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三原康裕と林響太朗。二人の目に映る、ファッションと映像のフォアサイト。
「GU × MIHARAYASUHIRO」presents

三原康裕と林響太朗。二人の目に映る、ファッションと映像のフォアサイト。

〈ジーユー(GU)〉が〈ミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)〉のデザイナーである三原康裕さんとタッグを組み、“グッドインスピレーション”をテーマにし、サスティナビリティを視野に入れたコレクションを発表します。そのスペシャルムービーを手がけたのは、菅田将暉や星野源のMVを手がける気鋭の映像作家・林響太朗さん。両者を招き、今回のプロジェクトや映像について、そしてファッションにおける映像の役割など、多岐にわたり話を伺いました。事前にあまり説明しない、撮影現場ではほぼ会話なし、で進められたという今回の共同作業の話から、協業における“余白”の面白さが浮かび上がります。

  • Photo_Hiroshi Nakamura
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Edit_Shun Koda

ものづくりの中で、一番楽しいこと。

ー お二人にお伺いしたいです。まず三原さんは、服を作るときにどの段階が一番楽しいですか?

三原:やっていて気持ちいいのは、アイデアを純粋に発見できたとき。文字通り、“発見”という言葉に近いんですが、パズルのピースが合うように、デザインの根っこの部分としてのアイデアや本質を見つけるのが大切ですね。デザインは、それをどう表現するのかという方法論です。単純にかっこいいものを作るのは簡単で、エッセンシャルなものや本質的なものをつくり出すことができた時に快感を覚えます。

シェフジャケット 3,990円+税

ー 林さんは、これまでに企画書を書くのが好きだと公言されていますが、映像をつくるなかで、どのフェーズが楽しいですか?

林:僕が書く企画書は、一般的なもの、いわゆるプラモデルの設計図とは、あえて違うものにしています。例えば、絵コンテを書かないとか言葉のみの企画書とか、最後の画だけこれにしますぐらいしか決まってない場合もあります。その最後の画に至るまでの過程は、現場で決めましょうというような。

三原:今回の映像は、最後のモデルが勢揃いする画は、配置とか僕が仕切りました(笑)。

林:締めの大事な部分だったので、お任せしました(笑)。そういったことを決める現場は、盛り上がります。あとは現場で撮影したものを、持って帰って組み立てるという編集の楽しみもあります。モデルさんの息使いや歩くスピードとか、リズムをピタッと合わせるのも気持ちいい。考えてもみなかった事が現場で起きて、それをピックアップする感覚は、持っていたいなと思います。

三原:感動というのは、心が運動することですよね。昔の映画を見ていてもそれまでずっと何も感じなかったのに、感情が突如動き出すことがあるんです。それは動かないことをすごく研究してるからこそ、動くことがわかっている。つまり、感情の振り子を見るときに、どこを見るかと言えば、動かないポイントを研究して、見極めること。止まっているところを見つけられれば、動かすのは簡単で、映像も同じで映像を観たときにどこで止まっているかということがわかれば、動かすのは簡単ですよね。

ー その辺り、もう少し詳しく教えてください。

三原:例えば、みんなが知っているMA-1というミリタリージャケットがあって、それを見ても何も感じない。それはいわゆる固定概念でものを見ているから。固定概念を覆す……、例えばコーラの瓶がガラスではなく、プラスチックや食べられる飴で出来ていたりすると途端に心が動きますよね。急に概念が変わってしまう。それと同じで本質的なものがどこにあるのかを見せられた時にすごく楽しくなるわけです。さっきのアイデアの話とも通じますけど。その辺りは、ファッションよりも映像の方がもっと自由ですね。物体……、例えばボタン一つも固定概念ですし。映像の方が、いきなり変な映像が入ってきも、これはあくまで映像だからっていう観る側も受け止められるなと。

INFORMATION

「GU x MIHARAYASUHIRO」コラボコレクション

発売:3月5日(金)
「GU × MIHARAYASUHIRO」スペシャルサイト

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