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馬場圭介がベルスタッフを選んだ理由。

MY PARTNER IS BELSTAFF

馬場圭介がベルスタッフを選んだ理由。

1924年に英国で創業し、昨年に待望の日本上陸を果たした老舗ブランド〈ベルスタッフ(BELSTAFF)〉。モーターサイクルカルチャーをベースに、耐久性と防水性に優れたワックスドコットンを用いてタフで男らしいモノづくりを守るブランドであり、ハイエンドなファッションブランドとして本国の英国では周知されています。その〈ベルスタッフ〉が日本にやってきて間もない今だからこそ、その服の裏側に込められたストーリーについて学びたい。そこで今回はイギリスのウェアとカルチャーをこよなく愛するスタイリストの馬場圭介氏に〈ベルスタッフ〉との出会いや魅力について、さらには日本の街中で着こなすための秘訣についても教えてもらいました。

    Photo_Toyoaki Masuda
    Text_Shunsuke Hirota
    Edit_Yosuke Ishii
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馬場圭介

1958年、熊本生まれ。26歳で渡英し、スタイリスト大久保篤志氏に出会う。帰国後、大久保氏のアシスタントを務め1年後に独立。現在、スタイリストとして活躍する傍ら、自身がディレクターを務める〈イングラテーラー バイ ジービー(ENGLATAILOR by GB)〉も手掛ける。

英国で知った〈ベルスタッフ〉の魅力と付き合い方

—86年に渡英したそうですが、その前から〈ベルスタッフ〉のことは知っていたんですか?

馬場:当時はヴィンテージウェアと言えばアメカジが主流で、イギリスのファッションに興味を持つ人は少数派でしたね。僕は『さらば青春の光』や音楽を通じてイギリスのカルチャーに感化されてロンドンに行ったんだけど、まだその頃は日本では〈ベルスタッフ〉は全然知られてなかったし、僕も知らなかった。

—その当時でもまだ日本では浸透していなかったんですね。意外です。

馬場:はじめて〈ベルスタッフ〉の存在を意識したのは、テムズ川のバターシーパークってところで毎週土曜日にやっているバイクレースを見に行ったときのこと。「59 Club」とかの連中がみんな革ジャンの上から〈ベルスタッフ〉を着てたのよ。たぶん、転んだときに革ジャンが傷つくのがイヤだったんだろうね。実際にイギリス人から話を聞くとバイクでコケたけどワックスドジャケットを着てたから助かった、みたいなことを言うんだよね。それがやけにカッコ良くて、それからはマーケット(古着や古道具を扱う蚤の市)で状態のいいのを見つけた時は買うようにしてた。

—当時のロンドンはどんな状況だったんでしょうか?

馬場:その頃はポートベローやカムデンタウンで毎日のようにマーケットが開催されていたから、日本のヴィンテージショップに卸すために革ジャンを探しに行ったりしてたね。革ジャンは商売用に集めていたけれど、〈ベルスタッフ〉は完全に自分の趣味。ロンドンにいった時に足を運ぶ「ヴィンテージショールーム」というお店があって、いまでも状態やサイズがいいのを見つけたら自分が着るために買うようにしてる。

—現地で実際にギア的な着方をしてる様子を見たんですね。馬場さんご自身も〈ベルスタッフ〉をギアとして着てるんですか?

馬場:イギリスは雨も多いし風が強いから傘も差さないし、そういった環境だからこそ〈ベルスタッフ〉で使われてるワックスドコットンのような素材が生まれたんでしょう。だけど、僕はバイクにも乗らないし、ギアとしてよりも純粋にスタイルが好きですね。

—今日着ているジャケットも雰囲気が良いですね。

馬場:〈ベルスタッフ〉のワックスの抜けた質感が好きなんだよね。僕はヴィンテージものを好んで着ているんだけど、前のオーナーがワッペンでカスタムしたり、補修したりしてる雰囲気も良いよね。

—スタイリストとしての目線から「こう着ると良い」といったアドバイスはありますか?

馬場:最近ロンドンに行くとボンドストリートのビジネスマンたちが〈ベルスタッフ〉をスーツの上からアウターとして着ていることが多くて『日本人もこういう着方をすればカッコいいのにな』と思いましたね。彼らはブランドの歴史やうんちくなんか気にせずに、レインコートやオーバーコートの代わりに〈ベルスタッフ〉を着てるんでしょう。英国人はそうやって目的に合わせて服を着るのが得意だよね。

—馬場さんが〈ベルスタッフ〉に惹かれる理由は、どこにあると思いますか?

馬場:イギリスの服って全般的に武骨で硬派な服だから誰にでも似合うわけじゃ無い。だからこそ、そこに惹かれてお洒落好きな子はイギリスの服が好きになるんだけど、一般に普及するためにはそのデメリットをクリアしなきゃならない。最近の〈ベルスタッフ〉はベタつきや匂いも抑えてあるし生地のオンスも抑えてあるから、着心地も軽くなってて気軽に袖を通せるようになった。カジュアルにはもちろんスーツにも合わせやすいので、やっぱり日本でもオンオフ兼用で着て欲しいな。それに、日本で〈ベルスタッフ〉を着ている人はかなりの服好きだから、街で見かけるとつい目で追ってしまうもんね。

現地で探し抜いて見つけた、ヴィンテージピース

86年からいまに至るまで、英国に足繁く赴いては数多くの〈ベルスタッフ〉を手にしてきた馬場氏だが、手放したものも多くあるという。言い換えると、いま手元に残しているのは選りすぐりの精鋭とも言えるものばかり。馬場氏の眼鏡に叶ったお気に入りのヴィンテージピースをここでは紹介します。

COLLECTION 1

2000年頃に英国で見つけた「トライアルマスター」。クロスボーンズ柄のワッペンとピンバッチは前所有者が取り付けたもの。「バイククラブのみんなで揃いでつけてたのかもね。イギリス人はカスタムのセンスも素晴らしいよね」

COLLECTION 2

訪英した時に必ず足を運ぶというロンドンの「ヴィンテージショールーム」で見つけ、頼み込んで譲ってもらったという50〜60年代製の「トライアルマスター」。背中にはENGLANDの文字とユニオンフラッグのワッペンが取り付けられている。「なかなか譲ってもらえなくて、なんとか頼み込んで手に入れた一番のお気に入りです」

COLLECTION 3

胸にBSAとノートンのワッペンが貼ってあることから、バイカーが着ていたであろう50〜60年代製の「トライアルマスター」。バイクで転倒したのか右半身を中心に激しいダメージをリペアした跡が残る。共生地ではなく別のワックスドコットンを縫いこんで直してあり、図らずとも全体のアクセントになっている。

COLLECTION 4

こちらはワッペンや補修のない、シンプルな「トライアルマスター」。ショルダーパッチやエルボーパッチがつく60〜70年代製のもの。オイルが抜けて枯れた風合いになっており、袖の部分のシワも魅力的。

バイク乗りだけに独占させるのはもったいない 様々なシーンで着用したくなる新生ベルスタッフ

馬場氏が述べたように、現在のベルスタッフはワックスの匂いやベタつきも抑えられ、よりシティーユースにマッチする3シーズン&オールウェザーのアウターとして進化を遂げています。馬場氏が所有する「トライアルマスター」の後継として登場し、よりシャープにアップデイトしたモデルが「ロードマスター」です。左右対称の4つポケットデザインでシルエットもタイトになり、バイクに乗る時はもちろん、シティユースにもフィットするプロダクトに仕上がった〈ベルスタッフ〉の定番モデル。このほかブルゾン型の「レースマスター」と、ドメスティックブランド〈ソフネット(SOPHNET.)〉と共作した別注モデルをここでは紹介します。

ROADMASTER

各¥113,000+TAX
通気性と防水性の向上を目的に独自のワックス加工を施したキャンブリックコットンを使用し、防風性とフィッティングを高めるタブ付のスタンドカラーやバックルベルトなど、バイク乗りが求める機能とファッション性を両立させたロードマスター。ショルダーは2重に補強されることで安全性と耐水性が高めており、カラーの裏地には肌馴染みのよいコーデュロイを採用。プラケット裏側にはメタルプレートが配される。ブランド定番のブラックに加えて近年ではカラー展開も豊富で、新色のベージュのように軽やかなカラーのモデルも加わった。

RACEMASTER

¥92,000+TAX
1981年に発売された〈ベルスタッフ〉のアイコンとなる「ロードマスター」を、ショート丈にアレンジしてより着やすくアップデイト。内外にあしらった複数のスナップ付きジップポケットがさまざまな自然条件から所持品をしっかりと守りつつ、脇下のアイレットが通気性を確保する。

BELSTAFF × SOPHNET. ROADMASTER

¥118,000+TAX
〈ソフネット〉とコラボレーションした「ロードマスター」はオーセンティックなルックスはキープしつつ全体をネイビーにツイストし、肘部分にはネイビーカモフラ柄のファブリックを採用。カモフラ柄のポリエステルライニングと袖部分にレーヨンライニングを施すことで、袖通りも向上している。

ベルスタッフ・ジャパン カスタマーサービス

電話:03-5537-8214
www.belstaff.jp
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