
PROFILE
セレクトショップ「エディフィス」にてバイヤーを務めた後に独立。自身の活動を経て、2015年に「レショップ」を立ち上げる。〈ニューバランス〉のアイテムは「2002」を愛用している。
ニューバランスは革靴を選ぶようにセレクトできるのが魅力。

ー 金子さんがはじめて〈ニューバランス〉のアイテムを履いたのはいつ頃ですか?
金子: 高校生のときですね。制服が学ランだったんですけど、それに〈ニューバランス〉のアイテムを合わせていました。そういう着こなしが流行っていて、ぼくも便乗して履いていたんです。
ー モデルは覚えていますか?
金子: たしか500番台だったと思います。高校生だしお金もなくて、手に取りやすいモデルを選んだ記憶があります。アメリカ製へのこだわりもなく。でも、色はグレーでしたね。その時から〈ニューバランス〉といえばグレーというイメージが浸透していました。逆にグレー以外のイメージはなかったですね。
ー 学ランに〈ニューバランス〉を合わせるって、当時はかなり斬新な着こなしだったんじゃないですか?
金子: いわゆる渋カジの時代で、ロン毛に学ランに〈ニューバランス〉っていう着こなしをしている人がめちゃくちゃいっぱいいたんですよ。そうしたミックスの着こなしが流行ってたんです。


ー 金子さんといえばやはり革靴やブーツを履いている印象が強いんですが、メディアやSNSを拝見すると、たまにスニーカーを履いているときもありますよね。
金子: ちょっと前までは革靴やブーツが9割でした。だけどいまは徐々に〈ニューバランス〉率が高くなってきていていますね。ずっと「2002」だけを履いていて他のモデルは履いてこなかったんですけど、「KITH」で別注アイテムをみたら色味がすごく好みで、それに引き寄せられるように〈ニューバランス〉のアイテムが増えていったんです。いまはその魅力に惹きつけられてコンスタントに買い足すようになりましたね。
ー 一度ハマるとどんどん深掘りしていくあたりが金子さんらしいですね(笑)。
金子: 〈ニューバランス〉好きな人たちはみんなそうだと思うんですけど、やっぱり収集欲をくすぐるなにかがありますね。

ー その“なにか”の正体はなんなんでしょう?
金子: タウンユースタイプのジョギングシューズでここまでこだわったプロダクトは〈ニューバランス〉以外にないと思うんですよ。生産国もきちんとこだわっているし、あまり他のブランドに見られないアプローチをしていますよね。やっぱり靴はクオリティーであったり、生産国であったり、ブランドの歴史みたいなものが重要なんです。〈ニューバランス〉は革靴を選ぶようにセレクトできるのがひとつの魅力なのかなと。
確実に言えるのは他のブランドとつくりがちがうし、まとっているオーラも別格です。だからプロダクトして惹かれてしまう。服にも同じことが言えて、合わせやすさや着やすさよりも、プロダクトとしての魅力に惹かれて買ってしまうことが多いんです。

ー デザインだけではなく、より本質的な部分に魅力を見出していると。
金子: スポーツだけのことを考えると、パフォーマンスがすべてなので、もっと選択肢は増えてくるんですが、〈ニューバランス〉の場合はそうした機能面もレベルが高い。当然シチュエーションによって履くシューズは変わってきますが、タウンユースで考えると〈ニューバランス〉は純粋に魅力的です。