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FEATURE | TIE UP
関西きっての着道楽が魅せる、 三者三様のティソのダイバーズウォッチ。
MY STYLE OF TISSOT SEASTAR 1000

関西きっての着道楽が魅せる、
三者三様のティソのダイバーズウォッチ。

世界中で愛されるスイス発のウォッチブランド〈ティソ(TISSOT)〉は、168年の長い歴史のなかで数々のタイムピースを世に送り出してきました。なかでも近年の代表作として知られるのが「ティソ シースター 1000」。1950年代に誕生した「シースター」の系譜を継ぐこのモデルは、マリンスポーツだけでなく街にも馴染むシティ派のダイバーズウォッチです。今回は、そんな腕時計を関西を代表する洒落者たちが吟味。各ショップの色を活かしたコーディネートと彼らの言葉を頼りに、その魅力を紐解いていきます。

STYLE IMAGE 3. Traditional

PROFILE

山口拓治
「山口ストアー」オーナー

1930年に竣工した歴史的名建築「大阪農林会館」。そこに2005年にオープンした「山口ストアー」の店主。この道32年という氏の服に対する造詣の深さは相当なもの。老舗のインポートからアルチザンな国内ブランドまで、確かな審美眼に叶った “大人のデイリーウエア” の名に相応しい服を発信している。
Instagram:@yamaguchistore_osaka

自分自身のクローゼットがそのままラインナップに。

ー 山口さんが自身のショップを立ち上げるまでの経歴を教えて下さい。

山口: 出身が福岡の大牟田という場所なんですが、周りにファッション好きが多かったんです。その影響で福岡だけでなく、熊本にも足を伸ばして服を買い漁っていました。その後、大学進学とともに関西へ出てきて、「ビームス(BEAMS)」でアルバイトとして働きはじめたのがキャリアのスタートです。次に「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」に入社しました。2004年に退職して、その翌年に「山口ストアー」を立ち上げるという流れです。

ー 「山口ストアー」を立ち上げようと思ったきっかけは?

山口: 「ユナイテッドアローズ」時代は充実した日々を送っていたんですが、少しこの世界を離れてみようかなと半ばノープランで退職したんです。すると辞めてすぐにここ「大阪農林会館」のテナントが空くという情報を得て。心のなかでずっと「いつかは自分のお店を持ちたい」と思っていたので実際に空いたテナントを見に行ったら、まさに自分の思い描く通りの空間だったんです。そこでインスピレーションが湧き上がり、「この場所でお店をはじめよう」とスタートしました。

ー どのような基準でブランドをセレクトされていますか?

山口: その時々の時代背景を上手く取り入れた、ベーシックなアイテムに惹かれてセレクトしています。一般的にウチはトラッドなものが多いというイメージですが、決してそうじゃありません。もちろん〈オールデン(Alden)〉や〈ジョン スメドレー(JOHN SMEDLEY)〉といった普遍的なブランドを押さえつつ、〈コモリ(COMOLI)〉や〈シオタ(CIOTA)〉などの国内のブランドも数多く取り扱っています。

ジャンルや国籍だけでなく、ブランドネームにもこだわっていないんですよ。自分自身も含めて、袖を通していただいた方が常に前向きな気持ちになるような服を提案しています。

ー 店主の趣味趣向がそのまま反映されるのが個店の強みですね。

山口: まさにその通りだと思いますよ。自分のスタイルがそのままラインナップになっています。アメリカものも好きだし、ヨーロッパものも着るし。ベーシックではあるんですが、時代性を感じさせるスタイリングこそが「山口ストアー」らしさのかなと思っています。

腕時計はコーディネートを引き立てる脇役的な立ち位置。

ー いつもどのような腕時計を身に着けることが多いですか?

山口: 普段はシンプルなダイバーズウォッチを身に着けることが多いですね。有名ブランドの腕時計も確かにいいのですが、他人の目線が手元だけに向くのがどうしても苦手で。そういった理由があるので、サイズはそこまで大ぶりでないものが基本です。

ー 山口さんにとって、腕時計はどういう存在ですか?

山口: ひとによっていろいろな意味合いがあると思うんですよね。一点豪華主義で時計だけ高価なものを身に着けたり、用途に合わせてあらゆるモデルを使い分けたり。ぼくの場合はコーディネートの一部分。目立ちすぎなのもよくないですし、逆に控えめすぎるのもしっくりきません。

ー 絶妙な立ち位置の腕時計が好みなんですね。

山口: その絶妙なデザインを探すのにいつも苦労するのですが、「シースター 1000」を拝見したときに「完成度の高い時計だな」と素直に思えたんです。

手元で個性をさり気なく主張するコーディネートのワンピース。

ー 実際に「シースター 1000」を着用して、どのような印象を持ちましたか?

山口: 自分好みの “前に出過ぎないデザイン” だなと。それでいてジャケットやシャツの裾から顔を覗かせると存在感がありますよね。健やかという曖昧な表現ではあるんですが、「山口ストアー」に並べている服と同じように、いまの時代感をさり気なく主張しているように思います。

ー デザイン面すべてにおいてそう感じられますか?

山口: そうですね。自分自身の理想とするケースのボリュームだけでなく、一部をレッドで彩ったベゼル、デイト表示などをバランスよく配置した文字盤も洒脱ですよね。モダンな要素をあらゆる側面から感じられます。

ー 今回この時計に合うスタイリングをしてもらいましたが、コーディネートのポイントを教えてください。

山口: シャンブレーシャツとデニムパンツという古きよきスタイルを軸に着こなしましたが、ジャケットが好きなので上着は〈マンド(mando)〉のものを合わせて大人っぽく魅せています。

ー 「シースター 1000」は他にどんな服が似合うと思いますか?

山口: 時計が持つ瑞々しい雰囲気を活かすなら、着こなしはアメリカンなテイストにまとめるのが一番なのかなと思っています。そのほかにも、例えばミリタリーのシャツを合わせるなど、とことん土臭い着こなしに使ってみても面白いんじゃないですか。スタイルはカジュアルだけど、手元に着けた時計は程よく上品なデザイン。服と腕時計が溶け込むことで、自分らしいスタイリングが楽しめると思います。

INFORMATION

ティソ

電話:03-6427-0366
オフィシャルサイト

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