ヴァンズと清野さんが思うクリエイション。

ー 〈ヴァンズ〉が毎年開催する「チェッカーボードデイ」も、クリエイションはメンタルウェルネスにとって必要だよねっていうテーマがあるんです。なんでもいいから何かを作ってみて、それをSNSに投稿しようという。
日本人って特に、クリエイションをSNSにあげるのが苦手じゃないですか。パンケーキならあげられるけど。自分の創ったものを出すのは照れ臭さもあるけど、それでもやっぱり、気持ちよさだったりすっきりする感じは全然違うと思います。
ー 清野さんの仕事部屋にも、たくさん〈ヴァンズ〉がありますね。


昔っから履いてますね。黄色いやつとかは、ポルトガルのサーフトリップの撮影のときにも履いて行きました。1回、海に浸水してるんですよこいつ。3日間くらいズブズブ濡れたこいつと一緒でした。2年くらい履いているけど、全然綺麗ですよね。消しゴムでソールは掃除してますしね。そして、まだ使ってないんですけど、冬用のサーフィンブーツもあります。軽いし、横から見ると完全に普通のシューズっぽい。スニーカーのまんま。見た目もいいですよね。


ー サーフィンをするとクリエイティブな何かが降って来るみたいなことはあるんでしょうか?
直接的にってわけじゃないですけど、サーフィンをすると無になれるんで、アイデアが出てこないとか編集が煮詰まると、一度海に行ってリセットするんです。そのときに、何かが浮かんでくることは多いですね。
ー たしかに、体を動かすことで、脳が再起動することってよくありますね。ちなみに、世界の海と比べると、湘南はどうですか?
湘南の波そのものは、台風のとき以外は小さいです。だけど、湘南はカルチャーを背負ってるから、そこが魅力。千葉も宮崎も波はいいんですけどね。あと、この企画のために言ってるわけじゃないですけど、湘南って〈ヴァンズ〉を履いている人だらけ。靴ひとつとっても、やっぱりカルチャーを感じるんですよ。
ー ちなみに、これまでのベストメイクはどこだったんでしょうか?

やっぱり、サーフィンにはまったきっかけになった波ですね。カリフォルニアのトパンガって場所で。とにかく、長い時間乗り続けられたんです。そしたら、ローカルの人たちが「お前やったじゃーん」って祝福してくれて。そういうカルチャー込みで好きなんですよ。でも、日本だと知らないひとにイエーイなんてやらないじゃないですか。特に湘南なんかは人が多いので、渋谷みたいなもんです。隣のにいちゃんは気にしない。だけど、渋谷の良さもあるわけじゃないですか。クリエイティブなエネルギーがそこにはあるわけで。
