03 髙橋義明さん/モデル

PROFILE
1989年生まれ。元メンズノンノモデル。大学で建築を学び、現在はファッション雑誌や広告にてモデル活動を行うかたわら、アーティストとして作品を制作する。同世代のアーティスト達と共同で、葛西にアトリエ兼ギャラリー「EFAG CSS」を構えて、不定期で展覧会を開催。BE NATURAL所属。
Instagram:@efag.css
SNSは絶対条件じゃない。
ー 高橋さんのようにアーティストやモデルという立場で、インスタをやられていないのは珍しいと思いました。
そうですね。個人としてはSNSはやらなくてもいいんじゃないかなと思っています。「モデルなのにやってないの? もったいないね」とよく言われますけど、SNSをやることは絶対条件ではないはずです。言っている意味は理解できますが、ぼくにとってはもったいなくはないんです。
ー SNSの何が苦手なんですか?
昔から馴染めないんです。子供の頃にゲームよりも鬼ごっこが好きだったみたいな、その感覚の延長線上にあるような気がします。みんなゲームするってなったら、帰ってひとりでバスケしてました。こう考えていくと遊び方の違いなだけなのかもしれません。SNSをやっていなくても、目の前の世界は情報で溢れているし、ぼくはそれで満足しています。


伝えたいことはなくてもいい。
ー アーティストとして活動をする中で、自身の作品を通じて伝えたいことはありますか?
伝えたいことは特にないんです。だから作品を作るだけで、展示はしなくてもいいかもなと思ったりしました。実際に展示も2年以上空いてますしね。ただ、ここのギャラリーで展示をしてくれた人達の作品を見てパワーをもらって、純粋に展示は楽しいものなんだと再確認できました。だから、いまは展示したくなっています。
ー 現在は、どんな作品を制作していますか?
意識的に伝えたいことが生まれないように注意しながら、制作を進めています。自分の内側からではなくて、外側から作品が出来あがってきて欲しいです。ぼくの中に伝えたいことはなくてもいい。いまのところゴチャっとしてますが、そういった状態をそのまま提示できたらすごいなと思っています。
ー 大学は建築学科を卒業されていますよね。その道に進まなかった理由はなんだったんでしょうか。
学部2年の頃、大学のグラウンドに建築学科棟を建てる課題が出たときに、いろいろと考えたら何も建てないほうがいいと思ってしまったんです。でもそれじゃ、単位は取れない。建てない選択をできないのが怖かったんです。仕事にはならなかったけど建築は好きなので、いまは自宅やアトリエの改装を通して、自分なりに建てない選択をしています。
ー いまはどんなことに興味があるんですか?
この1年は、これまでの人生のなかで一番本を読みました。最近だとデザイン関連の本が、全部面白かったです。



わざわざオファーしてくれたことに応えたい。
ー モデルという仕事はどう捉えていますか?
先ほどのSNSの話でいえば、ぼくはやっていないから、数字では図りにくいと思うんですよ。そんな自分にわざわざオファーしてくれるわけですから、ちゃんとその気持ちに応えたい、その撮影の力になりたいという気持ちはあります。
ー 確かに、今日もアトリエ近くでの川の撮影を提案してくれたりしましたね。
恐る恐るでしたけどね(笑)。モデルをしていると、こんなイメージで自分は見られているんだなと発見することもあります。パブリックとプライベートの境目がわからなくなったりもしますね。

ー イメージといえば、〈無印良品〉に対してはどうですか?
目にも体にも優しいイメージがあります。広告などのビジュアルも好き。民芸の印象もありますよね。
ー 普段、Tシャツはどういうものを着ますか?
ここ数年は観光地の、ご当地ものが気になってます。というのも以前、ベルリンでホロコーストのモニュメントを訪れたんですが、みんなそこでわーいと楽しそうに撮影してて。それが間違っているのか、いないのか含めて考えるようになって、そういう流れでご当地ものが。ぼくも観光客ですからね。
あとはやっぱりサイズ感は気になります。作品を作るときも色々と動くので、大きめのものが好みです。

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