
(左)平山壮一
1997年、ゴールドウイン入社。現在は、同社のオリジナルブランド〈ゴールドウイン〉の商品企画を担当している。
(中)榎本一生
フリーランスのエディター、ライター。スニーカー専門誌『SHOES MASTER』編集長、フイナム ランニング クラブ♡部長。
(右)山本博史
フイナム副編集長。2014年、榎本とともにフイナム ランニング クラブ♡を設立。ランニングとビールをこよなく愛する。
着心地がよく機能的でデザインもスマート。
榎本:失礼ながら、〈ゴールドウイン〉のランニングウェアはこれまでほとんどノーマークでした。
山本:ぼくも存在自体は知っていましたが、実際に着て走る機会は今回が初めてです。すいません。
平山:いえいえ。〈ゴールドウイン〉は「スキー」「アウトドア」「アスレチック」「C3フィット」「ライフスタイル」の5つを柱にしていて、ランニングウェアは「アスレチック」のカテゴリーに属します。
榎本:〈ゴールドウイン〉のランニングウェアを着て走ってみて、正直驚きました。モノとしての完成度がめちゃくちゃ高いぞ、と。とくに素晴らしいと思ったのがレインジャケット。しなやかで着心地がよく、レインジャケットとは思えないほど着心地は快適でした。
平山:ありがとうございます。手前味噌ですが、このジャケットの通気性の高さはすごいですよね。内部が蒸れにくいので、天候が変化しても脱いだり着たりする必要がなく、ずっと着たままで長時間走り続けられます。
榎本:雨の日のランニングはもちろん、トレイルランでも重宝しそうですね。
平山:はい。間違いないと思います。

山本:ぼくが着たウインドジャケットもかなりよかったです。驚くほど軽い上、ウインドジャケットにありがちなシャカシャカ感がなく、気持ちよく走れました。
榎本:デザインもかっこいいよね。色使いもシックだし。
山本:〈ゴールドウイン〉のウェアは全般的に、機能的であるとともに、デザインが都会的で洗練されていますよね。
平山:テクノロジーやディテールなど機能面にこだわりながらも、洗練されたウェアに仕上がるよう意識していて、ロゴを控えめに、シンプルで無駄のないデザインを提案しています。


山本:実際に着て走ったり、平山さんのお話を聞いた上で個人的に思うのは、このスタンスでランニングウェアをつくっているブランドって意外と他にいないんじゃないかな、ということ。
榎本:たしかに。ありそうでないかもね。
山本:強いて言えば、インディペンデントなガレージブランドのスタンスに近いイメージですね。ものづくりのマインドは相通じるものがあるんじゃないかと思いました。それを〈ゴールドウイン〉のような規模感の大きいブランドがやっていることに意義がある気がします。
榎本:端的に言うと、おしゃれで、高機能で、デイリーでもアクティビティでも使える汎用性があるということかな。〈ゴールドウイン〉のものづくりにおいてそのあたりは意識していますか?
平山:汎用性の高さを目指してものづくりをしているわけではありませんが、機能性をとことん追求しながら、シンプルで無駄のないデザインにすることが、結果として汎用性の高さにつながっているところはあるかもしれません。
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