ほどよいハイテク感の中にあるローテク感。
ー 全体としてカラーバリエーションはブラック、ネイビー、ベージュの3色展開。これは〈ノンネイティブ〉の定番ですよね。トップスでいうと、裾のラウンドカットやスリットのディテールはまさに〈ノンネイティブ〉だなと。

左、中央:nonnative × halfTen TRAINER PULLOVER S/S POLY JERSEY Primeflex® ¥8,000
右:nonnative × halfTen TRAINER PULLOVER L/S POLY JERSEY Primeflex® ¥9,000
石塚:ラウンドのカットひとつにしても、藤井さんのこだわりが詰まった角度があると知って驚きました。シルエットとサイズ感が藤井さんの中に細かくインプットされていて。特にパンツに関しては黄金比のような寸法があるんです。
藤井:パンツはショーツを2型つくりました。ポケットにも〈ノンネイティブ〉のディテールが落とし込まれていて。その一方で、圧着の縫製を実現できたことがぼくらのようなドメスティックブランドにはない醍醐味というか。

左、中央:nonnative × halfTen JOGGER SHORTS POLY JERSEY 46 HGS ¥12,800
右:nonnative × halfTen MARINER SHORTS POLY JERSEY 46 HGS ¥12,800
石塚:スマートシームテクノロジーという「ゴールドウイン」の独自技術を使っているんです。種類は違うけど、これは日本代表のジャージにも使われていて。〈カンタベリー〉には「The World Toughest Active Wear(世界一タフな活動着)」というDNAが継承されているんですが、タフな縫製はひとつのウエアを長く使い続けることができるので、今で言うサステナビリティにもつながります。ちなみにパンツはニット素材で、一番のハイゲージで編まれているので、軽くてコシ感があって伸縮性に優れています。

藤井:ポイントとしては、ほどよくハイテクだけどローテク感も盛り込むということ。というのも、〈カンタベリー〉は完全にハイテクなブランドではなく、どこか優しさがあるというか。そこは残したいなと思っていて。

ー それは〈ノンネイティブ〉にも言えることですよね。ハイテクには振り切らないというのは。
藤井:そうですね。ゴアテックスを使ってもミシンのステッチが入っているので。そのバランス感は共通しているなと。〈カンタベリー〉というキャラクターと真逆のことをやるのは違うじゃないですか。〈ハーフテン〉は橋渡し的な役割のブランドだから、今までの〈カンタベリー〉が好きな人たちのことも考えて、あまり派手なことはやっていないんです。