PROFILE
大手企業のマーケティング支援から、ソーシャルメディアに関するツールの開発・提供まで幅広く手がける「トライバルメディアハウス」。そこに所属するプランナー2名が立ち上げたのが「ソーシャル文化研究所(ソー文研)」。製品やサービス、カテゴリーのクチコミ分析を通して、消費者の思考や行動を可視化・研究する。

PROFILE
東京・世田谷にある自転車専門店。ピストバイクを中心に、オリジナル日本製ブレーキパーツを得意としたカスタムからウェアの販売まで、サイクルライフをトータルにサポートしてくれる。働くスタッフはみんな外遊びマスター。
Instagram:
@tempra_jp
注目キーワード1:ロードバイク(関連クチコミ件数:50,880件)
コロナのあと、街にはどっと自転車ユーザーが増えました。いわゆるママチャリもそうだし、eバイクなんかの電動自転車も普及しはじめました。でも、いちばん見かけるのはロードバイク。では「テンプラサイクル」の澤邊さん、教えてください!

PROFILE
「テンプラサイクル」で店長を務める澤邊 稔さん。街乗りからダウンヒル、果てはトレイルランニングと、休みの日はさまざまなアクティビティを行う。
ー そもそも、ロードバイクとピストバイクは違うものですか?
澤邊: まず、「ピストバイク」という名前は日本独自の造語なんです。
ー 知らなかったです
澤邊: というのを踏まえつつ、ピストというと、世間一般で知られているのはブレーキ装置がなく、前も後ろも踏めば進む自転車ですよね。
ー 競輪選手が使用しているアレですね。
澤邊: そうです。まず先に言ったことで誤解をされてる方も多いと思いますが、ブレーキに関しては付いていようが付いてなかろうが前にも後ろにも踏めば進む自転車がピストバイクです。もともとは競輪選手が使いつぶした固定ギアのフレームが海外で安く出回って、それにメッセンジャーが目をつけたんです。頑丈でスピードも出るし、シンプルな構造でメンテナンスも簡単だと。
ー そうだったんですね。
澤邊: 当時は安く買えたので、海外のメッセンジャーはこぞって乗っていました。それがストリートアイテムとして日本に逆輸入された感じです。
ー なるほど。では、ロードバイクというのは?
澤邊: ロードバイクは、大まかにはドロップハンドルでスピードが出るフレーム設計のものです。ツール・ド・フランスのようにスピードを求めるレースで使われるフレームは、風の抵抗を極力軽減するエアロ形状と言われる平らなフレームがメインで、細い幅のタイヤしか履くことができません。
ー 〈GIANT〉とか〈LOUIS GARNEAU〉とかもロードだし、一方で〈SURLY〉なんかもロードバイク、ということなのでしょうか?
澤邊: 一部のモデルを除きますが大まかに言えばそうです。間違ってはいません。
ー ここの住み分けが難しいですよね。
澤邊: ロードバイク業界も幅が広がってきていて、最近だとロードバイクの形状で太いタイヤを履ける「グラベルロード」というモデルも出ています。ある程度太いタイヤが履けるとエアボリュームも出てクッション性が増すので、オフロードでも走れるようになるんです。最近だと、グラベルロードをファッション寄りで乗られる方も増えてきましたよ。
ー ロードバイクの口コミは多かったんですが、要するに、ロードバイクというのはかなり広義の意味で使われるということですね。
澤邊: そうです。私たちのおすすめはこんな感じです。
おすすめ1. Salsa cycles/Casserole(澤邊さん私物)

ベースはツーリングバイク(大きくロードバイクのくくり)。それを街中向けにカスタム。ハンドルをドロップからフラットバーへ交換、カゴを付けて10km圏内の移動、通勤、お買い物が出来る仕様に。泥除けも付いているので雨の日でもガシガシ走れるところも魅力。ぜひカスタムの参考に。
おすすめ2. Salsa cycles/Journeyman

アルミフレームのグラベルロードバイク。標準装備のホイールサイズは650B(マウンテンバイクの平均的サイズ)ですが、ロードバイクと同じ700Cも装着可能なフレーム設計。バイクパッキングも出来るよう、キャリアなどが積載できる土台が、多く装備されています。
おすすめ3. Salsa cycles/VAYA(tempra Custom)

クロモリ(鉄)フレームのグラベルバイク。グラベルロードモデルの中でもよりオンロード向きなこのモデルを、オフロードもより快適に走れるようホイールサイズを650bへ変更。街中でも流して使用できるようハンドルもフラットハンドル化となっている。
注目キーワード2:コーデ・オシャレ(関連クチコミ件数:18,8230件)
自転車に乗るとき、どんな格好をしていますか? 「ソー文研」が口コミを探ると、そこには何を着たらいいのかがわからない、悩める子羊たちもいるそうな。真っ先に思い浮かぶのは、機能性の高いものだけど…。
ー ロードに乗っているひとは、どんな格好の人が多いイメージですか?
澤邊: 一般の皆さんが想像されるのが上下ピタピタのサイクルジャージかと思いますが、正直、スタイルに関してはひとそれぞれですね。正解はないかもしれません。
ー 自転車に乗るからこのファッションというよりも、それぞれのスタイルで楽しむ方が多いんですね。
澤邊: 決まったスタイルはないです。好きな格好で乗ればOKです。
ー そういえば、最近メッセンジャーバッグを使うひとをあまり見かけない気もします。
澤邊: そこはそうかもしれません。バックパックを使う方が多いですね。あとは、かごを付けてトートバッグやエコバッグをボーンっと入れちゃう方とか。
ー 自転車ファッションでいえば、ヘルメット選びも悩みどころです。
澤邊: 見た目で選ばれる方が多いですけど、できれば専用メーカーのものを買っていただきたいですね。キャンプ道具ならキャンプメーカーのものがいいように、ヘルメットなら自転車用のヘルメットをつくっているメーカーのものがおすすめです。
ー でも日本人って、ヘルメットがあまり似合わないですよね…。
澤邊: 見た目的に悪いからかぶらないという話も聞きますが、最近はメーカー側もアジア向けのモデルを展開するようになってきたので、かぶりやすいモデルも増えてきましたよ。制度化はされていませんが、できればヘルメットはかぶってほしいですね。
ー ヘルメットをオシャレにかぶるコツなんてありますか?
澤邊: つばが浅めのサイクルキャップを中にかぶるのもおすすめです。インスタや海外のストリートスナップには自転車乗りの方が登場することも多いので、そうしたところを参考にするのもアリですね。
おすすめアカウント1.
@bikepackingcom
バイクパッキングのルート、ギアの詳細なレビュー、インスピレーションを届けるアメリカのウェブマガジン『BIKEPACKING.COM』が運営するアカウント。
おすすめアカウント2.
@theradavist
サイクリングとアウトドアへの愛を共有する個人の集まり「RADAVIST」が運営するアカウント。アメリカのニューメキシコ州、サンタフェを拠点に、自転車の紹介や壮大な景色をポストしている。
おすすめアカウント3.
@ultraromance
ヒッピーな自転車乗りが登場するアカウント。自転車の組み方やコーディーネートまで、参考にできるところがたくさん!