気持ちが沸き立ち、“たぎってしまう”新曲。
ー 2019年にデビューして、1年で4枚のEPをリリースしましたね。割とハイペースかと思いますが、スタートダッシュを目論んでいたり?
特に決めていませんでしたが、気づいたら曲がいっぱい完成していて、リリースさせてもらいました。「やっとアウトプットできる!」って感じで、たくさん放出させていただきました。そのストックがなくなったら、落ち着くかもしれないし、ずっと続くかもしれない。とりあえず、まだ全然留まることはなさそうです。
ー 今年初リリースとなる新曲『checkmate』は、カッティングエッジに仕上げていますね。そして、『映画 賭グルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』の主題歌です。
主題歌のお話をいただいて、今作の脚本を読んだり、改めて前作を観たりしながら、フロムスクラッチで作りました。
ー 映画はいかがでしたか?
もともと、『賭ケグルイ』が好きなんです。マンガの実写化って、ファンなら心配になるじゃないですか。だけど、『賭ケグルイ』に関しては、ドラマの時から不安なんて一切なく、逆に再現度が高くて本当におもしろかったです! 出演者のお芝居も原作さながら、ダイナミックで、オーバーで。それが作品の世界観とマッチしていて、人間の生々しさが引き出される、おもしろい引き金になっていました。

ー 主題歌を制作するにあたって、どんなテーマを設けましたか?
それぞれのキャラクターが魅力的だったので、誰のキャラソン(キャラクターソング)にもなるような曲にしたいと思って。みんな、いい意味で狂っているので、“クレイジー”をキーワードにして曲を作りました。わたしも、登場人物のひとりになったような気持ちで、制作できたんですよね。
ー ちなみ、『checkmate』から感じたのは何色?
青でした。何回も、何回も『賭ケグルイ』を観て、自分があの学校に入ったらどうなるか、死ぬかもしれないギャンブルをせざるを得ない状況になったらどうなるか、と考えた時、(主人公の蛇喰)夢子みたいに、きっと“たぎって”しまいますよね。どうにでもなれ! ってなっちゃうと思うし、散り際に輝いてやろうって気持ちで、人生で一番生き生きしちゃうと思う(笑)。そこで見えたのは、炎の一番熱い部分、青なんですよ。自分の血が沸き立つようなイメージ。

ー 歌詞も強気な姿勢ですね。
アグレッシブに攻めてみました。
ー ここだけ英語じゃないですよね?
そうですね、voilá!(ヴォエラ!)。フランス語で「どう!? ほら!!」って意味なんですけど、言われると腹が立ちません?(笑)。ちょっと生意気で、挑発したような曲にしたかったんです。そういうニュアンスも入れたかったのもあるし、日本語と英語じゃない、違う語感も入れてみました。
ー 全体的に、日本語と英語をミックスしながら韻も踏んでいて、語感を大事にしているように感じました。英語の比率が多めですが、聴きやすいです。
英語と日本語を飛び交いながら、シームレスに聴こえることを考えて作詞しているので、そう感じてもらえるのは嬉しいですね。
ー ワードチョイスも絶妙です。“とんでみたい馬鹿みたいに”とか、サビの出だしの“再演希望”とか。
『checkmate』の日本語の歌詞、私も気に入っています。『賭ケグルイ』を観たからこそ、湧いてきた言葉。この作品に携われたことで、自分の未知なるワードセンスを発見できたと思います。

ー それでは最後に、今年の動きを教えてください。
もう4月も終わりですもんね……。あと1ヶ月も経てば、1年の半分、早いですね。いろいろ水面下で動いてきましたが、この曲をリリースしたら、ありがたいことに初めてツアーを回らせてもらいます。とにかく、それが今年1番の楽しみ。ずっとやりたかったけど、去年は中止になって悔しい思いもしたので、ぶつけたいことがたくさんあります! 北海道から九州まで回るので、わたしのライブに初めて来てくれるファンも、ずっと応援してくれているファンも、わたしはただただ会いたい。だからみなさんも、楽しみにしていてもらいたいです!
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