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ノンネイティブ×カンタベリー  ハーフテンが示す、ファッションとスポーツの垣根の越え方。
nonnative×canterbury

ノンネイティブ×カンタベリー ハーフテンが示す、ファッションとスポーツの垣根の越え方。

通算40回のコレクションと並行して、数々のブランドとのコラボレーションにも取り組んできた〈ノンネイティブ(nonnative)〉。アウトドア、サーフィンなど、異分野とのクリエーションもつねに話題を巻き起こしてきました。いわゆる「ファッションとスポーツの融合」はさまざまなブランドがチャレンジするテーマですが、この度〈ノンネイティブ〉は他と一線を画するプロジェクト〈ハーフテン(halften)〉を発表しました。そのパートナーとは、1904年にニュージーランドで産声をあげた〈カンタベリー(canterbury)〉。ラグビー日本代表のユニフォーム、通称「桜ジャージ」のデザインでお馴染みのラグビーウェアブランドです。

今回は〈ハーフテン〉のプレローンチに合わせて、〈ノンネイティブ〉デザイナーの藤井隆行さんと、ラグビー日本代表のユニフォームを手がける〈カンタベリージャパン〉ブランドディレクター兼デザイナーの石塚正行さんとの対談を企画。デザインと機能、テクノロジーのあれこれ談義、まもなくキックオフです。

  • Photo_Masayuki Nakaya
  • Interview&Text_Shota Kato
  • Edit_Ryo Komuta

確かな裏付けに基づいた、最先端の素材と縫製テクノロジー。

ー 今日はちょうどプロダクトのサンプルが届いたということで、デザインやディテールについて聞かせてください。藤井さんも石塚さんもデザイナーということで共通言語はありながらも、お互いがファッションとスポーツという異なる領域からアプローチしている点がユニークだと感じました。

藤井:石塚さんが服好きじゃなかったら無理だったと思います。今回のプロジェクトはぼくがクリエイティブディレクターでなくて、石塚さん、そして〈カンタベリー〉と一緒につくっているということを大切にしたいんですね。こういう取り組みの場合、ぼくだけがメディアに出がちだけど、個人の達成感はどうでもいいというか。

石塚:〈ハーフテン〉はまさにファッションと機能、2つの方向のデザインが融合していますね。

藤井:たとえば、縫製で意図的にシワを出しているじゃないですか。これは〈ノンネイティブ〉的にはすごくいいんだけど、〈カンタベリー〉としては最初納得がいかなかったそうです。スポーツウェアとしては生地がピシッとしていなければいけないんですよね。

石塚:通常はそうなんですよ。今回、素材や縫製のテクニックはぼくらの知見からデザインして、シルエットやエッセンスを藤井さんがデザインしているという感じです。

藤井:ラグビーのユニフォームに使われるカッティングを流用しているんだけど、「藤井さん、これは大丈夫ですか?」と心配されるような会話がおもしろかったです(笑)。ファッションブランドではこの高いクオリティの縫製はなかなかできないので、スポーツウェアとしてデザインできる工場でつくれることは貴重な経験でしたね。

石塚:素材に関するエビデンスが必ずあるというのは、ぼくらの強みですね。機能テストを通じて、それを担保しながらファッションに落とし込むことが今回のポイントとなっていて。

藤井:石塚さんがデザインした日本代表のユニフォームを持っているんですけど、とにかくすごいんですよ。伸びる箇所、伸びない箇所があって、ポジションによって仕様が違っていて、ある意味でオートクチュール。一番驚いたのは、めちゃくちゃタイトな造りですよね。

石塚:対戦相手に掴まれにくくするための造りなんですよ。

ー 汗をかいたほうが機能が高まると聞きました。

石塚:そうなんですよ。肩の部分は濡れたほうが摩擦効果が高くなります。スクラムを組むと、よりギュッと固まりやすくなるという効果があって。

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vedor中目黒、名古屋

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canterbury堀江店

※9月17日オープン予定

※8月27日(金)11:00販売スタート

「nonnative × halfTen TRAINER PULLOVER L/S POLY JERSEY Primeflex」は9月17日(金)販売予定