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次世代に寄り添うニューコレクション。BOY・奥冨直人によるアヴィレックスの新解釈。

次世代に寄り添うニューコレクション。BOY・奥冨直人によるアヴィレックスの新解釈。

1975年にアメリカで創業した〈アヴィレックス(AVIREX)〉。フライトジャケットを中心にミルスペックに準拠するアイテムを生産し、アメリカ軍に納入していたことでも知られています。今回、このブランドから次世代に向けたコレクション「FLYER’S CAMPAIGN」が発表されました。パイロットからインスピレーションを得たというこの新作は、操縦する側だけでなく搭乗者もイメージ。アーバンミリタリーの雰囲気を漂わせながら、“RECON” や “TACTICAL” といったワードからもアイデアを膨らませています。そんなコレクションを渋谷・宇田川町にある古着屋「BOY」の奥冨直人さんが着用。〈アヴィレックス〉の古着を買い付けたこともあると言う彼が、このブランドにまつわることから、自身のファッション感、お店のこと、そして現代を生きる若者たちへの想いを語ります。

  • Photo_Takuroh Toyama
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Ryo Muramatsu

PROFILE

奥冨直人

渋谷・宇田川町にある古着屋「BOY」のオーナー。お店に立つ一方で、DJとしてさまざまなイベントに出演したり、自身でプロデュースも行う。また「スペースシャワーTV」による配信番組「スペトミ!」でパーソナリティを務めるなど、多岐に渡り活動中。 Instagram:@tommy_okutomi

“コレとコレを着れば正解” みたいなファッションはしたくない。

ー 奥冨さんのファッション感は小学生や中学生の頃に聴いていた音楽や、その当時の雑誌などに強く影響されているそうですね。

奥冨: 音楽やファッションの情報に、なぜか過剰に反応しながら過ごしていました。それはいまも変わらず、そのまま年齢を重ねています。その都度、新しい音楽やファッションに出会って、それがどんどん蓄積されて、時間とともに洗練されていっている感じですね。ある特定のジャンルに影響を受けているというよりも、いろんなものに影響を受けている感覚なんです。

だからシーズンでテーマを絞ったりとか、自分のファッションに関しても、あまり明確なものを決めないようにしています。例えば「今年の夏はヒップホップしか聞かない」なんてことはなくて、食事でもいろんな料理を食べるように、やっぱりいろんな音楽を聴くんです。ファッションも同様にいろんなスタイルに興味があって、それを柔軟に取り入れながら日々楽しんでいます。だから去年と今年では買い付けるアイテムも変わってくるし、そのときの気分みたいなものを大事にしていますね。

厚手の生地を用いたロングスリーブTシャツ。左右の袖に異なるグラフィックのプリントを施している。背面にはブランド名の頭文字である “A” を発色のいいジェルプリントで大胆にあしらった。¥7,590

ー いまはどういった気分で音楽を聴いたり、ファッションを楽しんでいますか?

奥冨: ここ数年、興味があるのは、Hyperpop(ハイパーポップ)と呼ばれる音楽です。すごくハイブリッドな電子音楽で、楽曲の中でヒップホップのビートを取り入れたり、ギターのパワーコードが鳴ったりとか、いわゆる現代版のミクスチャーみたいな感じなんです。アメリカのデカいチャートを賑わせたりしてメジャーでも人気なのに対して、アンダーグラウンドな小箱でかかっていてもおかしくないディープさがあって。

ー いろんな要素を内包しているんですね。

奥冨: そうですね。だからそれをファッションで表現しようとしても、簡単にはいかないというか。“これを着ればHyperpop” っていう感じでもないんですよ。これは個人的な好みですけど、“コレとコレを着れば正解” みたいなファッションはしたくなくて、そういう意識は常に働いています。そういう意味では、Hyperpopは何通りにもファッションが想像できて、タイミングによって聴こえ方が変わる感じが好きですね。

「あえて色合わせをおもしろくしてみました。カーキやベージュ系のパンツだと簡単に成立するんですけど、パープルを合わせることで、オレンジの発色のよさを近い色を合わせて存在感を引き立てています。そこにフォークロアっぽいテンションの帽子を合わせて、ジャンルがよく分からないスタイルにしました(笑)」

発色のいいオレンジが目を惹くベストは、リップストップナイロンを使用。大小さまざまなポケットがついた収納力の高い一着で、暖かな季節はアウターとして、寒い季節はインナーとしても活躍する。¥18,480

ー いまのお話にあったように、「BOY」に置いてある商品もジャンルレスで、いろんな要素が絡み合って成立している印象です。

奥冨: 仰る通り、ジャンルであったり年代というものを一括りにしないようにしています。1940年代のものがある一方で、2010年代の古着もあったりとか、現行のドメスティックブランドのアイテムや作家の作品を置いていたり。そこらへんは自由にやっていますね。

INFORMATION

AVIREX 新宿

電話:03-5367-2013
キャンペーンページ

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