PROFILE

1973年生まれ。ロサンゼルスを拠点に活動する映像作家・写真家。90年代中頃にプロスケーターとして活躍した後に写真へ目覚め、2000年に本格的に映像作家・写真家に転身。スケートビデオや広告、ミュージックビデオを多数手がけ、2018年にはキャリア初の写真集『Ninety-Six Dreams, Two Thousand Memories』がアメリカの出版社「パラダイム(PARADIGM)」より発刊され即完売を記録。日本版が神保町の出版社〈スーパーラボ(SUPER LABO)〉より11月25日より発刊を予定している。
普段は見せないパーソナルな素顔。

ー まず始めに、『Ninety-six Dereams, Two Thousand Memories』がどのような写真集なのかを教えてください。
グレッグ・ハント(以下グレッグ): 大親友のジェイソン・ディルをメインに、友達のポートレートやホテルにあった新聞紙、過去のアーカイブをスキャンした作品など、たくさんの写真が載っています。ひとことで言い表すなら、ぼくのこれまでの人生が詰まっているって感じかな。
ー 他者や物体を通した上で、グレッグ自身のドキュメンタリーになっていると。
グレッグ: その通り。特にジェイソンの写真が多くて、一番古いのだと1997年に撮った写真が入っています。それ以外にも、彼が過去にどんなところに住んでいて、その周りで当時何が起きていたのかというのを垣間見れるんじゃないかな。彼の普段は見せないようなパーソナルな素顔を収めていて、それはすなわち、ぼくらの関係性から生まれたぼく自身のドキュメンタリーにもなっています。

グレッグが撮影したジェイソン・ディルの写真で最も古い、1997年に撮影された一枚。
写真集の発売に合わせて、個展開催とともに〈ビームスT〉から様々なウェアもリリースされる。ロングスリーブTシャツ 各¥6,800+TAX
ー 神保町の出版社〈スーパーラボ〉から発売される写真集は、アメリカの〈パラダイム〉から2018年に発刊された写真集の日本版ということですよね。この2冊にはどのような違いがあるのでしょうか?
グレッグ: 日本版は特別なものとして再編集して作りました。フォトグラファーとして昔から日本の写真集のカルチャーにリスペクトがあるし、ジェイソンも日本へすごく思い入れがあるから、スペシャルなものにしようとなったんです。オリジナルと同じものは作りたくないよねっていう話をジェイソンとして、表紙や中身を変えて、オリジナル以上に内容が濃く感じられる、強度のある一冊に仕上げています。

俳優・コメディアンとして知られるジョーイ“ココ”ディーアスの一コマ。