanoさんのコーディネートって、いつもアースカラーというか、優しい色合いが多いイメージがあります。流行に流されたりせず。
核になっている部分はずっと変わっていないですね。でも、常にアップデートしていきたい気持ちはあって。流行のものを着たいとはそこまで思わないのですが、適度な距離感を保ちつつ、いまっぽい要素も取り入れるようにはしています。
ー それは音楽にも通じることですか?
そうですね。サウンドは時代に応じて変わっていくものなので、それをないがしろにして楽曲をつくることはできないんですよ。アーティストをプロデュースするときは特に。ただ、最終的に自分のなかでしっくりこないとダメで。
ー 自分の中で取捨選択できることが重要だと。
はい。それは僕自身の活動にも表れていると思います。もう十数年に渡って東京を拠点に音楽活動をしていますが、今の日本って、アーティストとして活動しにくくなっている気がするんです。でも、それで海外に出て行こうとは考えてなくて。日本から発信していくことにこだわりを持っていたいんですよね。