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三人の古着好きがつくった 国境のないプロダクト。
L'ÉCHOPPE×blurhms×REPRODUCTION OF FOUND

三人の古着好きがつくった
国境のないプロダクト。

これまで幾度となくセッションを重ねてきた「レショップ(L'ECHOPPE)」と〈ブラームス(blurhms)〉。そんな彼らが〈リプロダクションオブファウンド(REPRODUCTION OF FOUND)〉を迎え、4ヵ国のミリタリースニーカーをブレンドしたコラボシューズを制作。その先行予約会が1月23日(土)より開催されます。そして、スニーカーを起点につくり上げたミリタリーパンツや、“大人のスケーター”をテーマに掲げたラインナップも展開。肩書きや立ち位置は異なれど、“古着好き”というキーワードでつながる三者が導き出した答えとは。

L’ECHOPPE 金子恵治 × blurhms 村上圭吾 立ち話からはじまったミリタリーパンツと
大人のためのスケーターファッション。

ー これまで「レショップ」と〈ブラームス〉はたびたびコラボレートされていますが、お二人はいつ頃からお知り合いなんでしょうか?

金子: 3年前ですかね。きっかけをつくってくれたのは〈フレッシュサービス〉の南くんで、「絶対好きだと思う」と紹介してくれたのが最初でした。

村上: 初めてお会いしたときは挨拶程度だったんですが、後日展示会に来てくださって。

金子: その展示会で、すぐに引き込まれました。〈ブラームス〉は元ネタをアレンジしていることが多いんですが、どれもディテールや着心地を上手く調理しているんです。その塩梅が絶妙で。現代的なんですが、村上流みたいなオリジナルのバランスがあるんです。ただ、ほかのショップでも展開されていたので、「レショップ」でインラインを取り扱うというより、個人的なお気に入りとして紹介する方が自然かなと思って。そこで目に留まったのが、〈ディッキーズ〉をモチーフにしたパンツでした。

ー 以前、「レショップ」で展開されていたものですか?

金子: その元ネタがインラインで展開されてたんです。それはアメリカのスケーターが穿いてそうな裾がカットオフされたもので。インラインでは生地から仕立ててあったんですが、パッと見は古着だと思うくらい自然だったんです。そういうインスピレーションから形にできる人なんだと思って、ウチでは古着の〈ディッキーズ〉を用意して、裾の仕様を村上さんにアレンジしてもらうようにしました。

村上: それが最初でしたね。

ー “インラインで取り扱いしてから別注”、というのがベーシックな流れなのかなと思っていました。村上さんはコラボを投げかけられたときはどう思われましたか?

〈ブラームス〉〈ブラームス ルーツストック〉のデザイナー村上圭吾さん。古着の造詣を生かしたアイテムを数多くリリースする。

村上: 単純におもしろそうって感じでしたね。アメリカに知り合いがいたので、メイドインUSAの〈ディッキーズ〉を探すことからはじめたり、全部真っ黒に染め直したり、僕らがやってみたいなと思っていたことをお題として提示してもらえたのが単純に嬉しかったです。

そのときの〈ディッキーズ〉は二回染めてるんですが、もしかしたら生地がダメになってしまうかもしれない。そんな完成するかわからない状態で、トライするのが楽しかったですね。

金子: セオリー通りの流れではないにしろ、ビジネスを抜きにして、服好き2人の意見が合致してスタートする方が自然な流れかもしれないですね。

村上: そうですね。ほんとにその場でやりましょうってなりましたもんね。

ー それから〈ビッグマック〉のワークシャツやモーターサイクルコートなど、数々のエクスクルーシブをリリースされてますが、お題は金子さんから来ることが多いですか?

村上: 基本的には金子さんからですかね?

金子: どうなんだろ。会話しながら、自然発生的にスタートするって感じじゃないですかね。村上さんの中にも、「レショップ」だったらこうとか、これまでの取り組みのなかで汲み取ってもらえてるのかなって思ってます。「これ好きでしょ、金子さんは」みたいなの何となくありますよね?

村上: はい、なんとなくわかります(笑)。逆に金子さんは僕のツボを抑えてると思いますし。

金子: シンクロする部分が多いですよね。

村上: 「こんなのやろうと思うんですけど、どう思います?」みたいな軽い相談というか、立ち話から発展することが多いですよね。

金子: 最近は村上さんからボールを投げてもらうことの方が多いかもしれないですね。〈ビッグマック〉のときもそうでしたし。

村上: 言われてみればそうかも。なんか金子さんのクイズに答えてる感じなんですよね(笑)

金子: クイズなんだ(笑)。

村上: 金子さんと知り合う前から「レショップ」は好きな店で。それはデザイナーズとヴィンテージが混在していたり、ジャンルレスだけどバランスが取れているというか、そのムードがすごく好きだったんです。だから、「一緒につくりましょう」と言われたときは素直に嬉しかったんです。あと金子さんが聞き上手なので、どんどん話しちゃうんですよね。

ー なるほど。今回のアイテムはどちらからのお題だったんですか?

村上: 僕からです。「いろんな国のミリタリースニーカーをミックスした靴をつくりたい」と話したのが最初で。普通、構想段階だったら、どんなアイテムが出来上がるかわからないから、一旦保留にすると思うんですが、「おもしろそうですね、やりましょう」と乗ってきてくださった感じですね。嬉しさ反面、提案した分、下手なアイテムはつくれないなというプレッシャーもありました(笑)。

金子: 完全にドMですね(笑)。村上さんは〈ブラームス〉を通じて、ご自身の表現したいものは大方つくれていると思うんです。だけど、こういうコラボはある種の答え合わせみたいな面もあって刺激的なのかなと思います。

村上: 毎回、刺激的ですね。今回もスニーカーのアイデアを元に、金子さんが「軍パンをつくりたい」と言ってくれて。

金子: あれ、そうでしたっけ?

村上: そうですよ、「軍パンつくりましょう」って2回話されてますからね(笑)。一回話したことを忘れて(笑)。

金子: よく忘れちゃうんですよ(笑)。

ー 2回話すくらい、つくりたかったアイテムということですね(笑)。今回のスニーカーに落とし込まれているフランス、ドイツ、イギリス、カナダ軍のデザインをミックスするというアイデアは村上さんが以前から温めていたものだったんですか?

村上: そうですね、昔から思ってました。スニーカーはずっとつくりたいアイテムでもあって。僕はミックス癖があって、あれとこれを組み合わせるとどうなるんだろうとよく妄想するんです。いろんな国の軍パンとかを見ていても、このポケットはいいけど、ここのパーツはいらないとかがどんどん出てきて。それはスニーカーも同じで、統一のラスト(木型)を使ってミックスできないかなというのが最初のきっかけですね。

ー このアイデアを聞いて、金子さんはどういった感触でしたか?

金子: 正直めちゃくちゃ悔しかったです(笑)。というのもこういうアイデアは僕らが考えつかなきゃいけないことだと思ったので、やられた感が半端なかったです。だけど、村上さんに任せれば絶対にいいものが出来上がるっていう確信もありました。

ー スニーカーの詳しいお話は、後ほど〈リプロダクションオブファウンド〉の上枝さんをお招きしてから伺うとして、ミリタリーパンツはどのようなステップで進んでいったんでしょう?

フランス、ドイツ、イギリス、カナダの4ヵ国のデザインをミックスしたマルチミリタリーパンツ ¥42,000+TAX、
履き心地と丈感にこだわってつくられたマルチミリタリーソックス 各¥2,900+TAX

村上: 最初は何パターンか絵型をお見せして、そこから微調整を重ねていきました。

金子: 全体のバランス感とかが、かなり難しくて結構悩みましたね。村上さんも基本的には原型から削ぎ落としていってバランスを取るタイプで、僕も引き算の考え方。だけど、今回は足し算的なデザインだったので、お互い未知なところが多い分、自然とラリーも多くなりましたね。

村上: 結構大変でした。

金子: 村上さんの中でもああしたい、こうしたいっていうアイデアがたくさんあったんだろうなと思います。

ー 足そうと思えばいくらでも足せるお題ですもんね。

村上: おっしゃる通りで、いくらでも足せるんですけど、足しすぎると大げさになりすぎるし、引きすぎるとミリタリーじゃなくなっていくんです。その塩梅が難しかったですね。

ー 「ここだ」っていう決め手はどこだったんですか?

金子: こればっかりは感覚でした。あ、これだっていう瞬間がお互い一致した感じです。

ー かなり細かくパーツを振り分けられていますよね。

村上: シルエットのベースはフランス軍で、左右のポケットはフランスとカナダだったり。

金子: 左右のポケットの素材も変えてるんでしたっけ?

村上: そうです。全部が全部、再現してるわけではないですが、生地は4種類使ってます。

金子: やばい!

村上: ヒップはカナダ軍ですね。

金子: デザインもそうですが、これはパタンナーも大変ですよね。

村上: はい。パーツもそのまま拝借するんじゃなく、全体のバランスを見てサイズを調整してたりするので。

金子: 改めて見ても、芸が細かい。

村上: 先にスニーカーが出来上がったので、その雰囲気から膨らまして仕上げていった感じですね。

ー 実際の軍だとこの辺りのスニーカーは、トレーニング用なのでミリタリーパンツに合わせることはないですよね。だけど、それが違和感なくハマってるのがおもしろいです。

金子: これが村上バランスの真骨頂です。サンプルが上がってきたときも想像以上の出来で、僕たちも圧倒されました。

INFORMATION

blurhms×L'ECHOPPE ×REPRODUCTION OF FOUND

『MULTI MILITARY TRAINER』先行予約会
会期:1月23日(土)〜31日(日)
取扱店舗:レショップ 渋谷店
BAYCREW'S STORE
電話:03-5413-4714
「lechoppe」オフィシャルサイト
Instagram:@lechoppe.jp
Instagram:@blurhms_official
Instagram:@@blurhms_rootstock
Instagram:@reproduction.of.found_ko

※スケーターシリーズは2月にローンチ。マルチミリタリーシリーズおよびbananayamamotoのアートワーク&プリントTシャツは3月に発売される。

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